空掘商店街のあとは、天神橋へ。大阪天満宮にお参り?と思われるかもしれませんが、今日のお目当ては「夫婦橋地蔵」。想像以上に目立たず、天四商店街横高速の下にちょこんとおられました。
かつてこのあたりに二つの池があってそれを夫婦池(みょうといけ)と呼び、そのあたりの街を夫婦町、かかった橋を夫婦橋と呼び、その近くのお地蔵さまを夫婦橋地蔵と呼び・・・と言ういわれだそう。もともとこのお地蔵さまも特定の一家がお祀りし、町に寄付されたということで、名前も地名から来ているだけで、普通のお地蔵さまと同じようです。
しかし、天神橋商店街の紹介のHPを見ていて「夫婦円満をお祈りするのに最適」みたいな宣伝文句にひかれ来てしまいました。ちょっとヤラレタ!感あり。
しかし拝見すると、何ともいえずよいお顔のお地蔵様です。心が洗われるようです。やはり来てよかったと思いました。しっかり夫婦円満のお祈りもしてきました。
夫婦橋は横須賀にもあるようです。
↓商店街アーケードの入口。
日本三大祭りの一つといわれる大阪の天神祭に使われる御迎人形を模したものだそうです。
↓天神橋商店街の端から天満の方に向かう橋の上から。きれいな夜景ながらさびしい気持ちもします。田辺聖子「返事はあした」の一シーンを思い出しました。
この小説は「愛されるのと愛するのとどちらが幸せか」「自分の人生の主人公は誰か」
という普遍的なテーマを主人公の女性がどう消化してゆくのかが描かれています。
(以下、内容について触れていますのでこれから読む方はご注意)
小説では道頓堀の戎橋の上で、だったと思うのですが、付き合っている人とのデートの帰り道、主人公の女性は「自分がずっとこの人を追いかけているだけであってこの人は私のことを見てはくれない」と気付き、そういう人生はよろしくない、とさっぱりとした気持ちで、あきらめるのではなく自発的に新しい道を踏み出せるという、小説のテーマを象徴するシーンです。
読む側の心にもさわやかな風が吹き抜けます。でもこれまでの主人公の必死な気持ちを思うと物悲しくもなるもので、まさにこの夜景のイメージそのままだと思いました。
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