カナダで開かれた主要8カ国(G8)と20カ国・地域(G20)の両首脳会議(サミット)は、米国発の金融危機に対処するために各国が行ってきた財政刺激を見直す「出口戦略」などをめぐって、一致した方針を示すことができなかった。むしろ、G20サミットの首脳宣言は、メンバー間の不一致を認めることで合意したといえる。
一定人口の生活を支える物的生産基盤の整備、再生産構造の構築が終わった先進資本主義国では、新産業の台頭・技術革新を別にすれば、更新需要を除いて生産手段需要は停滞せざるをえない。資本過剰、過剰生産が慢性的となり、相対的過剰人口(失業)も慢性化し、それにともなう所得の不足が一般的となる。基調としての不況の拡大を防ぐためには、先進資本主義国では、政府による常に何らかの不況対策を必要としている。そして、財政の膨張と政府債務の累積等が一般的特徴となる。 . . . 本文を読む
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