ブログ人 話の広場

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周平独言に学ぶ

2011-08-31 09:35:58 | 日記・エッセイ・コラム

 このところ、寝つきが悪くなり、なかなか眠りにつくことが出来なくなってしまいました。大抵こんなときは、手元にある本を適当に読みながら、時を待ちます。ということで、もう何年も前に買った「周平独言」というかなりのボリュームの本を読み直し始めました。

 「周平独言」は時代小説家の藤沢周平が、エッセイ風に書き綴ったものですが、読んでいるとだんだん目が冴えてくるほど引き込まれるのです。

 ぼくはもう相当前からブログやホームページを書いているのですが、自分でもなかなか納得する文章が書けません。そんな時、ある友人から「それじゃ、一度藤沢周平さんが書いた『周平独言』を読むと参考になりますよ」といわれて、早速買い求めました。もう数年前のことです。

 本を推薦してくれた方は、元アナウンサーで、現役の時から小説を書いたり、朗読を教えたりしていた方ですから、いわばプロの方なのでしょう。その方のお声がけですから、先ず間違いないだろう、と信じて読んだのがはじめでした。

 改めて今、再読して見ますと、川の流れのように実に読みやすく、どことなく人柄を彷彿とさせる文章です。なるほど!と思いました。そういえば先日NHKのラジオ喫茶店を聴いていますと、言語学や日本語の表現について話していました。正岡子規などは今読んでも読みやすいといわれています。夏目漱石もそうだそうです。

 書き文は同時に読み文としても一定のリズムがないと良い文とはいえないそうです。読んでいても一息入れる『間』が取られているかで判断もできるという話を聴いていました。

 実に奥深いものだなあと感嘆しながら、藤沢作品を読み続けています。こんなうまい文章を書けたら、ぼくもプロの作家にでもなれるのかもしれませんが、何を書いても納得できないのは、もう格が違うとしか言いようがありませんね。

 それでも懲りずに書き続けるのは、ぼくの根性でもなさそうです。お楽しみかもしれません。読み手しらずの「独言」と思い直しました。

やさしいタイガー

 追:昨日公開したブログに書き損じの文が出てしまいました。何の脈絡もありませんのでご放念下さい。ぼくのミスでした。


長いものに巻かれないで

2011-08-30 08:57:46 | 日記・エッセイ・コラム

 民主党代表選挙が終わり、50歳代の野田さんが代表に選出されました。もうこの位の年齢の人が、世の中を引っ張っていく時代にならなければ世界に柔軟に対応できないでしょう。 もっとも日本の首相は異常なくらい短命ですから、露骨に批判したり、罵詈雑言を浴びせあっているうちに身内から批判が出て、耐えられないで辞めるといったことは早々に起こるかもしレません。それでも老獪な人はもう表舞台には出てこないでしょう。

 永田町の人たちは、いつの世からは知りませんが、天下国家を論ずるのは当たり前としても、今度のように被災地で苦しみ、耐え忍びながら生活している人びとに寄り添う優しさで取り組んでいるのでしょうか。自然に身についた自己宣伝は上手だが、現地訪問の回数ではありません。実行能力です。

 どんな心を持って取り組んでいるか、その中に権力を傘に来て上からの目線でものを見ていないか、気になる言動です。

 P.ドラッカーはこんなことを言っています。「成果を上げる人は、能力、関心、知識、気性、性格、仕事の方法において多様である。あらゆることにおいて千差万別である。共通点は行うべき事を行っているだけである。」 尊敬できるような人なら、どこか権威を持っており、尊敬できそうもない人は、やたらに自己顕示を主張しがちです。

 新しい代表は、結果的に力負けしないように誠心誠意目線を低くして取り組んでほしいと願います。いくら数が民主主義だといっても、そんな論理は真摯な人は受け入れようとしないのではないでしょうか。そう期待したいです。

 もみ手で活動するのではなく、自分の信念と国民を思う信頼ある目を持ち続けて取り組んで欲しいものです。

やさしいタイガー

を持ち合わせているのか、われわれだといわんばかりに身についていない権威を振りかざすことがよく見ます。「先生」といってよいしょして、陰で足を引っ張ることなど何の罪も重さも感じない集団に見えてきます。

