映画「ソーシャルネットワーク」を見て、フェイスブックの創始者マーク・ザッカンバーグという人間に興味がわいたので、その日のうちにこの本を購入。つい先ごろまで読んでいた。
著者のデビッド・カークパトリックはフォーチュン誌のライターで、かなりザッカンバーグに食い込んでいるらしい。この本を読むと、「ソーシャルネットワーク」のほうはかなり作り込んでいるらしいことが分かる。映画のほうは大学の寮のルームメートであるエドゥアルドという親友との友情と別れ、そして確執がフレームアップされているが、本を読むとどうやらエドゥアルドはルームメイトでなかったらしく、資金提供者ではあったが、フェイスブック創業時における欠かせないキャラクターというわけでもなかったようだ。
また映画では元恋人にふられた腹いせに、大学の女性の顔写真を二つ並べてどっちが「ホット」かを選ぶサイトを作ったことがフェイスブック創業の伏線になったかのように描かれているが、そのへんの女性をめぐる人間的なドラマがあったのかどうかも、この本では分からなかった。
とにかくザッカンバーグは要所要所のビジネスチャンスで的確な判断をし、フェイスブックは随所で間違いのない新機能を追加。彼には高邁な理想と成功への確かなビジョンがあり、その結果、5億人とかいうとんでもない会員数を誇る化け物サイトになったらしいが、そんなことはわたしにとってはどうでもよかったので、100ページほどを残して読むのをやめた。
もっと創業時にどのような人間的なやり取りがあったのかが書かれていれば、面白かったのに。結局、ザッカンバーグがどれほどえぐい人間なのかというのは、さっぱり分からなかった。そういうのが読みたければ、西村賢太でも読めということだろうか。
ちなみにわたしも一年ほど前に、ちょっとした手違いでフェイスブックの会員になってしまっているが、一度も使ったことはない。それにしても、一年も会員なのに、友達のリクエストメールが4、5人からしか来てないのは、いったいどうしたことだろう。しかもその全員が、すでに知り合いである。知り合いから友達になりませんかと言われても、さっぱり世界が広がりそうもないので、申し訳ありませんが、返事をしてません。この場を借りて謝ります。
あとフェイスブックを使うと、どのようないいことがあるのか、誰か教えてください。