goo blog サービス終了のお知らせ 

花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

俺ら東京さ行ぐだ

2023年09月15日 | 園芸科学科
2013年の古いデータから面白いものを見つけました。
航空写真の上にエクセルのグラフ。
残念ながら縦軸にも横軸にもヒントになる数字や単位がありません。
ただ青い線は地上、赤い線は屋上とあります。皆さんはこれが何か想像できますか。
もちろんこれは未完成の画像ですが、すぐ思い出しました。
実は地上というのは6月頃の第2農場の気温、屋上は名農の屋上の気温です。
作ったのは園芸科学科時代のTEAM FLORA PHOTOINICS。
屋上はコンクート打ちっぱなしのため寒暖差が大きいので、
それを利用してここで観光スイカ農園ビジネスをしようと
ある大学のビジネスプランに応募した時のものです。
調査すると4階の屋上ともなると容易にチョウは飛んできません。
したがって害虫が極めて少ないのです。さらにコンセントがあるので
自動かん水装置や照明、PCなど電気を使うことができます。
屋内なら当たり前の環境ですが、電源を備えた畑なんてありません。
さらにもし都会だったら、下の階や地上にはたくさんの消費者がいます。
農家が販売するために重いスイカをたくさん下まで運ぶのは厄介ですが
観光農園ならおそらく消費者は喜んで収穫したスイカを自ら運ぶはずです。
10年も前の話ですが、こんなアイデアが大ウケで最優秀を受賞し、
確かFLORAみんなで表彰式が行われた長野県に1泊2日で出かけ記憶があります。
このビジネスプランの名称は「俺ら東京さ行ぐだ」。
青森の大スターである吉幾三さんのヒット曲です。
都会はビルだらけ。このような逆転の発想で屋上を畑にしようと思ったら
とんでもない面積の農地が広がっていることになります。
農業やるなら東京で。FLORAのおどけたメッセージが込められていました。
コメント

思い出の風景

2023年07月31日 | 園芸科学科
夏真っ只中の名久井農業高校。深い緑に包まれています。
どこを眺めてもきれいなのですが、ここはまた格別。
正門から校舎に続く坂道を、高台から見下ろすことができる
隠れた絶景スポットです。ここに来ると思い出すことがあります。
実は東日本大震災からまだ2ヶ月しか経っていない2011年5月上旬、
この場所で2代目TEAM FLORA PHOTONICSが
マイクロバブルを使った除塩作業のリハーサルを行っていたのです。
当時、何か震災復興に貢献したいと考えていた女子メンバー。
サクラソウの救出活動と同時並行で水耕栽培の研究のために
メーカーから借用していたマイクロバブル発生装置を使った
除塩研究に取り組んでいました。それを知った南部町と名農が
岩手県山田町で行われる復旧作業に誘ってくださったのです。
活動は電気のない海沿いの花壇。そこで農場の先生方の協力も得て
発電機や水のタンクなどをトラックに積んで向かうことになりました。
岩手県は大きいので早朝に出発しても、滞在時間はそんなに長く確保できません。
したがっていかにスムーズに作業をこなせるかが大切。
そんな理由で活動の前日、ここで最後のリハーサルをしたのです。
リハーサルの合間に眺めた緑の額縁に入ったような景色は
今も当時と変わっていません。
コメント

キャンディー

2022年01月12日 | 園芸科学科
こちらをご覧ください。
古い写真から面白いものを見つけました。
砂糖をまとったカラフルなかわいいキャンディーのように見えますが違います。
実はこのひとつひとつ、なんと花なのです。
作ったのは今から10年ほど前の園芸科学科の女子たち。
無農薬で自分で育てた花を摘み取り、砂糖でコーティングしました。
こんなの食べて大丈夫なの?と不安に思う方もいるかもしれませんが
花壇に使う花の多くは、食べるエディブルフラワーになります。
花びらをサラダに散らして食べますが、
鮮やかな色合いでとても食卓を華やかにしてくれるので
お洒落なレストランなどでときどきお目にかかります。
特にナスタチウムは食べるとマスタードの風味があり
なかなか美味しいものです。
このように安全に育てた花は食べること自体に問題はないのですが
考案した女子たちのアイデアでは食べません。
では何に使うのでしょうか。では答えをご覧ください。


コメント

お花はいくつ

2022年01月12日 | 園芸科学科
先ほど紹介したシュガーコーティングされたカラフルな花。
名前は「フラワーシュガー」といいますが、使い方はこのとおり。
なんと紅茶の角砂糖として利用するのです。
アイデアのもとは桜湯。塩漬けの桜のつぼみを
白湯に浮かべて飲む日本独特の花の利用法です。
花を角砂糖がわりに使うとはなかなかお洒落だとは思いませんか。
「角砂糖はいくつ入れますか」という味気ない会話と違い
「お花はいくつ入れますか」という言葉で始まる接待は
きっとお客様も心があたたかくなり、
その後の会話も弾むと考えた秀悦なデザインだと思います。
これを考案したのは課題研究ではなく
確か農業経営シミュレーションのような授業だったと記憶しています。
各科でこの科目を行いましたが、園芸科学科の場合
最終的にはひとグループりんごの木を一本貸し与え
いかに販売するかを競い合いました。
しかし果樹に落ち着く前に、このように草花を題材にした時期があり、
このフラワーシュガーは、その中であるグループが考案したものです。
この他にも先生方と草花レンタルの提携を結び
数週間おきに小さな可愛い鉢花を先生の机上に届けるビジネスを
考案したグループもありました。名農生は豊富なアイデアを持っています。
面倒臭いと思わずに、その思いつきをサポートしてあげると
こんなにも楽しい商品開発ができるんですね。
コメント

どうなってるの

2021年11月26日 | 園芸科学科
きれいな模様のように見えますが、これは花。
シクラメンです。しかしなんだか変だと思いませんか。
白い花と赤い花が重なっているかのようです。
実は白い花弁(花びら)のように見えるところはガク片。
赤い方が本物の花弁です。シクラメンといえば冬の花ですが
このように紅白だと日本のお正月なんかにも飾れそうです。
ところで、よくシクラメンは管理が難しく、
特に花はその冬限りで翌年はもう咲かないと困っている人がいます。
しかし昔、農場の先生から来年も咲かせるコツを教えてもらいました。
ポイントは春先、もう元気なくなってきたら
思い切ってむしり取ること。葉も花も全部です。
そして大きな球根だけになったシクラメンを日陰に放っておくのです。
本当かなと半信半疑でやってみるとびっくり。
なんと秋になると勝手に葉や花芽が出てくるではありませんか。
ぜひやってみて下さい。なんだか得した感じかしますよ。
さて今日は1週間ぶりに課題研究が行われます。
しかし名久井農業高校は来週火曜日から期末考査が始まるため
課題研究はまたまた10日以上ありません。
そんなことから久しぶりの課題研究は貴重なのですが、
なんと新聞社による突然の取材依頼。向こうも締め切りが近いらしく
今日しか対応できないとのこと。そこで兼ねてから計画していた
実習をしながら、取材に対応するという作戦をとることになりました。
新聞記者さん、お許しください。
コメント