雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

久しぶりの登校

2009年05月25日 | 楽しい学校生活
1週間の軟禁(?)生活が終わり、息子はようやく
今日から登校です。

ちょうど精神的な疲れがたまっていたところへ思わぬ休みで
ゆっくりできたためか、休校前のように登校をしぶったり
逆にやたら空元気を出したりすることもなく、
息子は淡々と登校して行きました。

うちの市でも神戸の高校に通っている子が発症したこともあり、
先週は家を一歩出ると、どこもかしこもマスクをした人ばかりでしたが
(市内の店舗ではどこでもマスクが売り切れてしまったそうです)

今日登校していく中学生たちにはほとんどマスク姿はいませんでした。

一週間の間、学校ばかりでなくヘルパーさんやデイサービスなども
一斉にお休みになったので、障碍のある家族や、高齢者が家族にいる
人たちは本当に大変だったのではないかと思います。

我が家は息子が1人で留守番をしてくれるようになっているので
(今の季節は火の元の心配をしなくてすみますし)
生鮮食品の買出しにも出られたけれど

これが数年前だったら買い物に行けなくて白ごはんだけで
食いつなぐ生活になっていたかも・・・と思うと
(実は阪神大震災の直後は、インフルが流行っていて
 新生児の息子を連れては混み合う大型スーパーに買い物に出られず、
 頼りの(はずの)夫はあっさり海外出張に行ってしまったので、
 3週間ほどそんな生活でした)

今、息子が落ち着いた状態でいてくれることを本当に
ありがたいと思いました。
でも、秋にはまた第2波がくると言われているので、
真剣に備蓄を考えないといけないですね。

さて、連絡帳によれば、今日の息子はなんだかエンジンがかからず
だらだらした生活だったそうですが、それでももう
先々週のような危なげな感じではありません。

行けなかった修学旅行も、なんとか1学期中に実施しようと
先生たちも頑張ってくれているようです。

有馬温泉や神戸の産業は大きな打撃を受けてしまったようですが
震災のときのように、また元気な町に早く戻れればいいなあ、と
思っています。

新型インフル

2009年05月18日 | 楽しい学校生活
神戸で新型インフルに感染した高校生が見つかったとかで
今日出発予定の息子の修学旅行はどうなるのかな~、と
心配していた昨日。

夕方、学年主任の先生から電話がかかってきました。
「神戸でインフルが出ているようですが、修学旅行は
 決行することになりました。休校もしません。
 明日は元気に出発しましょう、とちびくまくんに伝えてください」

そこで、途中で中断していた荷造りを再開しました。
1日目は平和学習で祈念公園とガマ(壕)体験。
2日目はサトウキビ収穫体験とマリンスポーツ。
3日目は国際通りで自由行動。
2泊3日ぎっしり予定のつまった行程なので
荷物も一杯です。しかも毎日小かばんの中に詰めて
持って歩く必要品が変わるので、

例によって、荷物は日と用途によってグループ分けしたものを
ファスナー付きビニール袋に詰めて、ラベルを貼り、
それを使う日が遅い順にかばんに詰めていきます。

さてさて、荷造りも終わり、夕食と明日のお弁当のおかずも買い、
夕食と入浴も終えて、「さあ、明日お寝坊したら大変だよ~」と
息子に話していたところへ、学年主任の先生から再び電話。

「すみません、今市教委の方から指示がありまして。
 明日から日曜まで1週間、全市の小中学校が休校になります。
 修学旅行は明日は行けない事になりました。
 中止になるか延期になるかはまだなんとも言えません」

うっそ~~。

ところが、息子にそのことを伝えると、心なしかほっとした様子。
修学旅行が息子にとってはプレッシャーになっていたのは
確かなので、(「1学期の自己目標を書こう」という課題で
「修学旅行をがんばります」と書いた奴(笑))

「ねえ、ちびくまくん、ひょっとして修学旅行行きたくなかった?」
と訊くと
「ううん、ううん、行きたかったよ、中止で残念だよ」
と何故かあかる~く答える息子。

「明日から学校1週間お休みだって。宿題は先生が
持ってきてくれるらしいよ」
と言うと、
「そうなんだ~。新型インフルのため、お休みなんだね」
と再びそこはかとなく嬉しそうな息子。

まあ、こんな突発事態で泣いたり不機嫌になられるよりは
よほど御しやすいんですが。

原則として外出禁止の1週間、私のほうが煮詰まってしまうかも。
CIDP管理のため、免疫を抑えた状態に保っている私の方が
息子より危ないので、注意しないといけないんですけどね。

「馴染みのない先生」だから・・・

2009年05月15日 | 「発達障碍」を見つめる眼
何日続くのかと思われた息子の自主休校でしたが、
翌日の水曜日には学校へ行き、木曜日には再度休み、
今日金曜日はまた学校へ行きました。

学校へ行ったのは障担のK先生が出張で1日学校にいない日のみ。
代わって息子の連絡帳を書いてくれたお隣の障級の先生のコメントは
「今日は日ごろ馴染みのない先生にも見ていただくことが
 多かったのですが、落ち着いて学習できたようです。」

