ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

ドナルド・キーンさんを思う。

2019-02-25 17:47:21 | つぶやき
2011年東日本大震災が東北を中心に襲ってきたことが、まだ昨日のことのようにさえ思います。                その震災跡地を訪れた文学者のドナルド・キーンさんがアメリカ国籍を捨て日本人になることを決心し、              遂に帰化してしまいました。

きっかけは、みんな打ちひしがれながらも、食べる物や必要品を受け取るために、整然と落ち着いた                表情で並ぶ姿に感銘を受けたことにある、と話していました。そのキーンさんが2月23日に98歳の               生涯を閉じたとを報道でしりました。

キーンさんはアメリカのコロンビア大学の名誉教授でもありましたが、特に日本文学に造詣が深く、                源氏物語などの古典から、三島由紀夫や司馬遼太郎などの現代文学に至るまで幅広く研究した稀有な                学者でもありました。わたしがキーンさんを知ったのはかなり前ですが、戦時中日本語の通訳として                活動した中で、若くして戦場に散る日本人兵士の偽らざる心の内側を読みとり、英語に訳しつつ、                 日本人を深く知るようになった、との話を聞いた事があります。

そして戦後今度は敗戦処理のために来日します。何もかも失った日本人、みすぼらしい服装を身に                 まとう人々が上野駅から買出しに行くのであろう姿に接し、きれいに列を為して並んでいる様子に                 日本人はなんと文化度が高いのか、感銘したのでした。

キーンさんが日本人に出会ったのは、まさにどんな混乱の中でもわれ先に押しのけてでも身勝手な                 行動を取らない日本人の美しさを目の当たりにしたのが永住に繋がったようです。今の日本人は                  どうでしょうか。私たちの生活は日々新たになり、便利になっていくことに感謝しながらも、                   どこか大切なことを置き忘れてきているのではないかと、ふとわが身を顧みるのです。

その意味ではキーンさんの残された足跡が、もう一度日本人の良さを振り返る素材にしたい気がします。
惜しい方を天国に送ってしまいました。安らかにと祈ります。

やさしいタイガー

けたたましく鳴った緊急情報

2018-10-27 17:56:48 | 社会・経済

 昼前、携帯電話がけたたましく鳴り、


オプジーボあせらずに希望

2018-10-06 13:47:10 | 健康・病気

 今年のノーベル医学・生理学の受賞者が本庶 佑さんに決定しました。嬉しいことです。                     先生の成果はオプジーポというがんの治療薬の開発を広めたことです。                                既に投薬として活用されていると聞くが、この発表の後、多くのがんに悩む人々が自分も                        この薬を使って治療してほしいという要望が多数寄せされたようでした。

 ぼくもがん患者のひとりなので、こうした希望を持たせてもらえる道があるのなら、ありが                         たいとおもうのは当然でしょうね。まさに藁をもすがりたいと願っている人は、光明に見える                      のは自然の姿だと思います。

 しかし新聞での記事では、この薬はまだまだ限定的な患部しか効き目がないことや、                          おもわぬ副作用が起ることもあるそうで、私たちが描く道には先のような感じがしました。                      あせってはいけません。研究者は懸命に取り組んでいる姿を想像しています。

 それでも本庶先生は、今世紀内にはがんの治療法が今までのような手術、抗がん剤投与、                      そして放射線という3大治療の上に免疫療法が加わって行くだろうと話しておられました。                         科学は日進月歩だといいます。ここは落ち着いて研究成果を待つ冷静さが必要ですが、                           私はこの機会に政府は、もっと大胆に研究費を提供し、しっかり後継者を生み育てる環境を                        整えることに腐心してもらいたいものです。

 わたしたちは治療薬として期待すると共に、研究環境を作るために声を揚げて行きたいと                       しみじみ思いました。

やさしいタイガー


沖縄はどうなる?どうする?

2018-10-01 12:28:54 | 社会・経済

 沖縄県知事選挙は玉城デニーさんが7万票あまりの差を付けて勝利しました。                           まさに相手は鳴り物入りで自民党のトップを初め公明党や維新の会など保守系                              野党も束になり、あげくに創価学会の会員までも動員して投票に重圧をかけて                               臨んだ選挙に勝ったのです。

 デニーさんはい父親がアメリカ人だそうですが、少年時代辛い毎日を送ったよう                            でした。元DJで衆議院9年間の後自由党を辞しての地元チャレンジでした。                            大物ぶる小泉進次郎も役立たずでした。

 つまり沖縄の人はもう本質的に自民党を中心とした保守系の信頼をなくしている                            ことに気がついていないのです。ただただアメリカのご機嫌を損ねないように辺野古に                         基地を建設することだけを求めているのです。その間、沖縄がどうなったって                                                                                                                                                                                                                     かわわないと思っているはずです。 

