第2次世界大戦後に旧ソ連軍によってシベリア、モンゴルなどに抑留された元抑留者らに特別給付金を支給する「戦後強制抑留者特別措置法」(超党派による参院議員提出法案・参院先議)が会期末ぎりぎりの16日、衆院本会議で可決・成立した。戦後65年、あまりに遅過ぎる対応だが、生存者への給付金支給で問題の幕を閉じるわけにはいかない。シベリア抑留の歴史には、不透明な部分が多い。日本政府もスターリン時代のソ連政府も歴史的事実を公にすることが憚れる数々の暗部を抱えているからである。日本の数々の「戦後処理」が進まないのは、天皇制軍国主義国家が被侵略国民だけでなく、自国民に対してもいかに極悪非道であったかが、白日の下に晒されることを懼れるからである。
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