私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

吉備の中山を歩く

2007-01-06 18:32:17 | Weblog
 今日も昨日に続いてです。又、運動不足解消のため、今日は山登りとしゃれ込みました。山といっても吉備津神社が抱かれている、吉備の中山です。高さは一番高いところでもせいぜい170mぐらいの低いお山です。
 この「吉備の中山」の名は、清少納言の「枕草子」11段にも出ています。
 (どうでもよいのですが、本によっては載ってないのもあります。江戸時代の初めの写本には載っているのですが、それ以前の写本には「吉備の中山」の名は見えません。)
 その他、古今集にも、新古今集にも、多くの和歌集にも、平家物語の中にもみえます。
 まあ、なんだかんだと言っても、比較的早くから歴史の中に登場してくる全国に名高い名山であることは確かです。吉備地方随一のお山です。
 
 古今集;
   まかねふく 吉備の中山 帯にせる
          細谷川の 音のさやけさ
 新古今集;
   ときはなる 吉備の中山 おしなべて
          千歳の松の 深き色かな
 このほか、古来、多くの歌人が、吉備の中山を詠んでいます。
 
 有名な人では、前にあげた清少納言の父親でもある清原元輔、俊恵法師、後鳥羽院、大僧正慈円(いずれも百人一首の歌人です)などの歌が,今に伝えられています。

 元輔;
   誰か又 とし経ぬる身を 振り捨てて
          吉備の中山 越えむとすらん


 谷川の潺湲とした「音のさやけさ」を聞きつつ、「寒の入り」にしては、随分暖かな真冬の日差しに背中を押されつつ登っていきました。