雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

頑張った!

2008年06月13日 | 楽しい学校生活
今日も今日とて
「一昨日は1時間目で早退して、昨日は3時間目で
 早退しちゃったね~、今日は何時間目で早退しようかな~」
とニコニコ笑顔で登校していった息子。

でも今日は、K先生と私は、遊びながらでもだらだらでも
いいから、終業時刻まで学校で頑張ってもらう作戦でいました。

というのは、この1週間、息子を観察していて、
やはり体というよりは精神的な息切れのような状態で
学校にいられなくなっているように思えたからです。

2年生になって交流級のメンバーが変わったり、交流担が変わったり、
障級にも1年生や介助の先生が増えたことや、
それに加えてトライやるウィークがあったりして、
「もう頑張れない」と体が悲鳴をあげたのでしょう。

ちょうど1年生の1学期、頑張りすぎから体を壊し
登校できなくなったのと同じように。

あの時はじっくり時間をかけて、ゆっくりゆっくり
息子の緊張と不安をほぐしてもらったのですが
今は息子は中学という環境には慣れているし、K先生との
信頼関係もしっかりできています。

なので、無理はさせないほうがいいけれども、
あまり大事をとりすぎて今のペースをずるずると引きずると
却って通常の学校生活に戻っていくきっかけを失って
しまうのではないか、それがK先生と私の一致した意見でした。

それで、今日もゆったりとした内容にはするけれども、
終業までは学校にいる体験をさせてから週末にゆっくり
休養させ、来週からできるだけ普通の安定した学校生活に
戻しておこう、ということになりました。

どうかな~、と思いながら、家で待っていると、K先生から電話。
「今日は本人から逃げ回っています。ぼくの顔を見ると
 ニコニコして『早退します』って言いかけるんですよ。
 今日はそれで、朝から聞こえんかったふりをしたり、
 話をそらしたり、今4時間目が始まるところなんですが
 このタイミングで顔を合わせると絶対『帰ります』って
 言われそうなんで、職員室へ逃げてきてます」

K先生の作戦は見事成功、4時間目のチャイムが鳴ると
息子はあきらめて交流級の美術の授業に出ました。

でも、給食は障級の教室でK先生と2人きりで食べるので
もう先生は逃げられません。そこで一計を案じた先生、
4時間目の終わりに息子のエプロンセットを教室まで持って行き、
「○○先生が待ってるで、はよ給食取っておいで」
と命じました。

言いつけどおりに給食を取りに行った息子、
さすがに観念したのか、給食を食べながら
「今日は最後まで頑張ろうと思います」と
宣言したそうです。

そしてその言葉どおり、6時間終了まで学校にいて
先生に「よくがんばったなあ」と褒めてもらって帰ってきました。
もちろん、家でも「すごいねえ、最後までよく頑張ったねえ。
今日はご褒美に晩御飯はちびくまくんの好きな麻婆豆腐にしようねえ」と
褒めちぎったので、息子はニコニコ。

よほど疲れたのか、夕方には昼寝もしていましたが、
「僕はしんどかったけど、がんばった。
 ちゃんと最後まで学校にいられた」と満足そう。

朝から終業まで学校にいることにさえ、計画的に成功体験が
必要というのは、なんとも手間のかかる話ですが、
その大切さを理解し、その手間を喜んでかけてくれる先生に
担任してもらっている息子は、幸せものと言っていいでしょう。
 

今日はどうする?

2008年06月12日 | 楽しい学校生活
昨日も早退後はすっかり元気でいた息子。
今朝、起きてくると、やっぱり体温計を脇にはさんでいましたが
「36.4だよ、お熱ないね~」

「そうだね、もうお熱は下がったね」
「きのうは、ぼくはしんどかったから1時間目で早退しちゃったね。
 今日は何時間目で早退しようかな~」

おいおい、やっぱり早退してくるんかい。
「それはK先生と相談してください」
「1時間目が終わってから早退してもいいし~
 2時間目でもいいし~」
「給食を食べてからでもいいし、5時間目まで頑張っても、
 最後まで頑張ってもいいよ」
「それはまた考えとく」

