終わった。終わっちゃった。半ば覚悟はしていたけれども、やはりその時が来ると悔しい。そう、ライオンズの話だ。
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目論見通り、札幌の地を獅子に跨った勇者が駆け抜けたのだが、なぜか博多は風水でいう鬼門の方角だったのだろう。 負けた3試合、少なくとも2試合はライオンズの勝ちパターンだったのだが、思わぬ落とし穴が待ち受けていた。
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第1戦、TVで観ていたのだが、その途中で何と次女家族が応援に行っていると妻から知らされた。大のソフトバンクファンなので、私に黙ってこそっと行ったようだ。この時点では余裕があったので、「そうか、満員のドームで楽しめたらいいが」と鷹揚に構えていた。それにしても帆足というか、ライトの下手な守備というか、内川に上手く打たれたというか、勝てる要素はあったのだが負けてしまった。
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今朝の博多駅。私と同じ秋の空でした。
そして2戦目、期待の岸投手。今年はチームに貢献していないので、CSくらいは頑張れよと声援していた。この日は和君も来ており、私がライオンズファンということを知っていて、その日に限ってライオンズを応援すると可愛いことを言う。ただ一緒に観ていると、内川や川崎が打ったりすると声あげて喜んでいるので、どうも口先ばかりだ。ライオンズが1点リードしていたのだが、運命の7回が。今年のライオンズを象徴するかのような出来事で戦艦大和のようにあえなく沈没してしまった。松中の8回の満塁ホームランは付け足しだ。
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土曜日は3戦目。ライオンズが優勝するためには残り4試合を全勝するしかない。逆転のライオンズ、過去にも奇跡と思える逆転勝ちを何度もおさめて、その再来を夢見てもいた。レッスンに来ていた和君も今日はライオンズに勝って欲しいという。訳を聞いてみると、何と日曜の4戦目のチケットを持っていたのだった。どうも4戦目くらいで優勝するものと和ファミリーは信じていたようだ。私は憮然としたのだが、「仕方ない、実績がものを言う」とひきつった笑みを浮かべて「そうだね、明日ドームに行けるといいね」
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次女は1戦目、長女は4戦目・・・何ということだ。妻は妻で 熱狂的に応援しているし、我が家は四面楚歌、私一人で孤独な戦いを強いられていた。
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3戦目、杉内と涌井が見事な投球を見せた。そして延長10回、決勝点とも言える1点を上げ、ライオンズが押し切ったかに見えたのだが。その裏の長谷川への5球目。ボールはストライクゾーンを掠め、三振でゲーム終了と思ったのだが、審判の判定はなぜかボール。このジャッジが試合を変えてしまった。今までタイミングが全然合っていなかった内角のチェンジアップを右中間に! 長谷川の神がかり的な一打がシリーズを決定させた。それからの延長戦はもう付け足し。総力を出しきっていたライオンズに余力は無かった。
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さてさて、私はもうがっくり。勝てた試合だったのにと。それに引き替え妻はルンルン。夕食にはなぜかお寿司まで出てきた。一方は祝い酒、私は悔しさを通り越して悲しかったのだが、そこは歳の功、悔しい顔を見せずに金麦を飲み干した。「仕方ない、たまにはソフトバンクにも勝たせないと・・・」
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