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パリと神戸のフィッシュダンス 




神戸のメリケンパークに「フィッシュダンス」という踊る魚(鯉・なぜなら「鯉川筋」の一番先なので!)の形の建物がある。
高さ22メートル。
結構大きい。

バブル世代にとっては特別な思いがあるこのオブジェは、1987年に神戸開港120年を記念して設置された。
バブル期にはカフェ・バーとしてとてもおしゃれなスポットだったのである。これを覚えている方がおられたら乞連絡(笑)。

当時に比べたらたいへん物寂しいこの周辺だが、帰省するたびに立ち寄らずにはいられない。
何かすてきなことが起こりそうな可能性がかつてそこにはあり、しかし起こらなかったので、今もどうしてもその可能性をチェックしに行ってしまう...ような感じなのだ。

こちら建築家フランク・ゲーリーの設計(監修は安藤忠雄さん)である。


今回、建築家にしてデザイナーであったシャルロット・ペリアンの展覧会を見るために、パリのファンデーション・ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン財団。建築はフランク・ゲーリー。パリのブローニュの森にある芸術多目的ホール)に出かけた。
この展覧会ももちろんよかったのだが(この話はまた後日...)、屋内のル・フランクというカフェ天井に飾られた魚のオブジェを見ておおっと声が出た。

フランク・ゲーリーの踊る魚!




80年代の神戸と21世紀のパリの美術館がつながっている。
今、このカフェ内で、このことに気がついているのはわたしだけに違いない、という喜び。
建築家がわたしにウィンクしている。
フランク・ゲーリーに「あなたのサインに気がつきました!」と電話ができるならすぐにしたい。

ものは錆つき、取り壊され、いずれ消えるが「それ」は残る。


ベルギー人の夫は「魚」が東西でつながったその喜びを知らないので、次回は当時の神戸を知る友達と行きたい。

いや、来月日本訪問時にはメリケンパークのフィッシュ・ダンスを指して、夫に「ほら、この魚! 何と繋がってるでしょう?」と聞いてみよう。



ファンデーション・ルイ・ヴィトンの屋上テラスからフランク・ゲーリーにテレパシーを送るモエ(笑)
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