息子が出て行ってから、またK先生に電話して、今日の作戦を練ります。
「昨日は1時間目でしたからね、今日は3時間目終了くらいを
 目標にしてみましょうか。
 でも、一気に行くのは本人も辛いと思うので、今日は長くても
 給食までで帰します。5時間目、6時間目までというのは
 僕としては考えていないので、よろしくお願いします」
こういう先生だから、息子を安心して預けられるんですね。

今日の1時間目は息子の大好きなプール。
「しんどかったら、見学してもいいよ」のK先生の言葉に
「しんどくありませ~ん」と宣言して、いそいそと着替えて
プールへ向かいます。
ビート板を使ってガンガン泳いで、ご機嫌で帰ってきたようです。

でも、2時間目、3時間目、と段々眼に見えてテンションダウン。
4時間目が始まるときに、K先生が
「1.交流の授業に出る。
 2.障級で勉強をする。
 3.障級で休憩する。
 4.家に帰る」
の4つの選択肢を示したところ、迷わず4を選んで帰ってきました。

「3つまでで終わらせたら、それなりに選びそうだったんですが
 やはり無理をさせるのはと思って4つ目を入れたら
 眼がきらきらきら~と輝いてニッコリわらって
 『しんどいので家に帰ります!』と言われてしまいました。
 どこがしんどいねん~、と突っ込みそうになりました」
と大笑いしながら電話で報告をくれたK先生。

「水曜日は1時間目で早退しちゃったけど、
 今日は3時間目まで頑張ったよ」
昼ごはんのピザをほおばりながら、満足そうなちびくま。
さてさて、明日はどうなりますやら。

「お休みしたい」

2008年06月11日 | 楽しい学校生活
お腹の調子こそすっきりしないけれど、解熱してから丸1日が過ぎ、
食欲も元気も回復した息子。

今日からはまた「頑張ってきま~す!」と意気揚々と
登校していくものと思っていたのですが・・・。

いつもどおりの時間にすっきり起きたものの、おもむろに
体温計を脇にはさんでいます。
「おかあさん、36.3って、お熱ある?」
「ないよ。もうお熱下がったね。今日から学校行けるね」

「うーん。まだ、ぼく、しんどいなあ。
 お腹ごろごろするなあ。今日もお休みするよ」
体中から「やすみたい」オーラ発散中。

「えーっ?もうご飯もちゃんと食べられるし、お熱もないし、
 元気に遊んでるのに、お休みしちゃうの?
 今日もお休みしたら、K先生がまだお熱あるのかな、って
 心配しちゃうよ。
 しんどくなったら、先生に行って早退してきていいから、
 いっぺんは学校へ行っておいで」

そう言うと、息子はしぶしぶ制服に着替え始めました。
「おかあさん、早退ってどういうこと?」
「しんどい時や、大切な御用がある時に、学校を最後まで頑張らないで
 早く帰ってくることだよ」
「ぼくも早退していい?」
「しんどかったら早退していいよ。でも、ちゃんとK先生に言って、
 帰っていいですよ、って言ってもらってからね」
「は~い」

息子が出て行った後、K先生に電話をかけて、事の次第を伝えます。
「じゃあ、早退する気満々で登校してくるんですね」
K先生は大笑い。
「じゃあ、自分から言ってくるようだったら、その時点で帰します。
 もし、言えないようなら、様子をみて、適当なタイミングでこっちから
 振ってみますね。お母さん、今日はお家におられますか?」
「はい、今日は待機しておきます(笑)」

はてさてどうなるかな、と思いながら、洗濯物を干し、
掃除機をかけてからコーヒーを入れて、PCの前に座っていると
電話がなりました。K先生です。
「いや~、早かったですよ。1時間目が終わったらすぐに
 『しんどいので帰ります』と言いにきました。
 どうも、体がしんどいというより、気持ちのほうがついてこない
 感じですね。
 僕が転地学習で学校を空けていて、そのあとトライやるで
 頑張ってしまって、その後体を壊したので
 元のペースに戻ってこれないんですかね。
 とりあえず、今日はちゃんと本人から言ってきたので帰します。
 明日はもう少し頑張ってもらいましょう」