まあ、普通はそう考えますよねえ。
障碍のない子でも普段と環境が変われば落ち着かないだろうと
思えるし、まして少しでも自閉症のことを勉強した人ならば
「自閉症の人は慣れない環境では混乱する」と
一般には言われているわけで。

でも、うちの息子の場合、
馴染みのない先生だからこそ「いい子」だと思ってもらおうと
一生懸命頑張ってしまうわけで。
息子を知らない人から見れば、「障担と一緒だとだらだらしているのに
他の先生が指導に入るとぴしっとしている」と
見えてしまうのです。

でも、息子が障担K先生の前ではだらだらしていられるのは
彼が先生を信頼しているからだと私は思っています。
「いい子になろうと精一杯頑張らなくても」
この人は自分を見捨てないとわかっているからこそ
頑張り過ぎない自分でいられるのでしょう。

息子がK先生のいない日に限って登校したのも
「病気でもないのに学校を休むことを認めてくれるのは
 K先生だけ」だとわかっているからだろうと
私は思っています。
この辺のアンテナは、息子に限らず、障害のある子は
非常に鋭いものがあるようです。

私は昔から
「私と一緒のときはできるのだから、家でできないはずがない。
 お母さんは甘やかしすぎです」
と叱られることが多かったですが、学校でも
「他の先生とだとできるのに、K先生は甘やかしすぎなのではないか」
との声はないわけではなさそうです。

でも、
「彼は、こうしてゆったりできる環境にしてやらないと
 学べないんです」
ときっぱり言い張ってくれる担任を持った息子は
本当にラッキーなのでしょう。

昨日の放課後は修学旅行の打ち合わせのために
K先生が家庭訪問をしてくれて
私と息子と3人でしおりを元に行程を確認しました。
月曜からはいよいよ修学旅行。
新型インフルの騒ぎが起こる中、無事いってこれるでしょうか。

5月病

2009年05月11日 | 「発達障碍」を見つめる眼
3年生になって1ヶ月。交流級の新しいクラスメートにも馴染み
(「クラスどう?」と訊くと「みんなやさしいよ」との返事)
障級の新入生たちの前では「お手本になるお兄さん」であろうとし、
荒れることもなく基本「いい子モード」で過ごしてきた息子ですが

今朝、目を覚ますなり、体温計で熱を計っています。
「どうしたの?お熱あるみたい?」
「うーん、わかんない」
マジですか~。まさか今はやりの新型インフルではないでしょうが…。
「36.4度だよ。おかあさん、これってお熱ある?」
「ないよ。大丈夫だね」

息子はまた熱を計りなおしますが、これまた平熱。
念のために額を触ってみても異常ありません。
でも、息子は今度は額に手をあてて「ちょっとしんどいみたい」
「頭痛いの?」
「いたくないけど…」

今度は起きてきて、ダイニングの椅子に座っていた私の膝に
もたれかかって、上目遣いに私の顔を覗き込んできます。
誰ですか、自閉症児は目でものを言うことはない、と言った人。
息子の目は明らかに「きょうはお休みしなさい、と言ってください」と
訴えています。

ここで私もようやく「ははーん」と思い当たりました。
新学期になって環境が変わると、とにかく無理をして
自分の思い描く、『自分に期待されているであろう理想像』を
実現しよう、と頑張ってしまう息子。
自分の許容範囲を大きく超えたそんな火事場の馬鹿力的な
頑張りが長続きするはずもなく、2~3週間後には
体がSOSを出して、嘔吐や発熱で学校に行けなくなってしまうのです。

今年はゴールデンウィークが終わってもその気配がなかったので
つい安心していたのですが、どうやら成長により精神的体力が
ついた分、今年は遅れて出てきたらしいのです。
それも、発熱・嘔吐のない「精神的なしんどさ」のみで。

「そっかあ。そんなにしんどいんだったら、今日は学校お休みする?」
そう言ってやると、息子は我が意を得たり、とばかりににっこり。
「うん!しんどいからお休みする!」
(…そんなに元気な『しんどい子』はいません…←心の声)

そこで、息子には
●K先生に電話して、自分でどうしてお休みするのかを説明すること
●しんどいからお休みするのだから、学校が終わる時間まで
 ビデオを見たり、PCで遊んではいけないこと
を条件にしました。

息子は大張り切りで(ちがうやろ)、早速K先生に電話。
「あ、K先生、おはようございます~。あの~、今日はしんどいので~、
 ちょっとお休みします~」
私はそばで噴出しそうになっていました。
その後、息子に代わって電話に出た私に、
「お母さん、熱はあるんですか?」
「いえいえ、いたって元気ですよ。熱も嘔吐もありません」
「じゃあ、今年は体には出なかったんですね」

毎度話の早いK先生、私が息子に電話させたことから
ちゃんと欠席の理由を汲み取ってくれたようです。
先生とも相談して、とりあえず息子が自分で学校へ行く、と言うまで
休ませてみることにしました。

いや、こうなると立派な(?)5月病っぽいですね。
でも、体や心が壊れてしまうまえに自分から「休みたい」と
意思表示できたのはなかなかな成長だなあ、と
感心した母なのでした。

はてさて、息子の自主休暇は何日続くでしょうか?