「神経の病気で緊急入院」ということを聞いて、実家の母は
一週間ほど泊まれる用意をしてきてくれていました。
もし、点滴が終了する金曜日まで母に家に泊まってもらえれば
外来治療でも入院になっても、とりあえず何とかなりそうです。
それがわかってほっとすると、突然お腹が空いてきました。
というのも、私は病院に来る前に朝ごはんを食べたっきりで、
そのままばたばたと点滴されてしまったため、お昼ごはんも
食べないままだったのでした。
それで、看護師さんに、「何か買ってきてもらって食べても
いいですか?」と訊くのだけれど、返事は「先生にお訊きしましょうね。
ちょっと待ってね」。
でもドクターが覗いてくれると、看護師さんはその他の指示を訊くのに
夢中になってしまって、食事のことを訊くのを忘れてしまうのです。
何度も何度も「看護師さん~、お腹空きました~」と訴え続けて、
やっと5時前に電話でドクターに食事の許可をもらってもらうことが
できました。
左手を点滴につながれたまま、処置室の硬いベッドの上で
母が買ってきてくれたおにぎりをもぐもぐとほおばる私。
最後にドクターが覗いてくれた時も、まだもぐもぐとやっていた
ところでした。
今のところ全く頭痛や吐き気といった副作用が出ていないのを見て取り、
一通り手足の麻痺の様子を見たあと、ドクターは言いました。
「今日は点滴が済んだら帰っていいよ。でも明日は朝一番、9時までに
もう一度私のところに来てね。後の治療も外来でやっちゃうか、
入院してもらうかは、その時の話にしましょう」
「やった!」と思った私ですが、母が食い下がり始めました。
「先生、それで今日帰って、夜中に具合が悪くなったりしないんですか。
もう今日は泊めてやってください。明日になって起き上がれなく
なっていたらと思うと、連れて帰れません」
しかし、ドクターはニコニコ笑って、
「もう治療が始まっていますからね、命に関わるほどひどいことには
まずならないはずです。万が一夜中に容態が変わったら、すぐ
連れてきてください。当直に話は通しておきます。」
かくして、初日はとりあえず家に帰してもらえることになりました。
点滴が終わったのが7時20分。それから家に連絡して
夫と息子に迎えに来てもらいました。病院のベッドに私が寝ている姿を
息子に見せて
「お母さんは病気になりました。明日から病院にお泊りしないと
いけません。金曜日に帰りますから、それまでの間、おばあちゃんがお家に
泊まってくれます。ちびくまくん、お留守番していてくれますか」
と話すと、息子はあっさりと
「はい。わかりました。ぼくはおるすばんしていてくれます。」
と答えました。
母も一緒に家に帰り、しばらく入浴できなくなるかもしれないから、と
ゆっくりお風呂に入ったあと、手足の麻痺も忘れるほど慌しく
入院の用意をし終えると、夜中の1時になっていました。
長い長い1日の終わりでした。
一週間ほど泊まれる用意をしてきてくれていました。
もし、点滴が終了する金曜日まで母に家に泊まってもらえれば
外来治療でも入院になっても、とりあえず何とかなりそうです。
それがわかってほっとすると、突然お腹が空いてきました。
というのも、私は病院に来る前に朝ごはんを食べたっきりで、
そのままばたばたと点滴されてしまったため、お昼ごはんも
食べないままだったのでした。
それで、看護師さんに、「何か買ってきてもらって食べても
いいですか?」と訊くのだけれど、返事は「先生にお訊きしましょうね。
ちょっと待ってね」。
でもドクターが覗いてくれると、看護師さんはその他の指示を訊くのに
夢中になってしまって、食事のことを訊くのを忘れてしまうのです。
何度も何度も「看護師さん~、お腹空きました~」と訴え続けて、
やっと5時前に電話でドクターに食事の許可をもらってもらうことが
できました。
左手を点滴につながれたまま、処置室の硬いベッドの上で
母が買ってきてくれたおにぎりをもぐもぐとほおばる私。
最後にドクターが覗いてくれた時も、まだもぐもぐとやっていた
ところでした。
今のところ全く頭痛や吐き気といった副作用が出ていないのを見て取り、
一通り手足の麻痺の様子を見たあと、ドクターは言いました。
「今日は点滴が済んだら帰っていいよ。でも明日は朝一番、9時までに
もう一度私のところに来てね。後の治療も外来でやっちゃうか、
入院してもらうかは、その時の話にしましょう」
「やった!」と思った私ですが、母が食い下がり始めました。
「先生、それで今日帰って、夜中に具合が悪くなったりしないんですか。
もう今日は泊めてやってください。明日になって起き上がれなく
なっていたらと思うと、連れて帰れません」
しかし、ドクターはニコニコ笑って、
「もう治療が始まっていますからね、命に関わるほどひどいことには
まずならないはずです。万が一夜中に容態が変わったら、すぐ
連れてきてください。当直に話は通しておきます。」
かくして、初日はとりあえず家に帰してもらえることになりました。
点滴が終わったのが7時20分。それから家に連絡して
夫と息子に迎えに来てもらいました。病院のベッドに私が寝ている姿を
息子に見せて
「お母さんは病気になりました。明日から病院にお泊りしないと
いけません。金曜日に帰りますから、それまでの間、おばあちゃんがお家に
泊まってくれます。ちびくまくん、お留守番していてくれますか」
と話すと、息子はあっさりと
「はい。わかりました。ぼくはおるすばんしていてくれます。」
と答えました。
母も一緒に家に帰り、しばらく入浴できなくなるかもしれないから、と
ゆっくりお風呂に入ったあと、手足の麻痺も忘れるほど慌しく
入院の用意をし終えると、夜中の1時になっていました。
長い長い1日の終わりでした。