夜中にしんしんと降り続いていた雪は、朝には辺り一面、白銀に染めたような風景です。電線にも積もっていて、いよいよ長いスノーシーズンの始まりのサインかもしれません。窓から雪の降る風情を見ていると、まるで街が一変したような不思議な世界です。
毎年のこと、とはいえ、着るものから靴に至るまで考えなければなりませんから、出かけるときは大変です。今日も定例の放送の日です。まもなく出かけるのですが、気が重くなります。問題は道中です。部屋に入ってしまえば暖房の暖かさにありがたさを感じるのですが、15分も歩けばもう身体が冷え切ってしまい、とても寂しくとぼとぼ歩く自分を惨めに見てしまいます。
しかし、こうして決まったときに雪が降り、いつしか雪も消えかかってくると、やっと春が近いね、と少し喜びを感じるのです。一説によると、もう100年もすると、ほとんど雪が降らなくなって関東くらいの季節になり、それは同時に「水」が無くなるということを意味しているとの話を聞きました。異常気象は徐々に私たちの地球から「水」を枯らしてしまうらしいのです。
寒さにはいささか閉口しますが、決まった季節に雪を降らせてくれる自然の導きは、きっと神様の分野だろうと思うと、この雪もいやがらずに雪とともにシーズンを楽しく過ごしたいものだと心を入れ替えて窓の外を眺めています。
やさしいタイガー