Opipid induced constipation
オピオイド誘発性便秘
昨年改訂されたRomaⅣ
1988年国際消化器病学会の時にローマで開催された
過敏性腸症候群の診断基準検討委員会が発展し、
機能性消化管障害の国際作業部会として設置。
Roma委員会と呼ばれています。
精神疾患の診断基準のDSM-Ⅴをモデルとして、
機能性消化管障害の診断基準を示しています。
昨年、ⅢからⅣとなった時、
オピオイド誘発性便秘が独立した項目になりました。
経口オピオイド服用患者619例
便秘は、週3日以上排便がないものとしたところ、
74%が下剤を服用していたにも関わらず
その内34%が便秘と報告しています。
http://journals.lww.com/clinicalpain/Abstract/2012/06000/A_Multi_institutional_Study_Analyzing_Effect_of.1.aspx
(Ishihara M, et al. Clin J Pain. 2012:28(5), 373-381)
便秘は、オピオイド投与開始後、
鎮痛効果が得られるより前段階で、
小腸、大腸の蠕動が抑制されることが
動物実験では示されています。
便がでなくなったら、下剤を開始すればいいか・・・
No.です。
下剤を用いていても、その1/3はコントロールされていません。
ナルデメジンはスインプロイク®として承認されています。
腸管にあるμオピオイド受容体拮抗薬です。
血中濃度の上昇はあるようですが、
その構造的に側鎖をつけているようで、
血液脳関門を越えない設計になっているようです。
腸管でのみブロックして、
薬理学的に鎮痛効果はブロックしないことで、
オピオイド誘発性便秘に効果が期待できるようです。
また、投与オピオイド量に対する増減の必要もないようで、
スインプロイク®(0.2㎎)1T 1X
と一日一回でよいのもの特徴です。
一般診療医とのコラボレーションにも
少し楽になります。
http://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med_product?id=00066855
副作用などは、インタビューフォームを待ちたいと思います。
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