 ような環境の中で


待ち遠しいサークルの集い

2011-08-29 09:23:40 | 日記・エッセイ・コラム

 ぼくは今、2ヶ月に一度の集いに出ています。随分間延びしたような印象を受けるのですが、人の心理は不思議なもので、だから待ち遠しくなるのです。

 先日その会が開かれました。この会は、あまり込み入った話題をさけ、どこからでも話題に入り込めるように配慮されています。また食事は自分の好みのものだけを注文するスタイルなので、気軽に注文できます。そんなスタイルで2時間大いにおしゃべりをするのです。先日の集会で、メンバーのお一人から大変興味深い話を伺いました。

 その方は、先端化学技術を研究して健康食品を製造する会社の社長なのですが、このほど新しい構想を進められているのです。「ヘア・ドゥ・フォーラム・プロジェクト」と呼称されています。つまり人びとの健康維持のために、何が必要かを、自然にさく野草、温泉、自立的農産物栽培などの角度から見出し、高年齢の方にも楽しんでもらえるような、まるで「ユートピア」創りです。

 病気になる前にいかに自分の健康を維持していくか、長い道のりのようですが、研究開発を続けているとの話でした。未来は、自分で見出すものなのですね。

 その方は、40代の時に思わぬ大病をされ、まさに再生の道を歩んでおられるところから、命の問題にぶつかられたようで、創造的な事業のために、連日超多忙な日々を送っておられるようです。

 小さなサークルでこんな大きな夢のある話を伺うと、もうちょっと長生きして進捗を共有したい思いですっかり盛り上がりました。

やさしいタイガー


あってはならないこと

2011-08-28 08:57:42 | 日記・エッセイ・コラム

 日本語は、取りようによってはどうにでも解釈することのできる便利な言語かもしれません。災害の時、事件が起こった時、思いもかけないことが発生した時、多くの責任者は「あってはならないこと」と注釈して発言しています。

 そういわれてしまうと、次の言葉が出てこないような気がします。世の中、「あってはならないこと」だらけではないでしょうか。どんなことにも「思いがけないこと」は起こるもの。決して不自然なことではないのです。

 大震災の記事を読んでいますと、事情を知らないとはいえ、「こんなことも予測できなかったのか」「対応策すら見出せないのか」と専門家のレベルの低さに嘆いてしまいます。いや、本当はわかっていたが、隠しているのではないかと疑心をいだきます。

 あれこれ知らされて、良くも悪くも目が開かれるのは結構なことですが、それにしても「あってはならないこと」が起こった後の処置がどうもいただけません。日本語のあいまいさが引き起こす誤解は、ぼく達の身近な周囲だけでなく、国際社会においても頻繁に起こっています。

 こうした言い回しは慎重に使うべきではないかと、ふと気がついたお話しでした。

やさしいタイガー 


ついに菅政権終焉

2011-08-27 08:58:44 | 日記・エッセイ・コラム

 菅さんがついに首相の座をおりました。果たして国民はこの日を待望していたのでしょうか。世論調査では、もはや断末魔のような状態だ、と受け止めていたとも取れます。

 さあ、そう解釈してもよいのか。次に何を待ち望めばよいのか、ぼくたちもいささか戸惑っています。ビジョンのないまま次のトップを選ぶわけです。何を基準に? 

 またおかしなことに、次のトップリーダーを選ぶ段になって、候補者は依然として小鳩詣でをするという姿勢はいただけません。旧態たる体質は見苦しいだけでなく、怒りさえ覚えます。

 考えてみると、民主党は気鋭の革新的な党ではなく、保守系であることを心しておく必要があります。保守党は権力の側で物事を考える党なのです。国民はこの党に期待してきたのは、斬新な政策にあったと思いたいのですが、結果的に意見の集約も出来ず、醜態を見せてしまう結果になった、と思うのです。

 もうひとつ気がついたのは、政党は本来どのような組織体なのか、という疑問を露呈していることです。個人の好き嫌いや主張の隔たりがあっても、自分の党に誇りを抱けないようでは本当の政治を動かすことは出来ない、と思いました。顔色を伺うような姿勢ではとても本音をぶつけ合うことは出来ないでしょう。

 日本の政治力は国際社会でも優れているとは誰も評価していません。結局、誰がなってもまた短命に終わるのではないの、という冷めた目で国民はみているような気がします。政治への無力感はもうしばらく続くのでしょうね。何はともあれ、物議の多かった菅内閣は終わりました。

やさしいタイガー