陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

安倍首相が辞任を表明

2007-09-12 21:26:58 | 国内政治:内閣
 9月12日昼頃、驚いたことに安倍首相が辞任の意思表明をした。産経新聞によると

安倍首相、突然の辞意表明

 安倍晋三首相は12日昼、自民党幹部に辞意を表明した。首相は7月の参院選での自民党大敗後も続投を選択したが、閣僚らの不透明な政治資金処理問題などで政権の失速に歯止めがかからなかったためとみられる。首相の辞意を受け、自民党は早期に総裁選を実施して新総裁を選出する見通し。安倍首相を支えてきた麻生太郎幹事長らを中心に後継選びが進みそうだ。
 関係者によると、安倍首相は同日昼、首相官邸を訪れた自民党の大島理森国対委員長らに対し、「総理の職を辞する。代表質問に答えられない」と述べたという。これを受け、自民党は各党に対し、午後1時から予定していた首相の所信表明演説に対する各党代表質問のための衆院本会議開催を遅らせるよう申し入れた。本会議は流会になる見通し。
 麻生氏は国会内で記者団に対し、首相の辞意表明について、首相が「議会で求心力がなくなった」と理由を伝えてきたことを明らかにした。また、民主党幹部は、自民党幹部から「私(首相)は代表質問に出るわけにはいかない。健康上の理由だ」と伝えられたことを明らかにした。
 安倍内閣は昨年9月26日に発足。教育基本法改正、憲法改正のための国民投票法制定など、「戦後レジーム(体制)からの脱却」に取り組んだ。
 しかし、昨年12月に政治資金問題で佐田玄一郎行政改革担当相が辞任。今年5月には事務所の光熱費問題などを問われた松岡利勝農相が自殺。さらに久間章生防衛相が失言で辞任するなど閣僚のスキャンダルが相次いだ。
 7月の参院選では年金記録紛失問題への批判もあって、自民党の獲得議席が37まで落ち込む歴史的な敗北を喫した。首相は「改革を続行することが私の責任だ。政治空白をつくるべきではない」と、引き続き政権を担う方針を強調。8月27日に内閣改造・自民党役員人事を断行したが、直後に遠藤武彦農水相が辞任に追い込まれるなど混乱に歯止めがかからなかった。
安倍政権の歩み
 平成18年9月20日 自民党総裁選で安倍晋三官房長官(当時)が当選
        26  安倍内閣発足
     10・8-9 首相が中国、韓国を歴訪
        9   北朝鮮が核実験
        22  衆院神奈川16区、大阪9区統一補選で自民が連勝
     11・1   政府主催タウンミーティング(TM)のやらせ質問問題発覚
        18  ハノイでブッシュ大統領と初の日米首脳会談
     12・4   郵政造反組11議員が自民党復党
        8   道路特定財源見直しを閣議決定
        15  改正教育基本法が成立
        21  本間正明政府税制調査会長が官舎への不適切入居問題で辞任
        27  佐田玄一郎行政改革担当相が政治資金問題で辞任
 平成19・1・9   防衛省発足
        9-15欧州歴訪、東アジアサミット出席
        10  松岡利勝農相の事務所費問題が浮上
        24  教育再生会議が第1次報告
        25  第166通常国会召集
        27  柳沢伯夫厚生労働相が女性を「産む機械」と発言
      3・25  能登半島地震
        26  平成19年度予算成立
      4・6   日本版国家安全保障会議(NSC)創設関連法案を提出
        11  温家宝中国首相が来日、日中首脳会談
        22  参院福島、沖縄両選挙区統一補選で与野党が1勝1敗
        23  平成20年の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)開催を決定
        27  ワシントン近郊の大統領山荘キャンプデービッドでブッシュ大統領と会談。5月3日まで中東歴訪
      5・14  憲法改正のための国民投票法成立
        18  集団的自衛権行使の憲法解釈見直しを検討する有識者会議が初会合
        24  2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量半減の長期目標を発表
        28  松岡農相自殺
      6・1   教育再生会議が第2次報告
        6-8 主要国首脳会議(ドイツ、ハイリゲンダム・サミット)
        20  教育改革関連三法が成立
        22  国会会期12日間延長を議決
        30  年金時効撤廃特例法、社会保険庁改革関連法、改正国家公務員法が成立
      7・3   久間章生防衛相が原爆投下「しょうがない」発言で辞任
        5   国会閉幕。首相、公的年金記録不備問題の対応策発表
        7   赤城徳彦農相の事務所費問題が表面化
        16  新潟県中越沖地震
        29  第21回参院選。自民党は37議席と惨敗、与野党逆転。首相は続投表明
        30  米下院本会議が、日本政府に従軍慰安婦問題の公式謝罪を求める決議を可決
      8・1   赤城農相辞任
        19-25インドネシア、インド、マレーシア歴訪
        27  自民党役員人事、内閣改造
      9・3   補助金不正受給で遠藤武彦農相が辞任。坂本由紀子外務政務官も収支報告書の改ざんで辞任。
        5   鴨下一郎環境相の政治資金収支報告書に「誤記」判明。上川陽子担当相も記載漏れ発覚。
        10  衆参両院で所信表明演説
        12  首相が与党幹部に辞意を伝える
(2007/09/12 13:00)
http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070912/shs070912001.htm


 先月下旬、第2次安倍内閣の組閣を完了し、国会が始まったばかりなのに、首相辞任とは解せない話だ。何か、敵前逃亡のイメージが拭えない。折角、この1年間、色々の法制化を進めて来た内閣なのに、些か残念である。

 国会で小沢一郎氏と大いに議論し、テロ特措法に関連させて衆議院解散をすればよかったと思うが、最早どうしようもない。安倍首相は、体調が不良との話が伝わっているのだが、内臓の疾病は気を弱くする。首相周辺には、彼を力付ける人材もいないようだから余程の決心であったのだろう。

 安倍首相の辞任で、拉致問題交渉が停滞しなければ良いがと祈っている。
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3 コメント

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おどろきましたね。 (SAKAKI)
2007-09-12 22:45:05
こんばんは
このツケは大きいですね。増税、外交停滞、日本の信頼感の低下。朝日新聞の高笑いが聞こえますね。
返信する
まあーあの人ならありそうなことでは! (悠遊子)
2007-09-12 23:35:15
確かに驚きました!でも言葉の軽いあの方なら遣りそうなことです。言い訳だけでお詫びの言葉がないのが気懸りです。

ツケは莫大です。朝日新聞のみならず、世界中、特に、北の方から高笑いが聞こえて来ます。
返信する
もう一言! (悠遊子)
2007-09-13 00:09:20
茶絽主さんのブログ、タイトルだけを見てコメントしてしまいましたので、もう一言!

安倍さんはやはり参院選敗北時に即辞任すべきであった。そうすれば、遠からず次の機会が廻ってきたかも・・・?

惨敗を知りながら続投に拘った以上、参院選後、直ちに内閣改造をやり、8月に入って直に臨時国会を開会して11月1日に十分間に合うようにテロ特措法を衆院で可決すべきであった。

身体検査に一ヶ月は全くの無駄・・・! 
言い訳など抜きに、文字通り命懸けで遣り通すべきであったのでは・・・
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