プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

与党税制改正大綱の3つの異常   消費税以外の道がないマスメディアの異常

2008-12-15 16:22:15 | 政治経済
日本経団連は9日、「中期プログラム」策定に関する緊急提言を公表し、中期プログラムにおいて、消費税率の引上げ規模、スケジュール、中低所得者層への配慮などを含め、税制抜本改革の具体的な道筋を示せと煮え切らない政府・与党を叱責した。しかし、いくら叱られても選挙が大事と自民・公明両党は12日、景気対策にも支配階級の「改革」要求にも中途半端な2009年度税制改正大綱を決定した。自公両党にはもはや政権担当能力 . . . 本文を読む

給油延長法案、新金融法案が成立 頼りにならない民主党 自公の過半数をどんな形で阻止するか

2008-12-12 20:38:00 | 政治経済
自衛隊のインド洋派兵を一年延長する新テロ特措法改定案と金融機関に10兆円規模の公的資金を投入するための新金融機能強化法案が12日、国会で成立した。民主党が衆院本会議で与党による3分の2以上の多数で再可決できるように道を開いてやったからである。途中、政局をからめて議決を引き延ばしていたが、もともと自衛隊がアフガン戦争に加担することも、大銀行を税金で助けてやることにも反対ではなかった。自公政権の民主党 . . . 本文を読む

資本主義の限界についてどう考えるか―資本主義の懐は深い

2008-12-11 20:27:11 | 政治経済
若者に希望ある生活を保障できないどころか、貧困と格差のうちに次世代の労働者階級の再生産もをままならなくさせている現代資本主義を前にしてマスメディアも資本主義の限界を問題にせざるをえなくなっている。長く「構造改革」の推進を応援してきた日本のマスコミが、「資本主義の限界」をテーマに日本共産党の党首を対論の相手に招くといった変化は、現代の資本主義が、人々の安心できる生活を破壊している現実を無視できなくな . . . 本文を読む

麻生内閣支持率激減 3人連続での政権放り出しか? 政治の焦点を読めない自民・民主

2008-12-10 20:30:41 | 政治経済
麻生内閣の支持率が、報道各社が行った世論調査で軒並み20%そこそこに急落し、3人連続で政権放り出しの可能性が高まった。これに動揺した自民党内では、政界再編を睨んで、「速やかな政策実現を求める有志議員の会」や「郵政民営化を堅持し推進する集い」が動き出したようだ。しかし、小泉元首相が何を勘違いしたのかしゃしゃり出てきて「3年前の(郵政)選挙がどういう選挙だったか、もう一度思い起こしてもらいたい。不可解 . . . 本文を読む

米次期政権の外交・安保政策  対キューバ政策がオバマ氏のチェンジ度を測る試金石

2008-12-09 15:04:54 | 政治経済
来年1月に米大統領に就任するオバマ氏は、目下のところ、現在の経済危機に対応する経済再生計画の立案に追われているようだ。アメリカ経済の安定は、もちろんわれわれも注目するところである。しかし、なんといってもイラク、アフガンを同盟国も巻き込んで無茶苦茶にしてしまったブッシュ政権の外交・安保政策がオバマ氏によってどうチェンジされるのか、自衛隊にたいする動員圧力が強まるもと、われわれのもっとも注目するところ . . . 本文を読む

道路特定財源 構造「改革」見直しのドサクサに紛れ、「一般財源化」に抵抗する道路族 

2008-12-08 20:13:02 | 政治経済
小泉・安倍は自民党道路族をどうしても「改革」できなかった。福田は、なんとか道路特定財源の一般財源化の閣議決定にまでは持ち込んだ。2009年度からの一般財源化の約束であった。しかし、頼りにならない麻生政権のもと、構造「改革」見直しのドサクサに紛れ、自民党道路族がまたしてもこの約束を骨抜きにした。世界的不況に直面し、構造「改革」で疲弊した国民生活建直しの財源のためにも道路特定財源の一般財源化は、緊急の . . . 本文を読む

