私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

さぎちょう

2012-01-16 10:49:23 | Weblog
 15日のどんど焼きのことは徒然草にも出ています。ということは。既に、平安の昔からこの年中行事は連続して行われている日本独特の伝統文化なのです。
               

 (この写真は私の持っている江戸末期に出版された「つれづれ草 ゑ入」の中から写しました。はっきりと分からないかもしれませんがここに書かれている文は)

 [百八二]
 さぎちょうは、正月に打ちたるぎちゅうを真言院より神泉苑へ出して焼あぐるなり。「法成就の池」にこそとはやすは、神泉苑の池というなり。
    
 この中に見える「ぎちゅう」というのは辞書で調べてみなすと、「毬枝、毬打」で、木製の毬を打って遊ぶための槌の形をした枝だと説明しています。グランドゴルフのクラブみたいなものだそうです。

 「どんど」は、どうも、此の徒然草の中にあるように、その最初は正月に遊んだ毬打に使った槌を焼いたのがが始まりのようです。それが何時の頃からかは分からないのですが、正月かざりの松・竹・しめ縄など集めて扇をつけ帯かけして「とんとやおほん」とはやしながら、それを燃やすのだと説明している本もあります。(「四季之詞」より)また、書き初めの紙を燃やして、その燃えカスが空高く跳び上がると、習字の字が上手になるなどともいわれて、子供たちは己の紙が高く舞い上がる度に大喜びをしたのです。
  
 さて、我が吉備津では、「今日、学校でとんどをするんでー」と、それぞれの子が家にあるお飾りと持って登校していました。

       左義長も ぎちゅうも知らず 天空の
                     火の粉追いかけ 子らは跳ねおり