今月15日に、沖縄県の若い女性(24)が新型インフルエンザに感染して亡くなった。この女性は、基礎疾患が無かったのに、肺炎を起こしていたとのこと。今迄の死者と異なる症例で、厚労省は相当に注目しているようだ。
我が国の新型インフルエンザによる死者は、これで13人目。世界全体では、3200人を超す死者が出ているとWHOは報告(9/12付け)。世界の感染者総数は、27万7600人にも達している。
我が国の感染者数も次第に増えているが、一体何時頃が大流行のピークになるのであろうか。AERA の大岩ゆり記者が厚労省の想定シナリオを参考にしながら、10月4日がピークになるのではと推定している。興味深い内容であるので、全文引用させていただこう。
Xデーは10月4日?
AERA 9月 7日(月) 11時59分配信 / 国内 - 社会
──1日76万人もが発症する新型インフルエンザの流行のピークが間もなく来るという。しかも、このピークが過ぎても安心できない。ピークは1回では終わらないのだ。──
1日76万人が医療機関の外来を受診し、入院患者は約4万6000人に──これは8月末、厚生労働省が発表した、新型インフルエンザの「流行シナリオ」のピーク時の状況だ。
医師不足の地域では、病院が入院患者であふれ、廊下もベッドで埋まり、医師や看護師が足りないために、がんや脳卒中など急ぐ手術以外は来春以降に延期、という事態に陥るかもしれない。東京のように比較的医師が多い地域でも、もともと健康で軽い症状の人は自宅で療養するように、と言われる可能性は十分にある。
■早ければ9月下旬
毎冬流行している季節性インフルエンザは、毎冬だいたい1割前後の国民が発症している。新型インフルは誰もかかったことのない未知の感染症だから、少なくとも季節性の2倍、つまり2千万人の患者が出るだろう、と厚労省は推測している。
冒頭のシナリオは、例年の季節性インフルの流行状況を参考にしつつ、8月中旬までの新型インフルの発生状況を基に入院率や重症化率を出し、感染症学で使われている数理モデルを使って計算したという。発症が国民の3割になると、外来を受診する人は1日に95万人になり、入院患者は約7万人になる。
人口密度の高い都市部はもっと高い比率で患者が出るだろうし、ウイルスに抗ウイルス薬が効かなくなったり毒性が強まったりと変化すれば、重症化率はもっと高まる。
流行のピークには、流行が始まってから約8週間で到達するという想定だ。季節性インフルや、スペイン風邪などの過去のパンデミック(世界的大流行)でも、だいたい流行開始後6~12週間でピークになるからだ。
今回の流行の始まりは、公式には8月10~16日の週だった。厚労省の流行シナリオ通りに推移すれば、9月下旬から10月上旬にかけて、ピークがくることになる。インフルの統計は週間単位なのでXデーは実際には不明だが、9月最終週と10月第2週の真ん中と考えれば、10月4日の日曜日あたりがXデーだ。
実際、着々と大流行が近づいている。全国約5000カ所の医療機関を1週間に受診したインフル患者の平均が「1」を超えると「流行」と宣言される。今回は8月10日からの1週間で平均受診患者数が「1・69」人となり、初めて1を超えたが、学校が夏休み中にもかかわらずその後も感染は拡大し続け、流行開始の次の週には、1医療機関当たりの患者数は2・47人に、さらに次の8月24日の週は、2・52人に増えた。9月に入り各地で学校が再開し、ますます感染が広がるとみられている。
■怖いのは第2波
また、流行のピークが10月4日ごろに来たとして、その後は終息するというわけではない。11月以降は、例年なら季節性インフルがはやり始める頃だ。加えて、新型インフルも1回のピークだけでは終わりそうにない。
「過去の世界的大流行のパターンから、流行の波は2回、3回とやってくる」
国立感染症研究所の田代眞人インフルエンザウイルス研究センター長は警告する。
「今回はまだ第1波。過去の例では一番怖いのは第2波。ウイルスがヒト型に変化し、感染効率が上がって流行がさらに拡大する可能性もあります」
編集局 大岩ゆり (9月14日号)
最終更新:9月 7日(月) 11時59分 AERA
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090907-00000002-aera-soci
8月初旬からの罹患者増大を第2波と考えていたが、専門家はまだ第1波と捉えているようだ。4月末から7月下旬までは、日本におけるパンデミック誘導期と言うところか。第2波は、ウィルス変態が起きて、感染性が増大しウィルスが強毒性化したパンデミック状態を指すのかも知れぬ。
新型インフルエンザ用ワクチンは、10月末から各医療機関で接種される。それも1回接種で効果があるかどうかは判然としない。接種の予備実験も不十分であるわけだが、兎に角、パンデミック・ピークを11月過ぎに移動させることは出来ないだろうか?
