MASTER PIECE

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if もしも‥‥

2016年03月30日 19時39分40秒 | 映画



500年の歴史がある英国のパブリック・スクールで起こる学園紛争もの。
紛争っていっても一部の反乱分子が起こす理由なき暴動って言ったほうがしっくりきます。
そこには思想的なものやアメリカ映画の「いちご白書」のようなロマンチズムも無い・・・
あるのは若者特有の発散する感情や暴力の衝動みたいなのが、この作品からヒシヒシと伝わる。

時代背景は1960年代の後半で世相が色濃く反映しているみたいなのですが
主人公トラビスを演じたマルコム・マクダウエルは感情を表に出さずクールな振る舞いが印象的。
まったく何を考えているのか分からない見るからに危険極まりない人物です(笑)

英国の寄宿学校(パブリック・スクール)は歴史と伝統があってかなり厳格なイメージ。
日本と英国の学校を比べると英国はキリスト教と軍隊と密接な関係があるって事がこの作品で分かる。
その点を考えると、はるかに日本の教育環境が自由ですね。

主人公が危険な反乱分子であるだけではなく所々に入る幻想的なシーンも見ものです。
コーヒーショップの女性とのやり取りの意味は?
寄宿学校に現われた全裸の女性は誰だ?
なんの説明もなく突然最後に反乱分子に参加する下級生は何故?

そして物語をぶち壊して突然に終わるラストのメッセージは?

かなりアナーキー過ぎて不思議な余韻が残る傑作な作品でした。

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