桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・1・19

2009年01月20日 | Weblog
人に指示すること、注意すること、頼むことが苦手で、下手だ。指示したり、注意したり、頼んだりして相手が嫌な顔をしたり、反論されたりすると、むかついてキレテしまう。店を始めて十年、何人のスタッフと喧嘩してしまったことだろう。数年前から芝居の演出なんて始めたけど、出演者に反論されて、だったらと途中でサジを投げてしまったことが何回あったろう。カリスマ性がないのだ。怒り方、注意の仕方が相手の真剣を逆撫でするらしい。とことん他人の上に立つ経営者とか演出家に向いてない性格をしている。四人兄妹の長男として育ったんだし、子供の頃は弟や妹に指示や注意する立場で、そんなことには慣れている筈なのに、大人になってからは学生生活や会社員生活を経験することなく、二十代の初めから殆ど他人との関わりを持たず、一人きりで全てが完結する脚本家なんて仕事を二十八年も続けていたからだろうか?とにかく嫌なのだ。相手に嫌な顔をされることがゾッとするのだ。悪寒が走るのだ。だから人が俺の指示がなくても勝手にやってくれることは大歓迎だけど、そうじゃない場合は俺が何もかも自分でやらなくちゃいけなくなってしまう。今日と昨日で俺でなくても出来たことは、ビルの大家さんから注意を受けた共有スペースである倉庫の整理整頓、段ボールの処理、映像プロジェクターのランプ交換、イベントの予約受付業務、経理事務、源泉徴収税の支払いなどなど。こんなことに時間を取られているから、本来経営者としてやらなくはいけない将来のビジョンを描くことも出来ない。「作家復活」した筈なのにもう一年も芝居の台本を書いてないし、今日もS出版社のSさんがやんわりと催促にきてくれたのに、彼に頼まれている企画は途中で頓挫したままだ。俺に今、神様が何か一つ何でもいいからくれるというなら、人に指示する能力と即答する。