このところ大臣や議員は何をしているのだ、と叫びたくなるほど失言や意味不明な発言が多いように思います。もう国民は好きなようにしたら、とあきらめの心境ですよ。きっと。
なぜこんなに平気で失言をするのか、それは日本語が実にうまく相手に納得させる要素がたくさんあるからではないかと思うのです。言葉の裏を読み取っているからでしょう。「関係者とよく検討します」というのは「しません」という意味。「皆さんのご意見を傾聴して善処したいと思います」とは「お好きなことをどうぞ。どうせしませんから」という意味です。「努力します」というのは「しません」という意味。
つねに抽象的に表現することが名解答なのです。「何月までにやります」と断定的にいわないことが大切なのです。こうしたちぐはぐな問答は、知識が浅く不勉強による依存型の議員に多いのです。かつて自民党も他の党もそうでした。
考えてみると、僕らもうっかりミスで失言し、相手の心に傷をつけることがままあります。しかし案外失言の中に本音が隠されていて、それがぽろりとでる。つまり議員もそうですが、本音ばかりでは喧嘩の種をつくるようなものです。ですから慎ましくやさしく相手に伝えて行きながら信用してもらう術を身につける必要がありますね。
信号の赤色が点滅したら、あわてず待つことです。そうしたら心が落ち着いてじっくり待ってもわずか1分足らずです。それで期待していたバスがいってしまったということがあっても、次にしようと思うことが本音なのです。日頃からじっくりと勉強し、言葉を上手に使う方はそう失言はしないものです。でも政治関係者は頑固だから、市民に向ける顔はにこやかでもそれは本音ではないのです。失言はしっかり自分を見つめ、社会を末端まで見ている人にはそうないと思いますよ。
やさしいタイガー