陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

麻生太郎総裁の誕生へは、茨の道が続く?

2008-09-09 00:10:52 | 国内政治:議会と政党
 福田康夫自民党総裁の後は、麻生太郎幹事長(67)の呼び声も高く、私はそれで良いと思っているが、多事多端のこの時期、総裁になりたい人達は沢山いるようで、少々驚きだ。既に立候補を表明したのは麻生氏と石破茂前防衛相(51)、加えて、経済財政担当相・与謝野馨氏(70)、元防衛省の小池百合子氏(56)が8日夕に立候補を宣言。その他には、石原伸晃元政調会長(51)、棚橋泰文元科学技術相(45)、山本一太参院議員(50)が食指を動かしている。

 仮に、5人の候補者が出るとすると、それぞれ20人以上の推薦人がいるわけだから、第一回投票で過半数を取る者は出ないだろう。まあそれでも、地方党員票獲得が多く、世論調査ではダントツの麻生氏が選ばれるのではないかと想像していたら、状況は中々厳しいようだ。izaによると

行く手に暗雲!?決戦投票の罠、麻生敗北シナリオ

 自民党総裁選が5人以上の乱戦模様となったことで、本命・麻生太郎幹事長の行く手に暗雲が立ちこめてきた。候補者が乱立すると、投票で誰も過半数に届かず上位2者による決選投票になる可能性が高まる。決選投票では麻生氏が圧倒的に優勢とみられる地方党員票は無視され、国会議員ら選挙人による再投票で決まるのだが、ここで「反麻生」勢力が一本化することもありえるからだ。麻生氏を襲う最悪のシナリオが、現実味を帯びてきた。

 「決選投票になれば危ない」。麻生氏の盟友でもある石破茂元防衛相が5日に出馬を決め、棚橋泰文元科学技術相や山本一太参院議員ら若手まで出馬に意欲を表明したことで、麻生陣営にはこうした緊張感が広がっている。

 同日午後には古賀派の菅義偉選対副委員長を中心に、津島派、伊吹派など麻生氏を支持する派閥横断の議員が集まり、決選投票も視野に入れた対策を練り始めた。

 今回の総裁選は、国会議員票の387票と、各都道府県連に3票ずつ割り当てられた地方票141票、計528票を争う。全都道府県連が党友・党員投票を行う見通しで、最多得票の候補者の「総取り」か、得票率で票を振り分ける「ドント方式」かは各都道府県連に委ねられる。

 小泉純一郎元首相が橋本龍太郎元首相に勝利した総裁戦では、小泉氏は「圧倒的不利」の下馬評だったのが、地方票で圧勝して流れを変えた。

 勝敗の行方を左右するほど重要な地方票は「麻生氏が圧倒的にリード」とみられている。しかし、麻生陣営は警戒感を隠さない。

 自民党の党則で、決選投票は上位2者から選挙人のみで選ぶことが決まっているためだ。過去の総裁選では第1回投票で2位以下となった候補の陣営が「2、3位連合」などの形で連携し、逆転を狙ったこともしばしば見られた。実際、1956年の総裁選では石橋湛山、石井光次郎両氏が「2、3位連合」を組み、岸信介氏を逆転したという歴史もある。

 麻生陣営有力者はこう危機感をあらわにする。

 「そもそも、今回は緊急の総裁選だけに地方票が少ないうえ、すでに100人以上の国会議員がいずれかの候補者の推薦人になっているように、候補者が乱立して議員票が分散する可能性が高い。結果、過半数が取れなければ、与謝野馨経済財政担当相と決選投票になり、反麻生の国会議員が与謝野氏に結集する可能性もあるだろう」

 与謝野氏擁立は、「反麻生」の青木幹雄前参院議員会長がプロデューサーといわれる。「麻生だけは総理にさせない」と公言する野中広務元官房長官の腹心である古賀誠選対委員長や山崎拓前副総裁、「上げ潮派」を主導する中川秀直元幹事長ら、昨年の総裁選で麻生潰しに回った有力者が、同じ行動に出ることは十分にありうる。総裁戦レースは一転、先の見えないガチンコバトルになりそうだ。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/176783


 通常の総裁選では、「総裁公選規定」により、決選投票は衆参議員のみでおこなわれる。しかし、今回は福田首相の突然の政権投げ出しのため、党則6条2、3項に基づく“緊急版”を採用。決選投票も衆参議員票と47都道府県連に各3票割り振られた地方票の計528票で争われる(以上は、zakzak の情報)。

 それにしても、麻生氏は野中広務氏(82)にしぶとく恨まれているようだが、野中氏には「もう沈黙してくれよ」と言いたくなる。野中氏を含め、政界の魑魅魍魎共は、国政のあるべき姿から離れて権力争いをしているだけだ。75歳を過ぎ、国会議員を辞めてもなお我意妄執に捉われているのは、人間性が貧しい証拠だろう。そのような人物に盲従する古賀誠氏、中川秀直氏にも、野中氏と共通した定見の無い嫌らしさを覚える。

 与謝野氏が首相になったら、景気はますます悪くなるのではと思うので、そうならないことを望む。
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