ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

感謝の一年

2009-12-31 08:46:36 | 日記・エッセイ・コラム

 大晦日に大雪、今年の不足分を一気に取り戻すような雪が朝から、いや昨夜からしんしと降り続いています。季節に降る雪の量は最後は帳尻が合うそうですから、自然の計算には人知を持ってしても図り知る事のできない素晴らしい業です。

 不思議に今日が今年の最後だと思うと、いろんな事を思い浮かべ、その一駒一駒に多くの人の支えがあった事を思い出します。その過程で今年僕が最も多く使った言葉をふりかえって見ると、「感謝」が一番多かったように思います。そして次は「祈り」でした。自分のためではなく、他者のための祈りでした。本当にそのような人生だったと思います。

 僕の人生の時計の針はもう23時50分ごろでしょうか。だからといって、後10分しかないと思っても仕方がないことです。第一たとえ10分と言えども今どこを走っているのわからないのですから。それゆえにこそ、残りの10分を大切に貴重に、そして感謝の思いを抱きながら過ごしたいと念じています。

 今年も感謝の一年でした。新しい年が始まろうとしています。ご壮健とご多幸な日々をお祈りして今年のブログは終了いたします。ご訪問いただきありがとうございました。

やさしいタイガー


今年のカウントダウン

2009-12-30 09:00:21 | 日記・エッセイ・コラム

 いよいよカウントダウンの時がやってきました。今年描いていたことでやり残した事はありませんか。嬉しい事はどんなことでしたか。ちょっぴり悲しい事もありましたか。今年はまさに激変の年でしたね。そしてどうも住みづらい世の中という実感をします。

 夏目漱石が小説「草枕」の冒頭に「とかくこの世は住みにくい。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角にこの世は住みにくい。」とやや厭世的に書き始めたあの時代でもそうなのだから、ましてや現代はテント村ができたり、わずかな生活保護費で数日間だけの無料宿泊所に住むというきわどい生活する人にとって、こんな辛い時代はないでしょう。

 今年が暮れようが、新しい年を迎えようが、生きると言うことに怖さを感じている人の多い今、カウントダウンで消してくれるものなら、わずかでもどこかに希望の光を捜し求めて力を絞って歩き出していきたいものですね。

やさしいタイガー


臆面もなく出す自分の年齢

2009-12-28 08:15:34 | 日記・エッセイ・コラム

 「あの人は幾つくらいだろうか」と謎めいて想像してもらうほうが奥ゆかしいのか、誕生日が来て何歳になった、といえばプレゼントをもらいたがっているのじゃない?と憶測されるものなのでしょうか。昨日の日曜日いつも放送で一緒のY君と今年最後だからといって会いました。店に入ってくるなり、「おめでとうございます。ささやかなプレゼントです」といって音楽が沢山聴ける機種をいただきました。

 機会に弱い僕に、「ではいろんな音楽を入れて又持ってきましょう」と持ち帰ってもらったのです。いずれイヤフォーンをかけながら歩けると期待しているのですが、夢中になって交通事故に気をつけてね、齢なんだから、と冷や水をかけるのは妻です。彼はもう僕の齢の事を知っています。僕は今まで、年齢を聞かれたら、ためらいもなく、いっていたように思います。中にはそう言うことを聞かれる事に不快感を持つ方もいますから、この質問は慎重に。

 多分僕くらいから先輩の方々の多くは、「君、幾つだと思う?」と聞かれる事がしばしばです。それはこの齢にしてよくやって入るだろうと鼓舞されているのだと理解しています。人は何歳であれ、この瞬間に懸命な自分を創り続けるところに輝きがあるのだろうと心がけているのですが。

やさしいタイガー


この一年人に恵まれて

2009-12-27 08:50:17 | 日記・エッセイ・コラム

 今年最後の日曜日。といっても僕はいつも日曜日のようなものであまり代わり映えはしませんが、「そうか、あと数日で今年も暮れていこうとしているんだなあ」と感傷的になります。この一年振り返って気分が優れなかったことは一度もなかったのはとてもありがたいことでした。

 それは多分今年も多くの人々と出会い、語らい、知識を得、自らを磨くチャンスを沢山いただいた事に尽きるからだと思っています。今年になって出会った方々だけでも膨大な数字です。まさに一期一会の素晴らしさを経験させていただきました。そして今も続く人間関係は又僕の心の中にあるヒューマン・バンクの貯蓄が増えた事になります。

 もちろん、去る人、離れた人、、無縁になる人、さまざまでした。でも人間の世界では仕方がないこと、それも含めて一つ一つを大切に思い、こうして今年も生かされたことに感謝をし、これからも大海を行くが如しの心境でおおらかに歩んでいこうと心に念じております。

やさしいタイガー


神戸の友人からの焼き物

2009-12-26 15:53:38 | 日記・エッセイ・コラム

 65歳になる友人が神戸にいます。何しろ1月1日生まれであることは彼が二十歳になった時から知っていました。その彼が僕の誕生日にと今習っている窯元で造ったという深めの湯呑み茶碗を送ってくれました。まさに世界に一つしかないコップは僕にとっても大切な宝物となりました。「コーヒーを入れるもよし、日本茶を入れて味わうのもよし」と手紙にありました。

 長い間、仕事で苦しみ、心身の不調を訴えて仕事を放棄し、そのまま閉ざした心との闘いにくれていました。近年ようやく回復したのだろうか、僕に突然電話をもらい、何年ぶりかでその苦労のプロセスを伺った。すっかり人間不信に陥った暗い闇から開放されたのは思い切って行ったイタリアだったと懐かしんでいました。ご夫人に「又行こうなあ」と声がけしているのだそうですが、それでも何かうまくいかない時に、憂鬱になり、再発したのか、と思い込んでしまうらしいのです。65歳まだまだ若い。

 あの二十歳の時に若者の仲間と一緒に楽しみ、ギャグを飛ばして腹を抱えて笑わせるほどの陽気な彼が、思わぬ波に漂っているのを知ると、僕との親交を一番心に残ると言ってくれているだけに、すぐにでも飛んでいって長い過去を語り合ってあげたい思いになります。

 人は時々、思い出したように「あの人に会いたい」と心を切なくすることがあるのではないでしょうか。人は支えあい、仕えあって生きているからでしょうね。

やさしいタイガー