そのためには、各人が手洗いと嗽を励行し、必要に応じて対ウィルス・マスクを利用、着衣も清潔に保つ必要がある。若い人達は、ジーンズを1ヶ月も洗わないで着ているようだが、それは細菌やウィルスにとって居心地の良い温床になる。その意味では、生徒達の制服も同じであろう。当面は、清潔な普段着で生徒達を学校へ通わせるのも一案だ。
シナ大陸でのパンデミック情報が明らかにされていないので気になるが、我々は栄養と睡眠を十分に取り、体力を付けることが何よりも大切だ。また、病院で院内感染することは大いにに考えられるから、家庭内での療養体勢(熱さまし準備)や室内消毒への配慮も必要だろう。昨今、二酸化塩素(商品名:クレベリン)消毒薬やAg+イオンを用いた空気清浄機が良く売れているようだが、家庭内療養をする場合、必需品になると思われる。
豚インフルエンザウィルスが変態して、強毒性のH5N1型になり、パンデミック第2波として襲来することが心配である。そうなれば、政府にも医療機関にも頼ることは出来ず、どうしようも無い状態に陥るだろう。ウィルス変態が起こらないことをただ祈るのみだ。
我が国の新型インフルエンザによる死者は、これで13人目。世界全体では、3200人を超す死者が出ているとWHOは報告(9/12付け)。世界の感染者総数は、27万7600人にも達している。
我が国の感染者数も次第に増えているが、一体何時頃が大流行のピークになるのであろうか。AERA の大岩ゆり記者が厚労省の想定シナリオを参考にしながら、10月4日がピークになるのではと推定している。興味深い内容であるので、全文引用させていただこう。
Xデーは10月4日?
AERA 9月 7日(月) 11時59分配信 / 国内 - 社会
──1日76万人もが発症する新型インフルエンザの流行のピークが間もなく来るという。しかも、このピークが過ぎても安心できない。ピークは1回では終わらないのだ。──
1日76万人が医療機関の外来を受診し、入院患者は約4万6000人に──これは8月末、厚生労働省が発表した、新型インフルエンザの「流行シナリオ」のピーク時の状況だ。
医師不足の地域では、病院が入院患者であふれ、廊下もベッドで埋まり、医師や看護師が足りないために、がんや脳卒中など急ぐ手術以外は来春以降に延期、という事態に陥るかもしれない。東京のように比較的医師が多い地域でも、もともと健康で軽い症状の人は自宅で療養するように、と言われる可能性は十分にある。
■早ければ9月下旬
毎冬流行している季節性インフルエンザは、毎冬だいたい1割前後の国民が発症している。新型インフルは誰もかかったことのない未知の感染症だから、少なくとも季節性の2倍、つまり2千万人の患者が出るだろう、と厚労省は推測している。
冒頭のシナリオは、例年の季節性インフルの流行状況を参考にしつつ、8月中旬までの新型インフルの発生状況を基に入院率や重症化率を出し、感染症学で使われている数理モデルを使って計算したという。発症が国民の3割になると、外来を受診する人は1日に95万人になり、入院患者は約7万人になる。
人口密度の高い都市部はもっと高い比率で患者が出るだろうし、ウイルスに抗ウイルス薬が効かなくなったり毒性が強まったりと変化すれば、重症化率はもっと高まる。
流行のピークには、流行が始まってから約8週間で到達するという想定だ。季節性インフルや、スペイン風邪などの過去のパンデミック(世界的大流行)でも、だいたい流行開始後6~12週間でピークになるからだ。
