ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

清い一票でありたいのだが。

2016-06-27 18:00:04 | 日記・エッセイ・コラム

 「この選挙 土下座で一票 甘くない」。 これは僕が作った川柳である。今、日本国中参議院選挙期間中ゆえ、候補者の選挙カーが走り回っている。                                   すでに泣き声で話す候補者もいる。中には候補者本人が自動車に乗っていなくとも、録音した自声も流れてくる。

 はたして誰をオラが街の先生にすべきか、思案している人も多いことだろう。政党? 学歴? 多少嘘っぽい学歴も大目に見て。                                               年齢? やっぱり若い人に継いでもらいたい? 土下座するような人はいや! 知名度が高いから安心できる?・・・・。                                                    みんなとりあえず見える形からしか候補者を選べないのだ。 街頭で突如政党の偉う人に推薦言葉をもらってぺこぺこ頭を下げるだけの候補者に                              「よっしゃ、まかしといて」ととてもいえない。ぼくは。

 東京都の知事を見て気付いたはずだ。 このところ3代にわたって知名度の高い人物が頂上に立ったが、彼らのふるまいを以前に遡ってみてみると、                           なんとなく首をかしげたくなるような言動があった。でも表に立たせてしまった。結局はあらぬ期待だった。やや姿勢を斜めにしてみていた人は、不祥事を知って                                「それみたことか」と嘆き節をうなっているかもしれない。

 どこの町も村も大なり小なり同じことを繰り返してはいるのだが、そもそもたった2週間程度で立法や行政の責任的立場に送り出すにしてはあまりにも情報が乏しい。                             何をしたいのかはっきりさせず、ただ自分の名前を連呼し、がなり立てるようなだみ声で、そしてまた土下座するようないじましい態度に、                                     投票の一票がもらえるほど選挙は甘くないことは知っているはずなのだが。

 本当に政治にかかわりたいと思うものは、普段から足元の声を受けえとめ自分ならどういう政策を創り、政党役員に訴え実現することができるか、                              血の出るような格闘をして街頭に立ってもらいたいものだ。徳川家康はこういった。”勝つことばかり知りて、まくることを知らざれば、害その身に至る”と。

 僕たち市民も真剣に熟考し、どういう人物に政治を託したいのか、しっかり助走やストレッチをして本番の箱に入れたいものだ。

やさしいタイガー


一声二顔三姿

2016-06-08 10:09:13 | 日記・エッセイ・コラム

 参議院選挙が近づき、どの政党も”わが党に”と躍起になっている。候補者たちにとってこの機会はまさに人生をかけるような思いであろう。                                      出来そうもない嘘っぽい項目にいささか冷ややかな市民の目も気にも留めず、なりふり構わず叫び続ける姿は、聞いていてもむなしく見えるのは                                  僕だけだろうか。

 最近、とみに聞こえてくるのは、安倍さんの顔がテレビにでも映ろうものなら、チャンネルを変えるという声をよく聞く。顔も声も見たくないし、                                          聞きたくもない。 そんな声を聞くとさびしく思うものだが、政治にかかわる人は何とも思っていないだろうし、いちいち気にしていてはやっていけないという                                         居直り的姿勢で臨んでいるのではないかとさえ思う。

 不正隠しに睡眠障害との診断を受け、議員の務めを放棄していた元大臣、国会が閉会したとたんに活動再開と出た。                                                専門の医師は、睡眠障害はそう簡単に治癒しないものだが、再登場する姿を見ていると、とてもそんな症状だったとは思えないとのことだ。                                         診断をした医師は本当にそう判断したのか、政治的判断に屈してしまったのか、いずれにしても疑い晴れたと思う市民はどれだけいるのだろうか。