息子は、ニコニコ明るい笑顔で
「おかあさん、今日、ぼくはしんどかったからK先生に言って
 1時間で早退してきたよ~」と報告。
いや、全然しんどそうじゃないんですけど・・・(笑)

帰宅後はPC三昧で、お昼ご飯もおやつもしっかり食べた息子。

夕方、インターホンがなりました。
出てみると、制服姿の女の子が2人。
「ちびくまくんに、連絡帳もってきました~」

わら半紙のプリントに、明日の予定と連絡事項と、
クラスメートからのメッセージを書いた「お見舞い便」。

月曜はK先生が手ずから届けてくれ、火曜日は買い物に出た間に
玄関の新聞受けに入れられていたのと同じものを
今日は交流クラスの女の子が持ってきてくれたのでした。
「わあ、わざわざごめんね。ありがとう」

今まで、こんな風に扱ってもらったことがなかったので
嬉しくて私のほうが泣きそうになってしまいました。
メッセージ欄には、女の子の丸文字で
「おだいじに」
「明日は来るやろ?来てな~」
「はやく元気になってね」
と4、5人の寄せ書き。

息子もそれを見て、にやっと笑い、まんざらでもない様子。
明日は元気に登校できるかな?

薬が飲めた!

2008年06月10日 | ちいさな幸せ
昨夜には熱も36度台にまで下がり、食欲も出てきたものの、
ドクターの予言(?)どおりお腹を下し始めた息子。
今日も学校はお休みです。

朝の服薬も一苦労でしたが、お昼ごはんになる頃には
息子はすっかり元気になっていました。

どうにか薬を飲んでもらう方法はないものか。
オブラートに包むと余計無理そうだし、ゼリーも基本的に
嫌いだから無理だし・・・

そんなことを考えているうちに、ふと息子の小学校時代の
クラスメートSちゃんのことを思い出しました。
彼女はお薬を飲むのがとっても上手で、粉薬でも
先生が口のなかにさらさらと入れてあげるだけで
あとは自分でお水を飲んでいたものです。
Sちゃんみたいだったら良かったのになあ。

あの頃は絶対無理無理、と思っていたけど、今ならどうだろう?
結構いけちゃったりして。

そう思いついた私は、息子の説得にかかりました。
「ねえ、ちびくまくん、お母さんがお薬飲むお手伝いしてもいい?
 お口のなかにお薬をさらさら~って入れて、そのあとすぐ
 お水を飲んだら、ちゃんとお薬が飲めるのよ。
 ちゃんと飲めたら、お口の中が変な味になるかもしれないから
 ジュースをあげるよ」

すると、息子、
「お口の中へサラサラって入れて、お水のむ。
 そのあとジュースだね」
お、乗ってきた。
「でも、お手伝いしない。自分でやる」

そこで、薬包の封を切ってやったのですが
息子は口で「サラサラ~」と言うだけで、ちっとも入らない(笑)。

仕方なく、半ば強引に「やっぱりお手伝いするよ」と
薬包を取り上げて、口の中に薬を入れました。
むせないように、下の前歯のすぐ裏あたりへ入れてやり、
「はい、お水どうぞ」とコップを渡すと、ごっくん。

そこですかさず、
「わあ~、すご~い、ちゃんとお薬飲めたね~、さすが
 中2のお兄さんだねえ」
と褒めちぎると、息子もまんざらでもなさそうな顔で
「ぼく、ちゃんとお薬のめた」

「そうそう、ちゃんと飲めたね、じゃあ、全部飲んでしまおう、
 飲んじゃったらジュースあげようね~」
とあと3種類の薬を次々に飲ませることに成功。

もちろん、そのあとは約束どおり、ジュースを渡しました。
先日スーパーの安売りで飲みきりサイズのジュースを
ケース買いしていたのが、思わぬ役に立ちました。
彼の場合は果汁100%のジュースしか飲まないので
健康上もあまり問題なさそうですし。

いつもいつも怪我の功名に支えられる我が家。
またひとつ長年の懸案事項がクリアされました。

夏風邪?

