私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

斎藤十郎兵衛が本当に写楽か

2011-05-14 20:40:40 | Weblog

 何か写楽は斎藤十郎兵衛が、その人であるかの如くのNHKの報道ですか、「ちょっと待てよ」と云う感じは否めません。東洲斎写楽の東・洲・斎の斎・東、それで斎藤になるではないか、だから写楽は斎藤十郎兵衛だというのです。こんな説に出逢うと、無性に腹立たしくなるのが、吾、欠点であるという事は重々承知で、次なる見解を試みたいと思います。

 江漢は、ある時こんな愚痴をこぼしていました
 「・・・・日本の山水富士をはじめ、名山勝景を写真にして阿蘭陀の法を以て蝋画に画き・・・・需むる者多し、然るに之を求むる者は、皆上方中国筋の人なり。奥州の人は、一向に是を取らず。愚直なる事かくのごとし」
 と云うのです。

 江漢描くヨーロッパ風な蝋画、即ち、西洋の油絵は上方など西日本の人たちは、頻りに買ってくれるが、江戸や東北地方の人は一向に見向きもしないというのです。そこで、江漢もやっぱり江戸ッ子です。そうなると「よっしゃ、買わぬのらら買わしてみしょう ほととぎす」と、思うたのかどうかは知りませんが、兎に角、彼のプライドが許さなかったのだろうと思うのです。そこで熟慮に熟慮を重ねた結果、考えついた名前が、この「東洲斎写楽」であったと思うのです。
 
 「東洲」ですが、日本の東の国の人々よ、呼びかけていると思います、次に「斎」ですが、これは「斉」であったのではないかと私は推理しました。「東の国々に住んでおられる方々よ。一斉にお考えくださいな」と、呼びかけるために作った造語だと思うのです。「斉」ではあまりにもその意味が直接的過ぎますので、あえて「斎」と云う字を使ったのではないでしょうか。、江漢が考え出した名前です。斎藤の「斎」では、決してありません。
 「日本の東の国の人たちよ。誰もかれも。歌舞伎俳優の顔を真実を写した私の画を見て存分に楽しんでくださいな。」
 と、いうメッセージを兼ねて、自分の絵に付いて、もう少し関心を持つべきだと呼びかけて、誰でもが分かる歌舞伎役者の似顔絵を、それまでの手法とは異なった大胆な構図を使って発表したのではないかと思うのですが??
 何回でも言いますが、ずぶの素人が片手間に描けるようなそんな素人っぽい画ではありません。堂々とした計算しつくされた絵ですよね。写楽の絵は。

 たった10カ月間の制作でしたがその初期には人物を大きく一人だけ描いていたのですが、2,3か月後になると、その絵の傾向が変わって行きます。男型と女方の二人の人物が一枚の絵の中に登場してきます。(NHK)。
 では、どうして、江漢は、いままで一人しか描いていなかった画の中に、違う二人の人物を一枚の浮世絵の中に入れるようになったのでしょうか?????

 是については明日にでも。


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