平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

さんまのまんまSP

2006年01月03日 | バラエティ・報道
 「さんまのまんまSP」にマラソンの高橋尚子選手が出た。

 人の魅力を引き出す達人のさんまさんもさすがに苦戦していた様子。
 1年のほとんどを練習に費やす高橋選手。
 そんな高橋選手にさんまさんは「恋人もいない生活のどこが面白いのか」をテーマにして突っ込む。
「俺が結婚してあげるよ」「契約が残ってるんなら俺がお金出してあげるよ」
 だが、高橋選手のガードは固い。
 高橋選手の言葉は「走るのが楽しい」。
 それでもさんまさんが何とか突っ込んで
「走っていても30キロまでは楽だから、走っている時に考えることがなくなって困っている」
「一度、マラソンを走ったらやめようと思っていた。でも、今はいろいろなしがらみがあって頑張るつもりだ」
 といった話を高橋選手から引き出したが、それ以上は難しい。(そんな話を引き出しただけでも大したものだが)
 結局、高橋選手と客席の女の子を比較して「おまえら、だらだら過ごしてちゃいかんぞ」と客いじりをして笑いをとったり、異性の手を握って汗ばんだ話などをして番組を盛り上げていた。

 背負っているものが重いのか、彼女の性格なのか、高橋選手のガードは固い。
 高橋選手は重い鎧をまとっている、幾重もの洋服を着ているという印象を受けた。

★研究ポイント
 人の面白さ・本音を引き出すさんまさんの話術。
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ザ・ファン

2006年01月03日 | 洋画
 ロバート・デ・ニーロは「タクシードライバー」を始めとして壊れていく人間を演じるのがとてもうまい。

「ザ・ファン」でもそうだった。

 デ・ニーロ演じるギルはナイフのセールスマン。
 時々、かっとなる性格ゆえか営業成績はよくない。
 父親が作った会社を乗っ取られた過去を持つらしい。
 現在は離婚してひとり。
 野球と妻に引き取られた子供だけが彼の生きがいだ。

 そんな彼が壊れていく。
 現実があまりにも厳しく不合理だからだ。
 彼はナイフのセールスで何度も門前払いを喰らう。
 ある社長の所に行くが、数分の遅れで社長は外出してしまったという。次のアポがとれたのは、野球の開幕戦。ギルが最も楽しみにしている日だ。それでもギルは
開幕戦を途中で抜け出して、社長のもとに行くが、社長はドタキャン。
 
 彼は少しずつおかしくなっていく。
 少年野球で息子が登場して打てないと、バッターボックスに行ってまわりを顧みない野球指導。

 ギルは自分を認めてもらいたいのだ。

 自分を重要な存在であると認めてもらいたいと思うギルは、大ファンの野球選手・レイバーンと関わる。
 レイバーンは今シーズン絶不調。
 ホアンという若手選手が代わりに活躍し、ポジションも奪われている。
 ギルはレイバーンのためにホアンを殺すのだ。

 そしてグラウンドに出ることができたレイバーンは活躍を始める。
 ギルは大喜びするが、何か物足りない。
 レイバーンに感謝されていないからだ。
 レイバーンに自分の存在を認めてもらっていないからだ。

 ギルは溺れそうになったレイバーンの子供を助けたことから、レイバーンと交流を持つようになる。
(ここでレイバーンのユニフォームを着てキャッチボールするシーンは最高に怖い)。
 だが、自分のおかげで復活したことをわかってもらえないことと、「たかが野球、しゃかりきになることじゃない」と達観してしまったレイバーンを見て、ギルはさらにおかしくなっていく。

 レイバーンの子供を誘拐し、自分のためにホームランを打てと要求する。
 自分がライバルのホアンを殺した証拠として、レーバンの家の冷蔵庫にはホアンの耳を残しておく。

 誘拐という凶行に出てギルは言う。
「人生は不公平だ。人生は何かやらなきゃ、ダラダラ生きて消えていくなんてつまらない」

 物語はラスト、ギルが球場のどこに隠れているかに焦点が当てられるが、彼は意外な所に隠れている。

 いずれにしても人が壊れていく様を見ていくのは、怪物・殺人鬼の出るホラー映画より怖い。

★研究ポイント
 人はどうやって壊れていくか?
 現実の過酷さ・不公平。
 世間から認められない自分。
コメント (4)
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