 こうした姿勢にぴったりくっ付いて離れない厄介な存在が地元の政府よりの                           ちっちゃな政党なのです。自民党にずっと擦り寄って生きていくしか道のない集団です。                                    彼らには利権が掛かっているのですから。

 今回基地の反対・賛成を隠して経済優先に力点をおいたのもそんな思惑がある                      からです。いくら反対しても一地方が政府に勝てる代物ではないのだから、ここは                            まず国から金を存分に取ろうではないかという魂胆がみえます。

 国の政策の賛否で振興資金や補助金の匙加減が変るというのでは理不尽な話です。                          この機会に基地依存型の経済ではなく、一人ひとりの収益が不十分かもしれないが、                           折角観光地として世界のトップクラスにまで上がりつつあるこの美しい沖縄ですから、                           世界の人々の心を和ますオアシスとして存在を高めたいものです。違った視点で                                                                    発展して行く姿をみ続けていきたい。もうこれ以上基地疲れを起こしてはならないのです。

やさしいタイガー


北海道地震に思う

2018-09-15 07:47:29 | 社会・経済

 大きな揺れでした。6日深夜に襲った北海道胆振中部のM7の地震は、                                    北海道には大きな地震はあまり起らない、などと高を括っていた自分の                                     愚かさを打ち砕かれるものでした。新聞の報道はすべて地震で埋め尽く                                       されていたこともあって、朝明けから電話やメールが入っていたようでした。

 といっても一斉停電で通じず、パオコンもだめ。ケイタイも電池切れという                                最悪の状態になってしまい、見舞ってくださった方々にはご心配をかけて                                 しまいました。中にはもしかしてどこかに避難しているのではないか、とさえ                                  想像されていました。

 震源地の厚真町はぼくもよく知っているところで、かつて現役の時にこの                                町にキャンプ場を開き、子どもたちは楽しんだところでもありました。                                     後輩たちが何らかの形で支援してくれているだろうか、と気にに掛かって                                 いるのです。

 それにしても近年多発する台風や地震のために多くの人々が避難を余儀                               なくされていて、その避難場所は大抵近くの学校の体育館が指定されています。                            そしていつも同じ問題を抱えてしまっているのです。寒々として建物、必ずしも                               清潔ではない施設、整っていない設備、そんな冷たい床に見知らぬ人々と                                    隣り合わせの苦しい生活。食べ物やトイレなど一連の生活用品は最低にも                                備えられていないところで雑魚寝を強いられるのです。

 こうした非常事態の環境を整えておくのは自治体の責務だろうと思うのですが、                             全く整えられていない事で、たちまち食料不足、物不足、輸送力に陥ってしまう                              のです。病院との連携もうまくいかない。緊急事態ですから、多くの混乱が                                   生じるのは理解し得てもどこかで過去の教訓を学べないものか、と苛立ちを                             覚えます。

 自治体も懸命に支援活動をしていますが、ここは普段から、もっと専門家の                             意見や助言を基に研究し、最低限の備えを整えることが重要でしょう。                                それこそ体育館の一角を確保して備蓄する環境を作るような積極的な動きが                              ほしいものです。

 非常事態だから我慢しろ、という声もあるかもしれないけれど、何度も経験                              しているのだから、教訓はいっぱいあるはずだと思います。ずっと気になって                               いたことなのです。先日新聞に載っていましたが、建築家の阪茂さんが紙で                                 間仕切りを作り、すこしでもプライバシーを確保しようと普及活動をしているとの                           話です。

 しかし自治体からただの一件の依頼もありません、と話していました。                                  ダンボールでベッドを作る案も出ています。考案し、プライバシーに配慮した                                 清潔なトイレが安くレンタルする会社が生まれているにもかかわらず、                                  なかなか管理側は取り上げようとしないのは、なぜなのでしょうね。

 こんなときこそ、誰かの手を借りないと生きていけない人々に深い配慮と                                  優しさを示すのが、本当の行政の仕事であってほしいとの願いを持ちます。                               亡くなった方々には本当にお気の毒でした。

 もしマイナス10度以下のような凍てつく道、凍えそうな体育館、そんなところへ                          もし今回のような事態になったら、足の悪いぼくは逃げ場を失いかも知れません。                          北海道に住む人々はそのことがいちばん気にになっていることです。

 ”備えよ、常に” この言葉は若いころボーイスカウト運動の隊長になった                              時に教わった言葉です。ちっとも実行で来ていない自分を恥じ入りながら、                              やっぱり避難について考えてしまうのです。

やさしいタイガー