陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

宮崎駿アニメ <風立ちぬ>(2013) に寄せて

2013-07-25 20:56:08 | 読書・映画・音楽
 文庫本も読めない位に私の視力は低下し、TVは見ないから偶(たま)にラジオでニュース等を聴いている。以前読んで内容がうろ覚えになった書籍については、虫眼鏡(=天眼鏡)で読み直すことも時にはある(笑)。何とも不便な話だ。

 幸い、インターネット画面はフォントを大きくすることが出来るので時折眺めたりする。電子メールも以前ほどは利用しなくなった。眼だけでは無く、脳細胞も萎縮劣化が著しいようで、まあ、歳相応の形で体力が全般に低下しているのであろう。

 偶々私のブログをチェックしていたら、毎日300人前後の方々からアクセスがあるのだが、7月20日以降、訪問者が急に倍増した。7月21日は、1000人を超える訪問者があった。体力の衰えのため、定期的に更新していないのに、皆さんは何を見に来てくれたのかと思っていたら、2006年9月26日に公開した

零戦を生み出した技術者:堀越 二郎
http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/e1ea9941a6807f2c827e804be29aec3e

の記事に多くの関心が集中したようである。

 この記事は、かつて私が現役時代に、学部を越えた授業、<技術者倫理>(半年間;2単位)の講義録を、殆どそのまま載せた内容である。大学に入学したばかり、つまり18歳前後の男女若者180人(理系と文系を含む)にこの話をした。堀越氏以外に外国人を含めて、科学と技術の発展に寄与したと想われる人々の伝記を、彼らが生きた時代背景と共に語ったのであった。

 期末になって、学生たちにどの科学者、技術者に関心があったかをレポートで問うた。その結果、堀越二郎氏が最も尊敬すべき技術者と答えた学生が多かった。

 さて、宮崎駿監督(72)のアニメ<風立ちぬ>が7月20日に全国公開された。私は、このアニメを未だ見ていないのだが、主人公は堀越二郎氏、ストーリーは堀越氏の履歴そのものに沿って展開しているようだ。

風立ちぬ
http://kazetachinu.jp/

 宮崎監督は、憲法改正反対を強く主張し、慰安婦問題には謝罪をせよと述べる。そして、領土問題については話し合いと共同管理を提案する人物である。まるで自虐史観を背景にしたサヨク志向の持ち主としか思えない。アニメ作品では、少年少女に夢を与えようとして人気があるのに、私には理解出来ない人物である。

 何故、サヨク志向の宮崎監督が堀越二郎氏を取り上げたのか?若者に人気のある「零戦」を題材にすることで、ネジ曲がった反日的考えを宣伝しようとしているのだろうか。

 どうやら、このアニメを鑑賞した人々が、堀越二郎氏のことをより詳しく知りたくて、当該エントリーに辿り着き、結果として我がブログの訪問者が急増したのであろう。今は亡き堀越二郎氏は、類(たぐい)まれなる集中心を持ち、優秀で責任感に溢れ、しかも謙虚な技術者であった。そして、何よりも愛国の気持ちが強かったのである。

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