ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

やさしい乙女たち

2010-05-31 09:19:21 | 日記・エッセイ・コラム

 初夏のそよ風に長い髪をなびかせて颯爽と歩く若い女性を見ていると、青春の素晴らしさを感じるのは僕だけでしょうか。そんな女性50人ほどが一斉にどこかの美容院で、その長い髪をショートにすると集まったのです。みんな自慢のロングだったかもしれないのに、爽やかな表情で苦悩している人のお役に立ちたいからと笑顔で応えていました。

 同年輩の若者の中には若くしてがんに罹り、抗がん剤の副作用ですっぱりと髪の毛がなくなってしまい、恥ずかしくて外出もままならず、しかもウイッグ(かつら)を購入するにも莫大な費用がいるそうです。彼女たちはせめてそうした人のために無料でウイッグを作ってもらいたいと自ら申し出た行動だったのです。これで30人分ができるそうです。

 コマーシャルで盛んに宣伝している企業はそうした社会貢献をしているのだろうか、とふと儲け主義の日本の企業の恥部を思い出したりしながら、若い人たちがこのような行動を起こしたことに賞賛の拍手を送りたい気持ちです。素敵な女性を含めて若者たちが何か社会との接点を見出して誰かの、何かの役に立とうとする志の輪が広がっていくと、だらしない日本の国も少しは背筋が伸びるのではないでしょうか。そんな希望を抱かせるホットな話しでした。

やさしいタイガー 


今週は晴れが続く?

2010-05-30 09:40:43 | 日記・エッセイ・コラム

 天気予報によると、どうやら今週はずっと晴れが続くようです。さっぽろの空は今快晴です。ライラックも咲き、まだ名残の桜も見られ、花壇にはチューリップが色とりどりに植えられています。これからの季節が一番快適な時を過ごせそうです。

 それを知っているのか、友人や子供が6月にやって来るとの連絡。日程のやりくりにいささか窮屈になりそうです。ても何とかして大歓迎をしたいものと今から楽しみにしているあり様です。友人や家族の者もまた楽しみにしてやってくるでしょう。自然豊かな北海道の空気を吸って大いに英気を養ってかえってほしいと願っています。

 どこかにこころのふるさとを持っていることは素晴らしいことです。本当の友情とは、いつも自分の心の中に思い出せる人、相手もときどきどうしているかなと思い出して手紙や電話やその他の方法で連絡しあい、息災を確かめる事で安堵と喜びを覚えることをいうのだと思うのです。6月だけでもう一組の友がやってくる予定です。

 生きる時間が少しずつ減っていく僕にとって「今度伺いますから・・・」との連絡をいただくだけでわくわくしています。今週もずっと晴れが続くとの予報ですから、いい時間が持てそうです。

やさしいタイガー


爽快な野外スケッチ

2010-05-29 15:58:10 | 日記・エッセイ・コラム

 タイトルを爽快な・・・と書きましたものの、昨日の金曜日、総勢7名、普段の絵の仲間が初夏になって待望の野外スケッチに出かけました。初夏とはいえ、この日はどんよりと厚い雲に覆われ、しかも温度も低く、とても外で絵を書くような環境ではありませんでしたが、それでも元気な仲間は2時間、振るえながら、何とか作品の完成にこぎつけました。

 この1ヶ月まったくレッスンをしていないために、この日を心待ちしていたのですが、自然は少しばかりいたずらをしたようでした。行った先の夕張郡長沼町にある「マオイの丘」は札幌から自動車で約1時間少々のところにあり、広々とした高原の一角にしゃれた建物があり、周囲の緑と融けあって、心が癒される思いがしました。

 皆で作品を講評しあいながら、少しずつ腕が上がって行く事に心なしか嬉しさを感じました。絵を描くくためにここまでやってきたのですが、その後の食事の時間が又楽しい語らいのひととき、やっぱり人はお話しをすると一層元気になるものなのだとわかりました。

 帰る頃にはもうかなり太陽は西に傾いていましたが、皮肉なことに翌日は一点の雲もない快晴でした。もう一度見直して見て、どうもうまくかけていないなあと自己評価しつつ、次への意欲を燃やしています。楽しい一日にありがとう。

やさしいタイガー


世の中のありがたい人たち

2010-05-26 09:47:18 | 日記・エッセイ・コラム

 2日ほど前、友人から旬の山菜をぎっしりと箱に詰めた贈り物を届けてくださいました。何でもご主人が山に入って採ってこられたとか、大好きな食物で一度にとても食べきれないので、いろんな料理にして保存できるように妻は見事に仕上げてくれました。さっそくこんなご馳走に飲み物がないと寂しいね、と近くのスーパーでビールを買い、ゆっくりと夕食をいただきました。

 当分楽しみが残っています。思いがけないプレゼントにただただ感謝でした。

 人の中には、料理を沢山つくったのでちょっと近所の方におすそ分けしたり、それこそ山に山菜採りに行ったとフレッシュな山草を土のついたままお分けする方も結構いらっしゃるようです。そんな光景を知ると、戦後の貧しい時でもお隣にもっていかされた事を思い出します。

 「おすそわけ」っていい言葉ですね。旅行に行ってきたのでとか、実家から送ってきたので、と「おすそわけ」にあずかる事など、モノのありがたさはもちろんですが、送り主の方が、思い出してぼくたちに届けてくださる心のなかの優しさを感じます。

 そうした方々のありがたさを素直に受けて食することはとても食卓を華やかに飾ってくれるような気がします。嬉しい日でした。

やさしいタイガー


舞台は暗転

2010-05-23 09:19:38 | 日記・エッセイ・コラム

 最近の経済にしても政治にしても、教育の世界にしてもどうも舞台の上で嬉しそうに演技をしているようには見えません。暗いシナリオばかりが目について、それを演じている人はもっと暗くなってしまうのでは、観客である僕らをはらはらさせます。

 大学の学生が卒業までに決定した人は91%だと知りました。卒業しても就職探しに奔走する姿はどこか痛々しさを感じます。経営者の責任の重さもわかるが、どこか人間の温かさを失った経営をしているようにさえ見えます。人間を軽く扱い過ぎるのです。さりとて3年生で決まる学生もいて、結局大学というのは何をするところか、みんな茫然自失のような状態です。

 政治にしても山積する課題をこなしきれないように見えます。何年も前に起こった事件でも今になって処理しなければならないというのは、日本が長い間独裁政治をしてきたどこかの党の後始末でもあるのです。5月の約束が守れないのなら総理は辞任すべきだと主張する党もあるが、やめて後どうするの、誰が貧乏くじを引くの、となりかねない。多少行き違えでもすぐ辞めろというのは江戸期までの腹切りと一緒です。

 為政者の発言には先の見通しもなく、「責任」を取る事だけしか追求の仕方を知らない幼稚な手法に見えてしまうのです。なすりあいはどこの国でもすることですが、とにかく今手をつけていることに心をつくし、真心を持って取組んで一つでも解決しようとする名優が一人でも多く現れてほしいものです。そうじゃないと高いお金を払ってちっとも面白くないお芝居を見ているようなことですから。

やさしいタイガー