雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

入院1日目(2)

2006年10月18日 | 入院生活
さて、何かの修行のように仰向けで動かない姿勢を
2時間とり続けたあと、やっと看護婦さんのOKが出て
起き上がることができました。

すっかり冷めてしまった昼食を食べ、点滴が始まるまえに
トイレに行って部屋へ帰ろうとしたところで、ドクターにばったり。

するとドクター、ちっちっちっと人差し指を横に振って
「起きちゃ駄目だって言ったでしょ~。今日一日は
 ご飯のときしか体起こしちゃだめよ。トイレもベッドサイドでね」
え~っ、看護師さんは歩いてトイレに行っていい、って言ったのにい。

でもまもなく、ドクターの指示でポータブルトイレがベッドの脇に
運ばれてきました。
「こっ、こんなとこじゃ出るもんも出えへん・・・」
と言いたいのをぐっとこらえる私。

まもなく点滴台とグロブリンのビンが4本、それに採血セットを
ワゴンに乗せて看護師さんがやってきました。
で、腕を縛って採血しようとするのですが、いかんせん血管が
浮いてきません。これは友だちのひいろさんも同じだったのですが
私も「細い、出ない、逃げる」の3拍子そろった、看護師さん泣かせの
血管の持ち主なのです。
最初の看護師さん、悪戦苦闘したあげく、どうしても血管が探せず、
援軍を呼んできました。
「あれ~、ほんまに出えへんなあ、若いのにどないなっとんやろ」
と騒がれながら、ついに手首の関節に注射器をずぶり。
これが痛いの痛くないの。その後、今度は点滴の針を刺されたのですが
これがまた痛い。「ごめんね、ここ痛いんだけどね~」と言いながら
刺されたので、これはもう確信犯らしい。

さっき針をさされたばかりの背中はまだ痛いし、採血も点滴も痛い。
「病気自体は痛くもかゆくもないのに、なんで検査や治療が
こんなに痛いねん」と心で泣いているうちに、日が暮れていきました。

夕方の検温で、37.8度の熱が出ていることがわかり、看護師さんが
アイスノンを持ってきてくれましたが、当人はまだ元気満々、
全然病人の自覚がありません。
右腕に点滴を刺されたまま病院の早い夕食を食べ、横になって
テレビを見て過ごし、やっと点滴が終わったのが夜の8時。
同室の人はもう眠ってしまったのか、きっちり閉められた
カーテン越しに感じる部屋の中はしーんとしています。

私は急性期で要注意患者なので、夜はポータブルトイレに座るときも
用を足し終えてベッドに戻ったときもいちいちナースコールを押して
看護師さんを呼ぶように指示されたのですが、こういうときに限って
担当の夜勤の看護師さんは若い男性。
「えーい、こんな環境ではほんまに出るもんも出えへんやろ」と
ぶつくさ言いながら、その夜は更けていったのでした。