桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・7・7

2013年07月08日 | Weblog
今日、7月7日は俺が脚本家生活にピリオドを打ち、広尾で居酒屋風バーをオープンさせた記念日だ。もうあれから15年だ。毎年7月7日になると何ともいえない複雑な心境が俺を支配してきたが、今年は尚更だ。15年と云う区切りもあるし、経営状態がここまで落ち込んで廃業する寸前にまできた感がするからだ。そしてこの時期にタイミングよくと云うか悪くというか、母の骨折、手術、入院騒ぎがあり、昨日からこれから三カ月はかかると言われるリハビリ生活が早くも始まった。病院にいる間は別に俺が付きっ切りでリハビリに付き合う訳ではない。でも、リハビリが成功して通常生活が出来るようになって家に戻った時には、「オバサン的息子」である俺の出番が多くなる気がする。いや、絶対多くなる。今、俺はその「オバサン的息子」と云う役柄をトコトンやりたい気持にさせられている。と云うことは必然的に店は終わらなくてはならなくなる。いつかはこんな日が来るだろうと俺の代わりにやってくれる人を今まで探してきたつもりだけど、みんなそれぞれの事情を抱えていて代役を育てることが出来ずに今日に至ってしまった。それでなくても、毎月30万から50万の赤字を食らい、この三年で一千万円もの借金を抱えてしまい、このまま行くと家賃の更新もあって年内には1500万の赤字になるだろうにも関わらず、イベントのカレンダーは埋まらず、バーの売上も相変わらず一日一万から二万、お客さんの数も一日平均5人なんて、どう考えたってお客さんから嫌われているとしか思えないこのコレドをこのまま続けていく能力と度胸は俺にはない。店を始めて15年、母の怪我は店をやめるいいきっかけかも知れないと思う創業記念日。★これから個人的な事情で臨時休業することが度々あるかも知れませんので、ご来店の際には必ずこの日記を見るか店に電話してお確かめください