2008年06月09日 | 「発達障碍」を見つめる眼
さて、一夜明けて起き抜けの息子の体温を測ると、38.6度。
今日明日は間違いなく学校は欠席です。
障担K先生に連絡を入れた後、かかりつけの小児科の予約をとって受診。
月曜日なのですごく込んでいて、やっと予約の時間になる頃には
息子の熱も37度台まで下がっていました。

医院の待合室には普段から絶対入ろうとしないちびくま
(電話がかかってくるのが怖いらしい)
順番が来るまで玄関の外で待って、名前を呼ばれてから
診察室へ直行ですが、この小児科は先生以下、全てのスタッフが
自閉症に理解があるので、嫌な顔をされません。

診察室に入っても、息子は両手で耳をふさいで
「無理~!無理~!」と言い続けています。
「このお部屋はお電話かかってこないよ」と言っても変わらず。
先生が「ちょっとそのベッドに寝られる?」と訊いても
「無理~!」

それでも口をあけて診て貰ったり聴診器を当てるのは
大丈夫だったので、なんとか診察はできました。
でも、先生の話を聞く前に
「ぼく、もう出て行っていいですか?」と質問。

「いいよ、よく頑張ったね~」と気持ちよく送り出してくれた先生、
「のどもちょっと赤くなってるけど、今、腸風邪が流行ってるから。
 これから下痢になると思うよ。とりあえず3日分薬を出すので
 飲ませて様子をみて」

お薬かあ・・・。
とりあえず、少量の水で粉薬を溶かして、
「これを飲み終わったらジュースをあげるよ」と言ったのですが
1回分を飲み終わるころには次の回が来るという有様。
また親子で苦労することになりそうです。


オーバーヒート?

2008年06月08日 | 「発達障碍」を見つめる眼
懸案だったトライやるも無事終了し、ほっと一息。
今日はガイドヘルパーさんとJR駅前のバスターミナル見物に
行った息子。

ご機嫌で帰ってきたのですが、帰宅してからは
「ねむい~、ねむい~」とごろごろ。
おやつを出しても起きてこないし、
「晩御飯、買いに行こうか?」と声をかけると
いつもなら
「じゃあ、○時○分に出発しようね」と
返事が返ってくるのに

「う~ん。ぼく、ねむい。おるすばんしとく~」
と珍しい返事。
「眠いの?しんどいの?」と訊くと
「しんどくないよ~。ねむいの」
と答えるので、1人で買い物に行きました。

すぐ食べられるものを見繕って飛んで帰って、
「さあ、お腹すいたでしょ。食べようか」と
声をかけても、まだ
「う~ん、ねむい~」と言って起きてこない息子。

「そんなにねむたいの?珍しいねえ」と
近寄っていって、体に触ると、ものすごく熱い!
慌てて熱を計ると、なんと39.6度もありました。

それって、十分しんどいはずじゃないか・・・

うーん、昼間は元気だったし、咳も鼻水も出てないし、
急な高熱って、また溶連菌?それとも季節はずれのインフル?

とりあえず、熱は高いけれど、受け答えははっきりしているし、
特に他に症状もないようなので、とりあえず冷やしながら
明日の朝まで様子を見ることにしました。

トライやるで頑張りすぎてヒューズが飛んでオーバーヒート
したのでしょうか・・・。
頑張ったあとにはすぐに体を壊す息子。
心身症の傾向があるのかも。

トライやる第3日

2008年06月06日 | 楽しい学校生活
いよいよトライやるも最終日。息子の場合は期間中に
事業所さんの定休日が2日もあったので、わずか
3日間の体験となりましたが、平日に休みのない事業所さんへ
行った子どもたちにとっては5日目の体験となるので

