雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

耳はネイティブ?

2010年07月25日 | Wonder of Autism
息子本人よりも私の方が特別支援学校に馴染めぬまま
迎えた夏休み。

連日の暑さにもめげず、息子は毎日ご機嫌です。
週3回はヘルパーさんにプール行きにつきあってもらう
予定も出来ています。

家では、PCで車・バス関係のサイトを見たり、動画サイトで
日本やアメリカの子ども番組を楽しんだり、
CDやカセットやネット動画に合わせて大声で歌い、
「ひとりカラオケ大会」をしていることも。

少し前までは人前で歌うのが嫌いで、たとえ一緒にいるのが
母親の私だけであっても大きな声では歌わず、
私が入浴中で部屋に1人になっているときや
逆に自分の入浴中に風呂場で歌っていたのですが、
最近は親が同じ部屋にいても大して気にならないようで

大きなバランスボールに乗って飛び跳ねながら
大きな声で歌っています。楽譜は全く読めない子ですが
歌詞とリズムと音程は正確です。
耳の良さと短期記憶・長期記憶の力のたまものです。

でも、何気なく聴いていてびっくりしたことに、
息子は、日本語の歌だけでなく、
フォスターやディズニーの映画音楽や
ABBAのCDなんかでも、きれいにコピーしているのです。

私なら歌詞カードを見せてもらっても口が回らないような
早口の英語を、数度聴いただけで、ステレオ録音のように
合わせて歌っている様子は、とても障碍のある子には
見えなかったりします。(でも、同時に跳んだり踊っている
姿は、誰がどうみても普通ではない(爆))

試してみたら、日本人が最も苦手とするといわれている、
LとRの音も聞き分けて、発音もし分けていることもわかりました。

アメリカにいて、自然に英語が耳に入っていたのは3年ちょっと、
実際に英語で話しかけられる環境にいたのはわずか一年半。
発語すらあやしかったあの時期に、英語の音の基礎がきっちり
できている、というのはなんとも不思議な感じがします。

でも、見たものと音を結びつける力の強さが
「しゃべれないけれど字は読める」ということに繋がった
のだろう、とか、
よく不思議がられる、自然なイントネーションや
絵本などを朗読するときの情感のこもった読み方も、

しゃべることは決して得意ではないけれど、
自閉っ子のコミュニケーションの例としてよく言われる
「しゃべるよりメールなどのほうが得意」ということは
全く当てはまらないことなども

なんとなく謎が解けてきた感じです。

「わからない、理解できない」ことが減った分、
私の「息子と付き合う力」もバージョンアップしてきたんだろうな
と思っています。