ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

吹きだしました

2006-05-30 17:55:37 | ブログ

 今、大学のぼくの授業はグループワークの手法の勉強をしているのだが、それぞれのグループにあらかじめ提示した課題の中から一つ選んで作品を作るという作業を課している。 学生の力作を期待しているのだが、中間地点に差し掛かって一つのグループが「アウトラインができましたので一度見てください」と鉛筆書きの原稿を提出してきた。

 若者の会話風の場面でのやり取りがあった。 彼らが普段使っている言葉そのままを表現していておもしろい。ぼくにはやや注釈をつけてもらわないとわからない言葉もあるが、ある場面で「あけ、おめ」と書いてあった。 ぼくにはこの言葉の意味がわからなかったが、読み進むうちに、そうか!とやっと気がついた。どうやら正月の挨拶を交わしている場面だ。「あけましておめでとう」のはずが、親しい友人たちの間では、そんな七めんどくさい言い回しはしないらしい。「あけ、おめ」とある。この作品は。ぼくは吹きだした。

 戦後社会の若者が作り出した若者文化、いわゆるサブカルチャーとでもいえるだろうか。それが今では本流をなしていて、片手で携帯を操作できないような年のものにとっては、もはやアウトサイダーに見られているのだろうか。

 前に座っている女子学生がぼくのピンクのワイシャツをじっと見て、「先生のそのピンクとてもお似合いですね」といってくれた。授業中である。年より若く見えますよ、とでもいってくれているのだろうか。その学生、水野真紀と似ていたように思う。    

                                                     やさしいタイガー


素人画廊に新所蔵作

2006-05-04 09:26:01 | ブログ

 皮肉なことに、札幌の宮の森の桜はどうやら連休明けになるとの予報。本格的な春はまだなのだ。この宮の森をまるで自分の庭のようにしていた水彩画の画家繁野三郎の宮の森の風景画がいま近代美術館に展示されている。ぼくもここで、美術解説員というボランティア活動をしているのだが、それに刺激されたわけではないが、ホームページに「素人画廊」を作って描いた絵を展示?している。

 ぼくの友人でコンピュータの専門家のAさんが久し振りに来てくれた機会に「素人画廊」の作品の整理をしてもらった。そのついでにためていた作品の中から数点を新しく展示に加えた。それぞれがもう大分前の作品だ。神戸の白鶴美術館の遠景を六甲の山を借景に住吉川のせせらぎを聞きながら、川の中の石に腰を下ろして描いたことを思い出す。アメリカに行ったとき、ミシガン湖にあるミシガンYMCAの「ヘイ・ウエント・ハー」というキャンプ場の「祈りのサイト」も載せた。この作品には90歳を越えて生涯を青少年にキャンプ指導をしてきた今は亡き世界でも著名なYMCAマンのサイトだけに思わずひざまづいて祈りたくなる想いを持つほどの由緒ある場所だ。描いてよかったと思う。

 人様にはお見せするほどの作品ではないが、その一つ一つにそのときの自分の心象風景があり、自分にだけしかわからない思いが含んでいて、胸の高まる。たった5点しか加えられなかったが、何か新鮮な気持ちを持てた。今のぼくは何か過去に向き合っているのかもしれない、と思う。 指導してくれたAさんには貴重な時をぼくのために費やしてくれた。心からの感謝をいだいた。 もう夜の7時をすぎていただろうか。