活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

唯務(ただつとめる)1

2019年02月24日 | 

修行すればだんだん落ち着いてきて、葛藤がなくなり、雑念、妄想、分別が

出なくなると考えがちです。


しかし、そういう状態を描いて考え、望んで修行してもそれは駄目なのです。


何故かというと、葛藤そのもの、雑念、妄想、分別そのものが「もうすでに

脱落している(解決済み)」からです。


「唯務(ただつとめる)」とは、どんな状態にあっても唯(ただ)それを務めている

ということです。


別の言葉で言えばそのものの中に自分の身を沈めて、一切自分の考えというものを

出さないということです。


「坐禅は坐禅なり」ということです。


そのこと(今の事実)以外に脱落の状態、悟りの状態、涅槃の状態というのは

ないのです。