 また東京都知事のあの醜態はなんということだ。自民党と公明党の推薦を受けた知事。連日不正的行為が報じられ、批判が多いこの人、                    それでも何も責任を感じていないように見える。とかく人を見抜くことは難しい。まさかそんな公私混同するような人物だと思ってもみなかった、と                 弁解がましい声もあるだろうが、それにしても政界はどうしてこんなにダーティなのか悲しくもあり怒りたくなる。

 このような厚顔無恥な人物ほど野心的で、罪性を感じないよぅだ。法律を作る人たちは法律の裏側やすり抜ける技を知っているのは間違いない。                            憲法の主語は国民だが、法律は国民を縛るものという。まあ、それでもよい。だが為政者たちが勝手気ままにしてよいということまで許しているはずがない。

 「一声二顔三姿」という言葉を当てはめてみると、だいたい当たる。声も悪い、顔もどうか、姿も尊大だ。もっとも首相を筆頭にした議員たちは                                 初めはそうではなかったのかもしれない。結局のところ強大な権力を持つと、嘘っぽいことをも本当です、と言わんばかりに言い放つ。                                       だからみんなこの三つに現れる。だが、跳ね返ってくるのは僕たちの責任論だ。僕たちがしっかりしないとあらぬ人物をさも代表のごとくに                                       思わせてしまうツケを払っていくことになる。そう自戒しつつ、今度の参議院選挙を見つめていきたいと思っている。

 僕たちも「一声二顔三姿」を見つめなおすことを含めてのことではある。

やさしいタイガー


内定ブルー

2016-06-07 15:20:55 | 日記・エッセイ・コラム

 世の中には、造語の名人がいるようだ。だれが言ったか知らないが、「内定ブルー」という表現が目に入った。                                                  折角就職が内定したのに、大丈夫かなあ、やっていけるだろうか。すっきりりしない。これは内定ブルーという。                                                  結婚が決まったのに、相手や家庭とうまくやっていけるだろうか、と悩む。これも内定ブルーという。

 決まるまでは、意欲的に前向きに考え、願っていたものの、いざ決まってしまうと、今度は今まで浮かんでも来なかった                                              大きな不安がよぎっていく。このような心のうごめきは誰もが経験することではあるが、今の若者は折角良いチャンスをつかみながら、                                         腰が引けてしまうようだ。

 今年の6月就職試験が一斉に行われ、内定率もよいそうだ。大概の学生は大手やブランド企業を選び、未来を託す。                                                    この傾向はいつの世も同じで、中小企業は弾き飛ばされやすい。だが不思議なことに決まったら決まったで悩みに落ち込んでいく。

 もっと幅広く企業を知っておきたかった。組織に馴染めるだろうか。同僚や先輩とうまくやっていけるだろうか。と。                                                 考えてみると実践する前に落ち込むのはあまりにもひ弱に見えてしまうのだが、何しろ一生の進路を決めるのだから、そのくらい                                          悩んでもいいじゃないかといういうこともいえる。

 だが採用した企業にとっては、取り消されると経営にも差し支えることになり、躍起に食い止め作戦を行っているようだ。                                            いわば売り手市場といわれるのは本当に景気がよくなり、経済力は着実に成長しているからだろうか。一向に実感できないのだ。                                             どうも今の政府や与党の政策は手放しでは丸を与えられない。

 内定して喜ぶ若者の裏側では、ブラック企業や不正がまかり通る企業の中で苦悶している人々も多い。                                                           非正規労働につかざるを得ない苦い環境に埋もれる人も少なくない。内定した新入社員の多くが5月病や6月病にかかり、                                           本物のブルーになる。こんなはずではなかったと嘆くかもしれないが、そんな時何としても厚い壁にぶつかって突き抜けるのだ、と                                                 勢い込まずにゆっくり、じっくり熟考してみて自分の進路を確かめてもよいのではないかと思う。

 なぜならそうした体験こそ将来役に立つかもしれないからだ。何度も新しい自分と出会うことではないだろうか。                                     行先はこれだ、と決めるにはまだまだ早いとも思える。

やさしいタイガー