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危険すぎる遊び

2023-06-22 07:11:29 | 事件・事故




沖縄でダイビングツアー客10人が一時行方不明になりましたが、
全員がかろうじて救助されたというニュースがありました。

何年か前にも日本人ツアー客の事故が、南太平洋だったかであり、
その内何人かが結局行方不明のままで、捜査も打ち切りになった事件がありました。



それとは別に、現在アメリカではあの有名な、4000メートルの海底に眠る、
タイタニック号を見に行く潜水艇の事故があり、大騒ぎになっています。
潜水艇の内部酸素の残り時間が刻々と迫っている緊迫したニュースで持ちきりになっています。
これは客観的に見て、極めて絶望的だと思われます。


この3つの事故で思うのは、
自分達の安全性の保障がどこにも無いという事です。
ダイビング事故では、自分達を拾ってくれるであろう船が、
完全に完璧にそこに居る、待機しているという保証が全く無いのです。
居なければならない、居る筈だという、こちら側の思いとは無関係に、
何か手順の狂いが発生したとしたら、一体どうなるのか、その保証が無いのです。

タイタニック潜水艇事故では、
あの潜水艇が全く何の問題も起こらずに帰還できるという保証が無いのです。
今になって、過去にこの潜水艇の関係者だったという方が、
あの潜水艇の安全性に問題があったと言っています。

2つの事故の怖さは、
自分達に万一の事が起こったら、もう自分達に出来る事はほぼあり得ずに、
関係者が努力して自分達を助けてくれる事を祈るしかないのです。
彼等のその時の心境を思うとゾッとするばかりです。



劇画の「ゴルゴ13」
完璧な狙撃者、完全無比の犯罪者。
彼は狙撃を行った後に、己の身の安全を完璧に求めます。
誰かが自分の為に何かをしてくれる(筈だ)など考えません。
そんな保障の無い世界に自分の身の安全を求める事など考えません。
完全なる身の保証は、自分がやらなければならないのです。

以前のブログにも書いたのですが、
1910年(明治43年)潜水試験中の第六潜水艇は、事故の為に浮上出来なくなりました。
出来得る限りの努力はしましたが、浮上の可能性は全くなく、
佐久間艇長らは、従容と死におもむき、その死は世界中に衝撃と感嘆を与えました。

誰かに自分の身を救ってくれる事を祈る。
この3つの事故は、みな(遊び)なのです。
遊びの為に、己の、たったひとつしかない自分の命を預ける事が出来ますか?
私にはできません。
そんな死に方はしたくありません。

昔、北アルプスの危険なルートを何度か行った事があります。
万一足を滑らせたら、200メートル落下する、そんなルートを何度か行った事があります。
しかし、もしそうなってもそれは自分の過ちの為に死ぬのであり、
誰かに自分の命を助けてくれる事を祈るのとは、訳が違います。
「あぁ自分は死ぬんだな、でも誰かが助けに来てくれる筈だ」
などという世界は、私は耐えられません。
たかが遊びの為に、そんな死に方はしたくありません。

しかし、世の中にはそれでも、そういった遊びから抜けられない人はいます。
その人達よ、もしその時が来たら、
第六潜水艇、佐久間艇長の、あの立派な最期を思いながら死にましょうね。



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