緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

これは響くよ!:虎に翼

2024年06月09日 | つれづれ
虎に翼・・

高校の同級生のFBで
共感の嵐・・
そんなに響くドラマなんだ・・

で、NHKオンデマンドで視聴しました。



6月7日の放送分だったでしょうか・・


民法改正の審議会のシーン
委員は壮年以上の男性ばかり。


実際の民法改正には多くの課題があったと思います。

でも、ここでは、
「家」「氏」に議論を絞り
いわゆる「プロコン」で
シナリオは構成され、
焦点をシンプルに
視聴者に伝わり易くする
工夫がありました。

プロコンとは Pros & Consの略
Pros :良い、長所、賛成
Cons:悪い、短所、反対

婚姻後の姓の選択を夫、妻のいずれでもよいとすることについて
プロは穂高先生
コンは神保先生



相当、このシーン、力を入れているなあ・・

佐田寅子は
審議会の管轄省庁関係官として
出席しており、
ただ一人の女性として
挙手して発言します。

・・・(家制度により)個人としての尊厳を失うことで守られても、あけすけに申せば大きなお世話であると。一人ひとりの尊厳を信じ守れば、何も言わずとも(家族を大切にするという)美風は失われないのではないでしょうか?私は娘がもし結婚して、夫の名字を名乗ろうと佐田の名字を名乗ろうと、私や家族への愛が消えるとは思いません。


その通りっ

激しく同意!

ん?
これ、最近でもこんな議論・・耳まで届いてきた・・


この民法改正は昭和22年1947年のこと。

調べてみると
国立公文書館で
この時の民法改正法律の
全文、署名原本などが
公開されています。

解説  
民法は、第1編総則・第2編物権・第3編債権・第4編親族・第5編相続の5編で構成されていますが、昭和22年(1947)12月22日、第4編・第5編を中心として、日本国憲法の基本原理に基づいた改正が行われました。家・戸主の廃止、家督相続の廃止と均分相続の確立、婚姻・親族・相続などにおける女性の地位向上などが改正の主要な内容です。掲載資料は、民法改正時の閣議書です。

参考)本デジタル画像等の二次利用は、任意に利用が許可されています。

法律の文章が
カタカナと漢字から
ひらがなを含めた口語調の
国民に理解しやすい
表現になった経緯も
描写されていました。


この民法改正から77年

今も、変わらない議論が繰り返されています。
日本の国会議員に女性の割合が低いことは国際的に呆れられている事実


でも・・

どんなに女性議員が増えても
女性の社会の声の代弁者ではなく
色々な団体の顔色を伺い
言わされている女性なら
増える意味はありません。

寅子の言葉に共感するのは、
過去のことではなく、
今まさに、同じような課題に
向き合っている女性が多いからだろうと感じたドラマなのでした。

Brendy PradanaによるPixabayからの画像

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