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monotones I and II




ロイヤル・バレエ、フレデリック・アシュトンの'Monotone I and II''The Two Pigeons'の2本立て。
昨夜の「二羽の鳩」の方は娘のお目当て、ローレン・カスバートソン(Lauren Cuthbertson)で。


「二羽の鳩に」については記したので、今回は「モノトーン」の方を。


サティの「グノシエンヌ」や「ジムノペティ」の調べに乗って、全身タイツのダンサーが古代ギリシャ壺絵のような動きをする。

わたしにとっては、ダンサーたちが2次元の平面上を伸縮しながら移動する図形のように見えた。
それが音楽のイメージにぴったりで、ずっと見ていて決して飽きない。

しかもエドワード・ワトソン(Edward Watson)の優雅さが、いわゆる「数式の美しさ」に共通してるのではないか、とすら思った。

あ、数式の美しさというものをわたしは体験したことはない(笑)。今後も体験はできないだろう。単に言葉のイメージだ。義理の父(<大学の数学科出身)がよく口にするので、機会があったら「モノトーン」を見せて意見を聞いてみよう。


娘はすべてが「いかにも古臭い」と言う。いや、それが狙いなんじゃないのか、19世紀後半、パリが最も知的威信を誇った時代の輝かしい遺産。それは20世紀初頭のフランス哲学の波に引き継がれ、そして終わった。

若い人は、というか、われわれひとりひとり、決して同じものを見てはいないのだなあと思った。



(写真はroh.org.uk / Tristram Kentonより)
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