買い物に行ったスーパーなどでは、職員さんの付き添いなしに
品出しをしている中学生を沢山見かけました。
学校で見る彼らは、まだ子ども子どもして、ふにゃふにゃなところも
沢山あるのだけれど、

額にうっすら汗をかきながら、真剣な表情で働いている彼らは
なんともかわいらしく、頼もしく見えました。

息子は最終日も洗車をしたり、掃除機で車の中の掃除をしたりして
過ごしたようです。
マンツーマンでボラさんについてもらったこともあり、
特に大きな混乱もなく、スムーズに過ごせたようでした。

実習日誌の最後に、責任者の人からサインやコメントを
もらってくるところがあるのですが
「嫌な顔をせずに、きっちり仕事をしてくれました。
 車のタイヤをつけたりはずしたりしたら、もっと車が
 好きになるかもね」
と書いてありました。

夕方、障担K先生から様子を尋ねる電話をもらいましたが
結局ボラさんからも一度もSOSはなく、
「大変スムーズでした」との報告だったとのこと。

障碍のある子の受け入れ経験のない事業所さんや
自閉症児とこれまで接点のなかったボラさんに子どもを預けるにあたっては
子ども自身が楽しく過ごせるかどうかということと同じくらい
事業所さんやボラさんに「障碍のある子は大変、もう関わりたくない」という
思いをさせないことが大切に思っていたので

その両方がかなったらしいことにほっとしました。

息子はニコニコして帰ってきて「またお仕事に行きたいです」と
言いました。
元気で明るく働く大人。
漠然と抱いている息子の将来のイメージが少しだけ具体像に近づいたような
気がします。

トライやる第2日

2008年06月05日 | 楽しい学校生活
火曜日、水曜日はマ○ダのお店が休みだったので
朝から学校へ行って、先生と一緒に1時間ほどお掃除をして
帰ってきた息子。

今日がトライやるの第2日目になります。
お弁当を持って、張り切って家を出て行きました。
もう、1人で行くことに不安もない様子で、
こちらも安心して送り出すことができました。

私はいつ電話が入ってもいいように待機していましたが、
電話がこないところをみると、どうにか順調にいっているようです。

ところが。
朝の天気予報で、夜半から雨と言っていたので、息子は傘を持たずに
出て行ったのですが、お昼前にはもう降り出してしまい、かなり
しっかりした本降りになってきました。

そこで、買い物がてら息子を迎えに出ることにしました。
お店の近くのスーパーの駐車場に車を停め、買い物を済ませて
車に積んでから、歩いてマ○ダのお店の前まで向かいます。

どこの事業所もそろそろ終わる時間なのか、息子の中学の体操服を
きた子どもたちが、わらわらと歩いていました。
ディーラーのショールームが見える場所に立って見ていると、
そのうち息子がYくんとボラさんと一緒に、整備工場のほうから
戻ってくるのが見えました。手には軍手。なにか作業を
やらせてもらったのでしょう。楽しそうに笑っています。

一度2階の控え室に上がっていった息子たちは、帰る用意をして
降りてきました。そこで、息子は窓の外に立つ私の姿を見つけました。
持っている傘を見せたので、どうして迎えに来たのかも理解したようです。

でも、ボラさんに促されて事務所に入っていったかと思うと、
大きなビニール傘を抱えて出てきました。
息子が傘を持ってきていないことを聞いたボラさんが、
傘を借りられるように口ぞえしてくれたのでしょう。
ここで「お母さんが傘を持ってきているから、もういいです」と
言えないのが、なんとも息子らしいというか(笑)。

お店から出てきた息子は、私のほうを気にしながら、借りた傘を
さしたものかどうか、迷っているようです。
でも、ボラさんに促されて、傘をさしました。
ボラさんは、私に気付かず、私が待っているのとは反対の方向へ
息子と一緒に歩いていこうとしています。

息子は、何度も何度も私のほうを振り返ってはいるのですが
「あそこにお母さんが来ています」とはいえない様子。
そこで、後ろから追いかけていくと、やっとそこでボラさんが
気が付いて、
「あれ、お母さん?」
「はい、そうです」と息子。

