JAZZ & BAR em's(ジャズバーエムズ)

 銀座6丁目に2003年末オープンしたジャズバーです。
「大人のくつろぎ空間」をお探しの皆様にご案内申し上げます。

銀座夜話

2013年11月27日 | つれづれ
深夜、とあるバーにて
どこぞの会長さんらしい風格のあるご老体は、渋い和服の年配のママさん連れ。
聞こえてくる会話から想像できるのは、きっと数十年もそのクラブに
通っていらして、この頃ではもうめったに銀座にも来ないけれど、
今日はたまたま何かの流れで懐かしい場所で飲んで遅くなった。
(このときすでに午前二時近く。)で、興が乗ったついでにママさんを誘って、
やはり懐かしいマスターのいるこのバーにやって来た。ところがオヤジは病気療養中で、
息子が店を守っている。会長さん興味津津となり、ジュニアにインタビュー
「なに?31歳で独身か?そうかそうか選んでるとこだな(一人で納得)
この人と思ったら連れてきてオレに見せろよ。いい子かどうか確かめてやる。
(「どうやって確かめるんですか?」と恐る恐るジュニア)
手が柔らかいかどうかとか。手ぐらい触ってもいいだろ?
だいたい若いヤツは柔らかいのを選んじゃうんだね。でもさ、硬くなってるような
子のほうが、アンタは幸せになれるんだよ。」と言いつつ、さりげなく隣のママさんの
手を膝の上で探っている様子。ジュニアは直立不動で会長さんを見ています。
その視線に気づいて
「~てな話しながら相方に触ろうとしてんのに、そこで全部見て聞いてちゃ
ダメなんだよまだまだオヤジの仕込みが足りねえな
恐縮するジュニア。 ママさんと私はそれぞれ笑いをかみ殺しています。

 イジる方もイジられる方も、別に本気で怒ったり困ったりしているわけではありません。
でも、そういう軽口の底にはいつも「ナルホド」がちょっとずつちりばめられていて
それをサカナに気分良くほろ酔いで帰るお酒がやっぱり好きです