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二階氏とチャイナ

2018年01月17日 | 社会、読書
1月14日の産経新聞に面白い解説記事が載った。
ワシントン駐在客員特派員の古森義久さんが、
チャイナ政府が対日工作として日本の政治家をどのように利用しているかという視点から
自民党の二階俊博幹事長の動向を分析している。

 米中関係が険悪となり、日米同盟が強化されると、自民党の二階俊博氏が北京に姿をみせる-。
日米中の3国関係のうねりを長年、観察していると、こんなパターンがあることに気づく。

というのだ。

2000年5月に約5千人、2015年5月に約3千人を率いての訪中で
二階氏はチャイナ政府から大歓迎された。
いずれの時期も、米中関係が悪化していたと古森氏は指摘する。
そして昨年12月には、公明党の井上幹事長とともにまたしても北京を訪問したが
やはり米中関係は緊張へと向かっていた。
チャイナ政府からすれば、声を掛ければ喜々としてやってきて
「日中友好こそが大事だ。」と主張してくれる二階氏はありがたい存在に違いない。
しかし日本国民からすれば迷惑この上ない存在である。

チャイナが「中華民族の夢」と称して世界制覇への野望を隠さなくなった今、
日中友好とは「いずれ日本がチャイナに飲み込まれる」ことを意味する。
断じてそんなことを許してはいけない。

なお、古森氏はベトナム戦争時、現地特派員としてサイゴン陥落のただ中にいたという
百戦錬磨のジャーナリストだ。
取材力、分析力ともに素晴らしく、解説は大変面白い。

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2018.1.14 09:03
【あめりかノート】
米中関係が険悪になると二階氏が訪中…その裏に潜む危険 ワシントン駐在客員特派員・古森義久

 米中関係が険悪となり、日米同盟が強化されると、自民党の二階俊博氏が北京に姿をみせる-。日米中の3国関係のうねりを長年、観察していると、こんなパターンがあることに気づく。
 「風が吹けば桶屋(おけや)がもうかる」ということわざのような、一見、奇妙な因果関係にみえるが、よく点検すると、きちんとした理屈が通っていることがわかる.。
 2000年5月、当時運輸相の二階氏は約5千人もの訪中団を率いて北京にやってきた。旅行や観光の業界を動員しての訪中だった。人民大会堂での式典では江沢民、胡錦濤の正副国家主席が登場して歓迎した。明らかに中国側の主導での友好行事だった。
 そのころ中国総局長として北京に駐在していた私は、この訪中団歓迎の儀式を目前にみて、それまでの中国側の日本への冷たい態度が急変したことに最も驚いた。
 米国の当時のクリントン政権は中国の台湾への軍事威嚇などを理由に対中姿勢を急速に硬化させていた。日本には日米共同のミサイル防衛構想を呼びかけ、同盟強化を進めていた
 多数の関係者に聞くと、中国指導部はそんな状況下では日米両国と同時に敵対を深めるのは不利だと判断して、日本へのかりそめの微笑をみせたのだという分析で一致していた。
 15年5月には自民党総務会長の二階氏は約3千人の訪中団を連れて北京を訪れた。習近平国家主席とも親しく会談した。このときも中国はそれまで尖閣諸島や歴史認識で日本には厳しい言動をとっていた。だから二階訪中団への歓迎は唐突にみえた
 このころも米国は中国への姿勢を強硬にしていた。中国による南シナ海での無法の軍事拡張、東シナ海での威圧的な防空識別圏宣言などに対し、融和志向だったオバマ政権もついに反発し始めた。日米間では新たな防衛協力のための指針が採択されたばかりだった。日米同盟の画期的な強化だった。00年の米中関係や日米同盟の状況と酷似していたのである
 そして昨年12月末、自民党幹事長の二階氏は公明党幹事長と北京詣でをした。習近平氏に歓迎され、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」への日本の参加を熱烈に要請された。
 注視すべきなのは、またまたこの時点でも米国のトランプ政権が新たな国家安全保障戦略で中国と対決する構えをみせ、日本との同盟の絆を強める姿勢を固めている点である。中国が日本との「友好」や「対話」の笛を吹き、日本を軟化させて、米国との歩調を崩させようと意図する要件が整っているわけだ。そのために中国の政策にはまず反対しない親中の有力者の二階氏に頼ることはごく自然にみえる。
 中国のこうした融和作戦の危険は真の対日政策が決して変わっていない点にある。歴史を使っての「抗日」の名の下での反日政策、そして尖閣諸島周辺の日本領海に侵入を重ね、同諸島を軍事力ででも奪取しようとする侵略政策がその主体なのだ。二階氏は中国側に対して、そうした敵対性の強い対日政策への批判を述べることは今回もまたなかったようである。
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コメント
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