夕食時に、男の子は自宅に帰ってきます。
今日も、帰ってきたとき、男の子は言いました。
「ねえ、外に食べに行こうよ」
何回かそう言われたとき、お母さんは思いました。
私の作る夕食、そんなに美味しくないかしら・・
しばらくして男の子は申し訳なさそうに言いました。
「外食したいな・・」
ムッとしました。
そんなに嫌なら食べなきゃいいじゃない。
でも、まあ、たまにはいいかしら
う~ん、お金がかかっちゃうなあ・・
お母さんの心の中では色々な気持ちが見え隠れしています。
ぐっと抑えて言いました。
「いいよ、今度の土曜日はお父さんも大丈夫だから行こうか・・」
久しぶりの外食。
最後に男の子のリクエストで、小さなアイスクリームをとりました。
男の子は言いました。
「おかあさん、いつも美味しいご飯をありがとう。
今日は、お礼にデザート、僕がおごるよ」
お母さんは、びっくりしました。
そんなことを思って、外に食事に行こうって言ってたんだ・・
私のご飯がおいしくないからなんて思って
ゴメンネ・・・
そうなら、そうだと言ってくれればよかったのに・・・
“気持ちは、言葉にしなければ伝わらない。”
という事のたとえ話でした。
情報提供書を書くことを求められた医師はどのような気持ちで書くのか・・
という質問。
それまでの患者さんとの関係がどのようであったか、
求めらた時の患者さんの説明はどのようなものであったか、
それによって医師の気持ちは様々であるというのがお答えです。
少なくとも、自分の気持ちをわかるように伝えないと
医師は、上のお母さんのような気持ちになることもあるのです・・
ある患者さんはこう言っておりました。
「私ね、紹介状をお願いした時、10回以上は言ったかなあ。
私の主治医は先生ですからねって。
紹介状お願いしましたれど、それは、先生の治療を地固めしたいからです。
先生が主治医ですよ。絶対間違えないでねって!」
ところで、上の話。
よい例えになってないよ・・ってお声も聞こえてきそうなんですが、
そこはどうか、力量の限界ということで、ご勘弁を。
これ、フィクションです。
我が家の出来事ではありませんので、あしからず・・
え?どうして?と思うことはあるでしょうね
長年付き合っている家族だって、
言わなければ分からないことが沢山
あるのですから。
以前引き合いに出したドクターにも、
いきなり”もう通えません”ではなく、
一月前に環境が変わることを さりげなく(?)
伝えてみたりしました
相性は良いな、と思えるドクターだったので、
「近所でだめだったら戻ってくるかも知れませんが」
なんて言ったりして(これは本心)
やっぱり日ごろのコミュニケーションは大事。
もっとも先生・看護師が忙しすぎると
患者は遠慮するかも、ですが。
再発防止の再度の抗がん剤治療、たぶん来週から半年間に渡り始まると思います。前回の副作用はきつく、今回何とかならないか、私の甘い考えで他の先生のご意見欲しさに紹介状が欲しかったのです。
先生には次の抗がん剤の説明は丁寧にしていただきましたし、治療を考えてくださることに感謝はしてますが、自分の抱いている恐怖心をもっと伝えて前進していかなくてはいけませんね。
”自分の気持ちをわかるように伝えないと”確かにおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございました。
KY・・そうでした。空気読めない、KYは、言葉に出さない風潮そのものです。4日の記事を書いているときは、すっかり意識の外にありました。ご指摘くださって、ありがとうございました。
Ebiさん
Ebiさんの工夫、お書きくださってありがとうございます。時間の余裕をもって、少しずつ理解してもらうようになさったのですね。
かぼちゃさん
自分を他者にわかってもらうということは、本当に難しいことだと思います。エネルギーも要ります。でも、一例を挙げた方のように、ひたすら主治医にラブコールを送り続けた甘え上手、かかり上手の患者さんもいて、かぼちゃさんなりの気持ちの伝え方ができると、さらに楽に前に進めるような気がします。応援しています。