プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

スピリチュアル・ブーム 江原氏の論理の特徴  不幸の「癒し」では問題の根本的解決にはならない

2007-11-06 18:57:14 | 政治経済
スピリチュアル・カウンセラーや占い師が、毎日のようにテレビに登場し、若者の間で人気らしい。いま若者を取り巻く日本の現実は厳しい。24歳以下の半数が、パート・アルバイト・派遣・請負などの非正規で雇用され、低賃金・長時間・無権利の劣悪な労働条件で働かされ、人生設計に思いを巡らせることもできない。ネガティブな閉塞感のなかで、なにかによって「癒し」を求める気持ちが切実である。スピリチュアルの世界は、「オウム真理教」などと同じく「霊の世界」に属するが、閉鎖的な宗教というイメージはなく、明るく元気なムードのなかで、「癒し」の世界を演出し、若者の心に迫る。若者が、「励ましをもらった」「元気になった」ということ自体は結構なことである。しかし、若者の悩みや苦しみが現実の社会の仕組みに原因があるとすれば、現状肯定、現状容認の「癒し」だけでは、問題の根本的解決にならないことは明らかではないだろうか?! . . . 本文を読む