【クリッパーズ】 トライアンフ ボンネビル(69年式)マフラー音
トライアンフ・ボンネビル(650cc)
イギリス製・バーチカルツイン(垂直2気筒エンジン)
私が乗っていたのは20歳の頃で、 中古で買った1958年製、
この動画より状態はいい物ではありませんでした。
写真が全く残ってない(と言うか撮ってない)ので、
塗色が何色だったか、あまり覚えていないのです。
この頃のトライアンフの最大の特徴は、
右足がギア、左足がブレーキだったのです。
これは全ての日本車と正反対でした。
私は、そのオートバイを確か、多摩方面の方から買ったのですが、
横浜の家まで自走して帰る途中、これが原因で事故ってしまいました。
赤信号になって、停まろうとしてブレーキを踏んだのに止まらないッ!
当たり前です、私が一生懸命踏んでいたペダルはギアだったのです。
これでは停まる筈もなく、仕方なく私はガードレールに車体をぶつけて止まったのです。
膝から出血し、もうオートバイの運転は出来なかったので、
夕暮れ迫る中、カッコ悪くも電車で家に帰ったのでした。
後日、オートバイを取りに行き、
それからというもの、トライアンフは私の生き甲斐と言っても過言ではなかったのです。
250ccが全盛のその時代に、
650ccの、あの逞しい排気音を轟かせて疾走する快感ったらありませんでした。
衆人環視といった感じ(と自分では思っていたんです)
そうなんです、トライアンフ最大の魅力は、その排気音の素晴らしさなんですね。
バリバリバリッ、アクセルを吹かすと、その音が轟いてくる。
その時の快感を、つまりエクスタシーとでも表現しましょうか・・・
同時代には、やはりイギリス製の「BSA」や、
「ロイヤル・エンフィールド」といったメーカーがありましたが、
「BSA]を見る事は殆ど無く、
「ロイヤル・エンフィールド」に至っては皆無でした。
その「ロイヤル・エンフィールド」は今ではインドで生産されているとの事で、
私も現代になってから初めてその現物にお目にかかる事がありました。
しかし、何と言っても、あの頃のイギリス製・バーチカルツインの魅力。
それは何ものにも代えがたい強烈な魅力でしたね。
休日の高速道路サービスエリアには、
高級オートバイのオンパレードの風情がありますが、
そんな中でも最もデカいツラをしているのは、ハーレーダビットソンです。
私はハーレーというメカニズムは好きなんですが、
あの、彼等のファッションは、大嫌いです。
そんなニギニギしい、目立ちたがり屋の世界にあって、
バリバリバリっとバーチカル・ツイン特有の排気音を響かせ、
隊列を組む事なく、独り静かにサービスエリアに入って来るトライアンフ。
また、その良き姿を忠実に再現した、
これは日本製の「カワサキW1」の650ccなど見ると、
心震え、血沸き肉躍るような異常な興奮を感じるのです。

トライアンフ!
我が青春のオートバイ!
見てくれ、この美しい姿。
オートバイの美しさ、ここにありといった姿。
何とも形容しがたい、心からオートバイ好きの人達のオートバイ。
ハーレーなにする者ぞ、トライアンフこそオートバイの最高峰だ。