派遣切り・期間工切り  会社とは何か 経営者の社会的責任

2008-12-07 21:09:47 | 政治経済
御手洗冨士夫・日本経団連会長が経営するキヤノンは、麻生首相から雇用の確保を要請されていたにもかかわらず、その数日後に大量の請負・派遣労働者解雇の計画を打ち出した。一国の首相も軽く見られたものだ。なぜ御手洗氏はそんな不遜な行動をとるのか。いまこそ会社とはなにか、経営者の社会的責任とはなにかが問われなければならないだろう。それは、その社会の経済の在り方とも深くかかわっている。現在、大企業による大量の「 . . . 本文を読む

首相と志位共産党委員長との党首会談  首相―小沢民主党代表との大きな違い

2008-12-06 21:01:34 | 政治経済
麻生首相と日本共産党の志位和夫委員長とが5日、国会内で会談し、大企業による非正規労働者の大量解雇への対策を中心に話し合った。非正規労働者の大量解雇は、共産党を除くすべての政党が加担した労働法制の規制緩和による“政治災害”である。若者に訴えたい、そしてその他の国民の皆さんにも訴えたい。政治をバカにしてはいけない。共産党をバカにしてはいけない。28日の首相と小沢一郎民主党代表の党首討論の内容はどんなで . . . 本文を読む

米ビッグ3 国にすがる  新自由主義本家の米国で産業保護政策か!?

2008-12-05 17:04:36 | 政治経済
これまで一世紀にわたって世界一の自動車企業として君臨してきたGM(ゼネラル・モーターズ)が、経営破綻の危機に瀕している。米自動車大手3社「ビッグ3」は2日、経営再建計画を米議会に提出した。政府に3社合計で計340億ドル(約3兆2000億円)の公的資金による緊急融資の早急な決定を求めている。「新自由主義」の市場任せの本家米国で、公的資金投入による私的事業会社の救済が問題となっている。もし米国が自動車 . . . 本文を読む

ディーセントワークに程遠い日本の長時間労働  労基法改定案の異常

2008-12-04 18:24:50 | 政治経済
先月衆院で可決済みの労働基準法改定案が2日、参院厚生労働委員会で自民、公明、民主の各党の賛成で可決された。日本共産党、社民党は反対した。日本の異常な長時間労働を規制するための法改正であったが、まったくひどい内容である。資本の搾取の強さは、労働者階級の力の弱さでもある。ディーセントワークとは、国際労働機関(ILO)のフアン・ソマヴィア事務局長が、1999年に就任した際にILOの理念・活動目標として示 . . . 本文を読む

田母神氏はなぜ簡単に切られたか  靖国派原理主義=いわゆる“民族派”が抱える矛盾

2008-12-03 19:25:58 | 政治経済
田母神氏が免職にもならず、七千万円ともいわれる退職金を受け取り退職した。しかし、靖国派の総本山・日本会議国会議員懇談会の会長を務めたこともある麻生首相でさえも田母神氏を護ることができなかった。歴史認識問題を中心とした靖国派原理主義=いわゆる“民族派”は繰り返し現われ、その影響力を無視することはできないが、彼らの時代錯誤的・復古主義は、グローバル資本主義時代を迎えている現代の支配層(アメリカ・日本の . . . 本文を読む

6カ国協議再開  北朝鮮のいま アジアプレス現場報告を聞く

2008-12-01 20:48:33 | 政治経済
北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議が12月8日から北京で開催されることになった。次回首席代表会合の最大の焦点は、米朝間で合意したといわれる核計画の検証方法について、6カ国協議の合意文書としてオーソライズできるかどうかである。来年1月までのブッシュ米政権任期中に6カ国協議が行われるのはおそらく今回が最後となるだろう。イラク、アフガンで米国の権威を失墜させたブッシュ大統領にとっては、オバマ新政権発足時まで . . . 本文を読む