桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・12・13

2013年12月14日 | Weblog
十時に今日老老ランチで食べるつもりで夕べの内に煮込んでおいたビーフ野菜カレーとサラダの具材を持って部屋を出る。母には十二時過ぎに行くと電話しておいたのだから少し早い。でも、朝風呂に浸かりながら「銃」に併録されていた「火」と云う小説を読み終わってしまって、これで中村文則の小説の手持ちがなくなってしまったと思ったら、何処か禁断症状みたいになってしまって、五反田駅前のブックファーストが開店する時間が待ちきれなかったのだ。さすがお気に入りのブックファーストだ。集英社文庫で「何もかも憂鬱な夜に」が、文春文庫で「世界の果て」がすぐ見つかる。ついでに単行本のコーナーにチラッと目をやったら今年の九月に刊行された「去年の冬、きみと別れ」まで置いてある。またいつ禁断症状に襲われるか怖かった俺は、その三冊共をレジに持って行ってしまう。そして勿論、五反田駅からたった一駅なのに山手線に乗り込んだ途端に「去年の冬、きみと別れ」を手にとってしまう。目黒駅からバスに乗ってもたった十分程度なのに読み続ける。母の部屋でカレーを食べている間は読むことができない。でも、その後予約してあった広尾の美容室「P」に行き、美容師のMさんが何人ものお客さんを一人で掛け持ちしているので、頭があくと?目が「去年の冬、きみと別れ」に行く。その帰りバスで品川に出てプリンスシネマで映画を見ようと思ったけど、時間的も内容的にも気分が向くものがなく、買い物して部屋に帰る。そしてまた‥‥もうやめておこう。俺が今日したことと云ったら、中村文則の小説を読むことと、夜になってカキフライを作ったこと。一人でカキフライを作って一人で食べることの切なさはやったことのある人じゃないと分からないだろうけど、後片付けも含めてそりゃちょっと考え込んでしまうものさ。でも、今日はホントでかくて満足いくカキフライが出来て、これだったらお客さんに出しても金がとれるぞと元飲酒店店主らしからぬ独り言をいう。