今回の流行の始まりは、公式には8月10~16日の週だった。厚労省の流行シナリオ通りに推移すれば、9月下旬から10月上旬にかけて、ピークがくることになる。インフルの統計は週間単位なのでXデーは実際には不明だが、9月最終週と10月第2週の真ん中と考えれば、10月4日の日曜日あたりがXデーだ。
実際、着々と大流行が近づいている。全国約5000カ所の医療機関を1週間に受診したインフル患者の平均が「1」を超えると「流行」と宣言される。今回は8月10日からの1週間で平均受診患者数が「1・69」人となり、初めて1を超えたが、学校が夏休み中にもかかわらずその後も感染は拡大し続け、流行開始の次の週には、1医療機関当たりの患者数は2・47人に、さらに次の8月24日の週は、2・52人に増えた。9月に入り各地で学校が再開し、ますます感染が広がるとみられている。
■怖いのは第2波
また、流行のピークが10月4日ごろに来たとして、その後は終息するというわけではない。11月以降は、例年なら季節性インフルがはやり始める頃だ。加えて、新型インフルも1回のピークだけでは終わりそうにない。
「過去の世界的大流行のパターンから、流行の波は2回、3回とやってくる」
国立感染症研究所の田代眞人インフルエンザウイルス研究センター長は警告する。
「今回はまだ第1波。過去の例では一番怖いのは第2波。ウイルスがヒト型に変化し、感染効率が上がって流行がさらに拡大する可能性もあります」
編集局 大岩ゆり (9月14日号)
最終更新:9月 7日(月) 11時59分 AERA
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090907-00000002-aera-soci
8月初旬からの罹患者増大を第2波と考えていたが、専門家はまだ第1波と捉えているようだ。4月末から7月下旬までは、日本におけるパンデミック誘導期と言うところか。第2波は、ウィルス変態が起きて、感染性が増大しウィルスが強毒性化したパンデミック状態を指すのかも知れぬ。
新型インフルエンザ用ワクチンは、10月末から各医療機関で接種される。それも1回接種で効果があるかどうかは判然としない。接種の予備実験も不十分であるわけだが、兎に角、パンデミック・ピークを11月過ぎに移動させることは出来ないだろうか?
そのためには、各人が手洗いと嗽を励行し、必要に応じて対ウィルス・マスクを利用、着衣も清潔に保つ必要がある。若い人達は、ジーンズを1ヶ月も洗わないで着ているようだが、それは細菌やウィルスにとって居心地の良い温床になる。その意味では、生徒達の制服も同じであろう。当面は、清潔な普段着で生徒達を学校へ通わせるのも一案だ。
シナ大陸でのパンデミック情報が明らかにされていないので気になるが、我々は栄養と睡眠を十分に取り、体力を付けることが何よりも大切だ。また、病院で院内感染することは大いにに考えられるから、家庭内での療養体勢(熱さまし準備)や室内消毒への配慮も必要だろう。昨今、二酸化塩素(商品名:クレベリン)消毒薬やAg+イオンを用いた空気清浄機が良く売れているようだが、家庭内療養をする場合、必需品になると思われる。
豚インフルエンザウィルスが変態して、強毒性のH5N1型になり、パンデミック第2波として襲来することが心配である。そうなれば、政府にも医療機関にも頼ることは出来ず、どうしようも無い状態に陥るだろう。ウィルス変態が起こらないことをただ祈るのみだ。
貴記事を拝見しました。
随分詳しくお調べになっていますね。
とても参考になりました。
お礼を申します。