「お世話になってます~」とボラさんに挨拶して、
「朝、傘を持っていかなかったから、お迎えに来たのよ。
 ダ○エーに車とめてるんだけど、どうする?
 車で一緒に帰る?それとも、Hさんと一緒に歩いて帰る?」
「車で一緒に帰ります」
雨の大嫌いな息子は即答。
そこで、ボラさんにお別れして、一緒にスーパーの
駐車場まで歩いて行き、車で帰ってきました。

今日は、お店の掃除をしたり、ポスター貼りの手伝いをしたり、
タイヤ交換の様子を見学させてもらったりしたようです。
びっくりしたのは、「掃除機で車をお掃除した」という報告。
掃除機は息子の嫌いなものナンバー1。
いまだに、我が家では息子のいる時には掃除機に手をかけることすら
できないというのに。

「遊びに行くんじゃなくて、お仕事なんだよ。
 我慢しないといけないことがいっぱいあると思うよ」
そんな私の言葉を、彼なりに受け止めていたのでしょうか。
ともあれ、あと1日です。




トライやる第1日

2008年06月02日 | 楽しい学校生活
いよいよトライやるウィーク第1日目を迎えました。
息子に持たせるお弁当の用意もあり、私も今日は朝からバタバタ。

息子も気合が入っているのか、いつもより早くから起きだして
さっさと体操服に着替え、自分で「トライやる実習中」の
ワッペンを付け、準備万端。

初日に事業所さんに提出することになっている「決意書」を
見せてもらうと

「僕は時間を守って頑張ります。
 怖くても頑張ります。
 お仕事を頑張ります。
 午後も頑張ります。」

「怖くても」というのはどうやら「電話が」ということのようです(笑)。

最初は、息子の後をこっそり車でつけて行こうかと思っていたのですが
障担K先生から電話が入り、今日はK先生が息子に内緒で
付いていってくれるとのこと。
今日はまたCIDPの方の通院日でもあるので、お言葉に甘えて
K先生にお任せすることにしました。

実は、障級在籍の3人のうち、息子にだけはマンツーマンで
ボランティアさんをつけてもらえることになっています。
教委が探してくれた人は偶然にもF中の卒業生のお父さんでした。
それも、在学中は障担K先生が顧問をしている部活に所属していたのです。
「すごく良い子ですよ。あの子のお父さんだったら、きっと
 大丈夫だと思います」
K先生のお墨付きがあるので、一安心。

それでも、やはり気になって、息子を送り出した後、ベランダから
息子の姿が見えなくなるまで見守っていました。

9時過ぎに、K先生から電話。
「無事にマ○ダに着いて、建物にも入りました。
 ボランティアさんにも紹介しました。
 もしなにかあったらすぐ連絡が入りますから、大丈夫です」

あとはボラさんとお店の人と、それから本人の頑張りに
任せるしかありません。
病院へ向かい、いつものように血液検査をしてから診察を終えると
既にお昼前。
いつも使う調剤薬局はちょうどマ○ダのお店まで徒歩5分も
かからないところにあります。
処方箋を提出して薬を待つ間に、通行人を装ってマ○ダのお店を
外から覗いてみました。

すると、ちょうど外から見えるショールームの応接セットに
ボラさんとYくんと3人で座って何か作業をしているところでした。
ニコニコ笑って息子に何か話しかけてくれるボラさんに答える
息子の表情は、やや緊張はあるものの、明るい感じです。
どうやら大丈夫そう。
ほっとして、薬を受け取って家に帰りました。

実習は3時までなので、3時20分ごろ家に帰ってきた息子。
「どうだった?」と訊くと「楽しかったよ」。

後からK先生に聞いた話では、最初はやはり電話が怖くて
震えながら必死で我慢している感じだったけれど
そのうち電話がかかってこないことに気が付き、すると
すっかり落ち着いて指示に従えるようになったということです。

今日は洗車をやらせてもらったようでした。

火・水の定休日をはさんで、今度は木曜日にまた実習です。
あと2日、無事に済みますように。