ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

梅雨のない札幌

2008-06-30 08:17:19 | 日記・エッセイ・コラム

 梅雨のない北海道の風は、まさにそよ風のように爽やかです。昨日は取材で夕張郡にある三川というところまで行きました。日曜日なのでいつもの賑わいはなく、工場一帯はまるで日ごろの疲れを癒しているように静かでした。   休みだというのに、長く勤めるベテラン社員お二人にご足労いただいて2時間ほどいろんな苦労話を伺いました。

 「いやあ、苦労というほどのことはしておりませんね」と謙遜する最長老のKさん、当時は二人の子どもを養育しながら夜中まで働いたという元気なお母さん社員のIさん、どこか生き生きしている表情は喜んで働ける喜びからでしょうか。自分たちがこの会社を支えているという自負と経験にどこか人間の大きさを感じさせます。ご本にはもとより会社にとっても誇りでもあるのでしょう。若い社長は誇りこそ、当社の最大の宝です、と語ってくれました。

 帰り珍しく踏み切りで複線を1台のジーゼル電車が行きかうのにしばらく待っていました。通り過ぎる電車の音が小さくなるのを聞きながら、見上げた空はどこまでも青く澄み、雲一点ないからりとした北海道の自然の豊かさに自ずと感謝の感情が湧いてくる清々しい一日でした。

やさしいタイガー


爽やかなサトランドの空気

2008-06-28 08:40:02 | 日記・エッセイ・コラム

 札幌市内には結構広い公園が散らばっていて、それを一つ一つ楽しむのもまたよい家族サーヴィスにもなります。金曜日の朝そよ風を受けながら、例のスケッチ友人のHさんと東区にあるサトランドに出かけました。霞のかかった空は汗の出るほどの暑さでもなく、心地よい風がそよいでいました。二人乗りの自転車や園内を回る観光電車も走り、遠足の子ども達も終日を楽しんでいるようでした。

 ぼくたちは有名なイサム・ノグチの設計したゴミを埋めてできたといわれるお碗をさかさまにしたような小高い丘を眺め、ガラスの大きな三角錐を中心に2時間ほど描いてきました。「今日はいまひとつおもうようにかけませんでしたね」と自嘲気味に語り合いながら、腕が上がったのか停滞しているのか、とにかく仕上げてかえってきました。

 それにしてもイサム・ノグチの三角錐は近くで見ると、威容な姿でありさすがに世界の芸術家の作品だと思わせる奇抜さが人気を呼んでいるようです。手ぶらで行っても一日楽しめるサトランドはゆったりしたい人にはお勧めのコースです。実に健康的なところに行きました。絵は二の次にしても清々しい一日でした。今日もHさんに感謝です。

やさししいたいガー


老いてもダンディに

2008-06-27 08:36:23 | 日記・エッセイ・コラム

 仕事もなくなり、大勢の場に出て行くこともなくなると、つい不精してだらしなくなる、と自分の心の緩みが気になります。街を歩いていても白髪交じりの紳士がきちんとした身だしなみで歩く姿を見ると、ハッと自分を取り戻すことがよくあります。

 いつだったか、ある一杯呑む会で先輩から、「きざな・・・・」とからかわれたことがありました。ぼくが「きざ」かどうかはわかりませんが、こういう老人はどんなにいいものを着ていても何となく品疎にみえてしまうのも不思議といえば不思議。人への気遣いの乏しい人なのだろうとそのときは思いました。

 着物姿でお相手をしてくれるような上品な居酒屋は、大抵客の姿をそれとなく見ていて、それこそ足の先まで見ているようです。たまに「おしゃれですね」といわれると、たとえ商売用語であったとしてもまんざらでもない気持にさせるものです。いくつになっても身だしなみにも気配りをしていると、こころの内側まで「おしゃれ」になってくるものですね。老いてもダンディでいたいものですね。

やさしいタイガー


微笑ましい親子

2008-06-26 08:34:29 | 日記・エッセイ・コラム

 ぼくはほとんど毎朝、7時30分にはパソコンの前に座り、その日の一番のメールなどをチェックするのが習慣になりました。何故そんなに早く、と思われるかもしれませんが、別に仕事をしているわけでもありません。ちょっとわけがあって。

 この時間になると家の前を20代の若い通勤姿のお父さんが小さなバックを肩から掛けた3歳くらいの女の子の手を握りながらをゆっくりと子どもの歩調に合わせて通っていきます。可愛い女の子は小鳥の鳴くような声でお父さんに何か語りかけています。時々道草をしては咲く花をみたり、何か不思議なものをみては足を止めたりしてしゃがみこんでじっと眺めています。実に微笑ましい光景です。お父さんはそのたびに何やら答えを話しているような様子です。ふとわが子の幼い時代を想いだしてしまいます。

 通勤の途中でしょうか。子どもを保育所に預けるのでしょう。長閑な朝の風景です。こうして作り上げられていく親子の絆いつまでも大切にと心の中で応援したくなります。自分たちも生まれてまもない子どもと遊んだことや「だっこ!」といって甘えてきたわが子の幼いときを昨日の出来事のように浮かびます。ぼくの机の横には幼い二人の娘が庭に出来た大きな大根を持って嬉しそうな笑顔の写真をおいておき、時折眺めています。二人はそれぞれ遠くに住み、自分の羽で大空を飛びまわっているのでしょうが、それでも絆は間違いなくつながっているのです。

やさしいタイガー


夏の花フェスタ

2008-06-22 09:32:00 | 日記・エッセイ・コラム

 札幌の夏のイベントが続きます。大通公園では様々な花の甘い香りを漂わせ、花一杯のフェスティバルは大勢の花好きの人で賑わっていました。野外舞台では最近ブームになっている熟年のフラダンスで彩を添えていました。

 ぼくは沢山ある店の中で、コーチングの先生が手伝っているニュージーランド産の蜂蜜販売店を覗いてみました。その中でニュージーランドの気さくで流暢な日本語を駆使する女性が「いらっしゃいませ」と声をかけてきました。こちらも話しているうちに一冊の本を示して「ぜひ読んで!」と差し出されたのは「夕張への手紙」という自筆の本。

 「夕張への応援ですか」と聞くと、「違います。夕張を叱った本です」とにこやかに応答してきます。大した活躍家です。かいがいしく働く人たちの周りにはひっきりなしに来客者が買い求めていました。こんなに売れると快感でしょう。

 市民は本当によく知っています。どこで何が行われているのかを。中島公園のリサイクル売店も小さな店に群がっていました。賑やかなことは短い夏を楽しむ札幌市民にとっては楽しみの一つなんですね。

やさしいタイガー