「禅」という字は、「示す偏に単」という字を書きます。
「単純になって」ということです。
いろんなことを考えずにその時のことを、本当に
「渾身心(こんしんじん)」打ち込んでするだけです。
そのことの連続なのです。
他に何もありません。
一所懸命にやっていれば一所懸命ということが
一所懸命の有様を教えてくれるのです。
人から教えてもらっても何にもなりません。
それだけのことではないですか。
しかし、「霊雲(れいうん)」という和尚さんは、
「それだけのことで三十年かかった」のです。