雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

入院1日目(1)

2006年10月17日 | 入院生活
一夜明けて、10月3日(火)。
手足の麻痺は昨日の点滴でも良くなってこそいないものの、
幸い、まだ自力で起き上がり、歩くことができる状態でした。
ちびくまを学校に送り出したその足で、バスに乗って病院へ向かいます。
母が荷物を持って付き添ってくれました。

病院に着いて外来受付してもらい、昨日点滴を受けた処置室に顔を出して
Fドクターに連絡を取ってもらいます。
しばらくして外来へやってきたFドクターに、私と母は隣の救急処置室
(ここは救急病院でもある)へ招き入れられました。

「具合はどう?手足以外に動かなくなったところある?」
「いいえ、とっても元気です~」
「まあまあ。(本気にしていない)それで、今日も点滴の続きを
 することになるんだけど、やっぱり入院はどうしても無理なの?」
「あの、先生、5日間の点滴が済んだら帰してもらえるんですよね」
「まあ、今の時点で断言はしかねるけどね、経過が良ければそうなるよ」
「一応、金曜日までは入院できるように準備してきました」
「そう、それは良かった。うん、やっぱり入院してもらったほうが
 僕としても安心だからね。家だと、いくら安静って言っても
 実際無理でしょう。じゃあ、さっそく病棟の準備してもらおう。
 入院の手続きと、それからちょっと心電図とレントゲン撮って、
 そのあと、病室でちょっと検査するから。ルンバール、
 髄液とる検査なんだけど、知ってる?お友達もしたでしょう?」

そこでドクターは病棟へ電話をかけはじめました。
「あ、Fですけど。あのね、1人入院させるから。
 ベッド空いてる?うん、いや、若い女性。
 うん、そう。じゃ、それでお願いするね」

「若い」女性。最初、ドクターが私の年齢を間違えているのかと
思いましたが、なぜ私が「若い」と言われたのかは後になってわかるのでした。

まず、受付に行って入院の手続きと、昨日の外来の支払い。
それから、検査室へ行って心電図と肺活量検査、
その後は胸部レントゲン撮影。
「えっと、この後入院だね。じゃあ、係の者が迎えに来るから、
 廊下の椅子でちょっと待ってて。気分悪くない?おかしかったら
 すぐに呼んでね」
そう言われてもまだ「入院」がピンときていない私。

迎えに来てくれた事務員さんに連れられて病棟に入り、病棟の詰所に
挨拶した後、病室に通されます。
4人部屋の、窓際のベッドでした。この病院は病衣がないので、
ベッドの上で持参したパジャマに着替えます。
病室の入り口とベッドの枕元に名札をつけていいか訊かれてから
(個人情報の関係らしい)、ベッドに名札を入れられ、いよいよ
入院したんだという気になりました。(遅い)
主治医は、初診で診てもらったFドクターになっていました。

さて、11時すぎ、ドクターが病室に現れました。
悪名高い(?)ルンバ-ル(髄液検査)の始まりです。
ベッドで先生に背を向けて側臥位になり、胎児のように
背を丸めて小さくなるように指示されます。
背中を消毒したあと、「絶対動かないでね。もしビリッと来たら、
体を動かさないで声で知らせて」と言われた後、腰に針がブスッ。
ひいろさんの手記では「痛くはないが抜かれる感触が気持ち悪い」と
いうことだったのだけど、もう痛いのなんの。
痛すぎて、抜かれる感触なんてわかんない。声も出せずに
ただ歯を食いしばって耐えるのみ。
「ほーい。もう終わり。針抜くからね~」
のんびりしたドクターの声からは想像できないくらい、
抜くときも痛い!

背中をもう一度消毒して、ガーゼを当てて絆創膏を貼ると、
「はーい、じゃあ、天井向いて寝て。はい、そのまま動かないで
 2時間安静~、絶対起き上がっちゃ駄目だよ、これまで
 経験したことないようなひどい頭痛になるよ」
と言い渡されます。看護師さんが
「先生、もうすぐ昼食が来ますけど」と言うと
「あ、そうか、でも駄目だな。最低2時間はそのまま我慢。
 ごはん、冷めちゃうけど、その後に食べようね。
 そっか、昼ごはんが終わってからにしてあげたらよかったね~」
・・・そ、そういうことはもっと早く気がついてください・・・


「で、どうだった、ルンバール?思ったほどでもなかった?」
と訊かれて、
「もう声も出ないくらいめちゃくちゃ痛かったですぅ~」と答えると
「あ、やっぱり?(笑)」
・・・どこまでもお茶目なドクターなのでありました。