キャロル・ケイとダンエレクトロ

2010-11-06 15:19:18 | Dano Column
Dobie Gray The In Crowd




前回、ダンエレ女子をあちこち探してみたわけだが、ダンエレ女子の元祖といえば、やはりキャロル・ケイだろうね。残念ながらダンエレクトロを抱えた画像は見つからず。

キャロル・ケイはLAのスタジオで活躍した伝説的なギタリスト&ベーシストで、ヴェンチャーズやビーチ・ボーイズ、ドアーズやザッパ、そしてモータウンなどなど1万曲を超えるレコーディングに参加した。
彼女には教育者としての側面もある。1969年にHow to Play the Electric Bassという教則本を著し、多くのミュージシャンがこの本でベースの弾き方を学んだといわれていて、キャロル・ケイがエレクトリック・ベースの奏法を確立したといっても過言ではない。

キャロル・ケイはレコーディングではフェンダーのベースをメインに使用していたが、ダンエレクトロの6弦ベースを使用することもあった。当時は低音を厚くしたり、ベースの音をくっきりさせるためにベースを重ねて録音することがよくあり、そうしたときにtwangyなサウンドという特徴もあって、ダンエレクトロの6弦ベースはよく使用されていた。ちなみに、当時エレクトリック・ベースは一般に「フェンダー・ベース」と呼ばれていたとのこと。ダンエレクトロの6弦ベースは「ベース・ギター」と呼ばれていたらしく、ベースではなくギターとして扱われていたようだ。

キャロル・ケイによれば、Sonny & Cherの「The Beat Goes On」やDobie Grayの「The In Crowd」ではダンエレクトロの6弦ベースを使用したそうだ。

元祖ダンエレ女子のキャロル・ケイであるが、残念なことに、ダンエレクトロについては「ダノは扱いにくい楽器で、仕上げも悪く、改造が必要だった」とコメントしている。グレン・キャンベルはその改造されたダンエレクトロの6弦ベースを借り、「ウィチタ・ラインマン」をレコーディングした。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする