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懐ゲーレビュー『シヴィザード 魔術の系譜』(アスミック)

2009年03月14日 01時10分23秒 | 懐ゲー
1997年1月に発売されたプレイステーション用シミュレーションゲーム。元は「Master of Magic」という名のPC用洋ゲー。従って、とっつきにくさは折り紙付き。

ネット上でこのゲームを取り上げるときの通例として、欠点から入るというものがある。セーブ・ロードに要する時間が非常に長く、メモリーカードの1枚の約半分である7ブロックを一つのセーブに必要とする。クイックセーブ、クイックロードも用意されてはいるが、戦闘に入るとリセットされてしまう。フリーズしたかのように止まってしまうこともあり、快適なプレイ環境とは呼べないが、敵ターンの時間がほとんどないので実はテンポ自体は悪くなかったりする。
もうひとつの大きな欠点である分かりにくさも、プレイ中にヘルプ画面で説明される仕様とはなっているが、説明の内容が分かりにくいのはどうしようもない。攻略本では最初にクリアまでのリプレイ記事が掲載されているが、そうした概要が分からないとなかなか何からやっていいか分からないだろう。
致命的なバグもあるようだし、演出は日本人に不向きなものだし、決してライトなゲームではない。

それでも折に触れてプレイしたくなる。国産のゲームにはない魅力があるからだ。
ストーリーは微塵もない。プレイヤーは魔術師となって他の魔術師を攻め滅ぼすだけ。スタート時に敵の数も1~4人まで選択できる。マップもスタートごとにランダムで生成される。どんな世界でどんな敵と戦うか始めてみないと分からない。
プレイヤーは最初から用意されている魔術師を選択して始めてもいいが、やはり自分で能力を選んで始めるのが面白い。11のピック(スキルポイントのようなもの)を割り振って開始する。基本魔法を除く5系統のいずれかに集中して振ってもいいし、複数の魔法系統に手を出してもいい。魔法以外のスキルに振ることもできる。

魔法はたいてい高ランクのものほど強力な効果を持っている。1系統の魔法に10ピック振れば、その系統の魔法を全て使えるようになる。しかし、9ピック以下だと高ランクの魔法では覚えないものが出てくる。魔法は初期に覚えているもの、廃墟などから入手するもの、他の魔道士と交換したものを除くと、研究によって覚えていくことになる。8つの候補が現れてそのうちの一つを選んで研究する。習得までには数ターンから数十ターン必要となる。
例えば、ライフ系を9ピック選択した場合、最も高ランクであるベリーレアは10種類のうち7つを覚える。しかし、どれを覚えてどれを覚えないかは研究の候補として現れるまで分からない。重要な魔法を覚えていないかもしれないわけだ。一方で、1ピックだけの選択だった場合は、ベリーレアは覚えない。だが、廃墟などから入手したり、他の魔道士との交換したりして、ベリーレアの魔法が手に入る可能性もある。
11ピックをどう割り振るかは、どうプレイしたいかということに他ならない。11ピック全てを一つの系統に振れば、研究を要さずにスタートから10のコモン(最も低いランクの魔法10種全て)、2のアンコモン(コモンの次のランクの魔法10種から2つ)、1つのレア(ベリーレアに次ぐ高ランクの魔法10種から1つ)を持って開始できる。更に必要なマナ量が40%の削減となる。しかし、他の魔法系統は使えず(基本魔法は使えるが)、スキルも使えない。ごく稀に魔法やスキルも廃墟などから発見できることがあるが、何が出るか分からないので計算できない。また、そうした廃墟には強力なモンスターがいるのでたいてい終盤になってからということになる。

魔術師の能力と共に重要な選択は種族だ。他の種族の都市を制圧すればその種族を利用できるようになるため、決定的な要素とは言えないが、欲しい種族の都市が近くにあるとは限らないため、やはり最初に選ぶ種族によって難易度も大きく異なることになる。
種族によってユニットの能力も異なるし、都市に作れる施設にも差がある。他にもいろんなボーナスがあったりデメリットがあったりする。種族数は多くアルカナスに9種類、ミロールに5種類の合わせて14種類もある。アルカナスとミロールは表と裏のような関係で、魔法の塔やいくつかの魔法によって行き来ができる。ミラーンのスキルがあればスタートからミロールで始めることができるが、そのスキルがなければアルカナスでスタートとなる。




久しぶりにプレイしたのだが、ライフ系9ピック、戦将のスキル(2ピック必要なスキル)を持ってスタート。普通にプレイすると通常ユニットは「精鋭」までしか育たないが、戦将かライフ系魔法の聖戦があれば「超精鋭」、両方あれば「大官」まで育つ(というか2ランク底上げとなる)。種族はハイ・マンを選択し、大官パラディン部隊による力押しを目指した。
最初、最も高難易度の「至難」で始めたが、早々に倒されてしまう。久々のプレイということで、「至難」の次の難易度である「難しい」で再開。敵対者の数は「4人」、大陸の大きさは「大きい」、魔法の力は「強大」でスタート。

何度かリセットしてそこそこ良さそうな地形で始める。最初の都市の環境が悪いと収益や人口増加が遅くて致命傷となりかねない。最初は偵察もせずに税率を少し上げてひたすら内政。建物は購入できるようになったら購入して済ませ開発のペースを上げる。本当は早めに都市を増やした方がいいのだが、ついじっくりと時間をかけてしまい、近くの中立都市から攻撃を受ける。それを凌ぎ、徐々に都市の開発が進むとようやく攻撃ユニットを作り始める。周辺の偵察を済ませ(魔法を使うか実際にユニットで探索しないと周囲の様子も分からない)、南北に一つずつ中立都市を発見した。また、大陸と呼ぶには相応しからぬ島であることが判明。そして、北西部、海の向こうに敵魔道士の都市を見つけた。
中立都市を制圧しつつ、東西に一つずつ新たな都市を建設。敵魔道士の姿は見えても、海を隔てているせいか攻め込んでくる気配はない。その間に念願のパラディンを生産し、船で敵魔道士のいる大陸へと向かう。ライフ系魔法の「命の息吹」を使うと、最高税率にアップしても反逆者は出ない。最初のうちこそお金に苦労するが、命の息吹のお陰でお金には困らなくなった。しかし、逆にマナ不足の気配。錬金術でお金をマナに変換するが、命の息吹が追い付かずに税率の上げ下げが激しくなる。
この頃にはアルカナス世界のだいたいの勢力が把握できた。敵魔道士でこちらの世界に拠点を置くのが2、あとの2人はミロールに多数の都市を持っていた。最初のうちは命の息吹が唱えられるまで待って進攻していたが、やがてそれでは追い付かなくなる。
あとはひたすらパラディン量産の力技。ミロールにはほとんど手を出さずにアルカナス統一を目指す。スタート開始直後のつまずきでスローペースになってしまったが、あとは作業の繰り返し。クリアに関して言えば序盤をうまく乗り切れればあとはなんとかなる。

……以下続くか続かないか未定(笑。


懐ゲーレビュー『ドラゴンウォーズ』(コトブキシステム)

2007年06月28日 23時59分00秒 | 懐ゲー
1991年にファミコン用ソフトとして発売された3D型RPG。元はアメリカでPC用に制作されたゲームだ。
ダンジョンだけでなくフィールドも3D表示となっており、「ウィザードリィ」というより「マイトアンドマジック」の系列に連なる作品と言えるだろう。

スタート時のPTメンバーは4人。後に3人まで加えることが出来、最大7名という形となる。また、PTに空きがある場合、魔法で精霊を呼び出して戦わせることも可能。メンバーをPTから外して別のキャラクターを入れることもできるが、一度外したメンバーは二度と戻らないので実用的ではない。
このゲームの成長はレベルアップ時にポイントを得て、それをパラメータやスキルに割り振る形式だ(キャラメイク時も同様)。プレイヤーは自由にキャラクターをどんなタイプに育てるか決めることが出来る。基本的には物理攻撃担当と魔法担当に分かれていくことになるだろう。武器も種別ごとにスキルがあり、どんな系統の武器を使えるように育てるか決める楽しみもある。
戦闘で特徴的なのは距離の概念がある点だ。近接武器や魔法などにも届く距離が設定してあり、離れていると攻撃できない。「近づく」コマンドの使い方が戦闘の鍵を握る。

ディムルンという大陸にやって来て、きなり、身ぐるみはがされてパーガトリーという街に放り込まれたところから物語は始まる。この壁に囲まれた街から抜け出すことが最初の目標となる。この街のマップはソフトに同梱されていた(マップはオートマッピングでセレクトボタンで表示された。地図を完成させるために無駄に歩き回ったものだ)。ユニークなのは街から抜け出る方法がいくつも用意されていた点だ。シークレットドアを利用する方法の他に海を泳いだり奴隷となって別の場所へ行ったりすることもできる。こうした自由度の高さがこのゲームの魅力だった。

中盤のイベントをクリアすることで雑魚敵が強くなったり、洋ゲーらしいユニークなNPCも多かったりでかなり異色なゲームと言えるだろう。もちろん3Dであることなどから誰もが楽しめるゲームではないが。
ビー・エヌ・エヌからPC版の攻略本が出ていてそれを参考にファミコン版をクリアした(移植に際しかなり変更点も多い)。また、歌手の谷山浩子が何かの雑誌でこのゲームをとてもやり込んだと話しているのを読んだことがある。


懐ゲーレビュー『サ・ガ シリーズ』(スクウェア)

2007年03月15日 21時59分03秒 | 懐ゲー
スクウェアのサ・ガシリーズは、ゲームボーイ用RPGソフト『魔界塔士Sa・Ga』から始まる。ゲームボーイで『Sa・Ga2 秘宝伝説』『時空の覇者 Sa・Ga3』と続き、好評を博した。スーパーファミコンに舞台を移して、シリーズ代表作『ロマンシング サ・ガ』を3作発売した。プレイステーションでは『サガ フロンティア』を2作、PS2で『アンリミテッド:サガ』とリメイク作である『ロマンシング サガ -ミンストレルソング』を世に出した。また、ワンダースワンカラーで『魔界塔士Sa・Ga』と『ロマンシング サ・ガ』の2作品がリメイクされている。
これがサ・ガシリーズの全てである。新作をカウントすると全部で9作。『時空の覇者 Sa・Ga3』を除いて河津秋敏氏のチームが開発している。

GB時代のサ・ガシリーズは、独自の成長システムに特徴はあるもののシンプルな作りのRPGで人気タイトルとなった。私が携帯ゲームを受け付けない体質のため、ほとんどプレイしていないのでこの三部作については割愛する。
また、『アンリミテッド:サガ』も未プレイなので割愛。批判の多いゲームとして知られているが。

残る5作のうち『サガ フロンティア』はあまりプレイしていない。短いシナリオを集めた短編集的な作品で、物語を多面的に見るという点ではこのシリーズらしいものだが、その都度一から育て直す気力がなかった。
それ以外の4作品はそれぞれかなりの時間プレイした。ただクリアしたのは『ロマンシング サ・ガ』のみで、他は何度かクリア前まで行ったもののクリアはしていない。
ここからはその4作品を一つずつ見てみよう。

☆ロマンシング サ・ガ
SFC版の他にワンダースワン版(この作品のためだけに本体も購入した)、PS2版もプレイ。
期待の大作として発売されたが、当時の評価は惨憺たるものだった。致命的なバグの存在もだが、それ以上に何をしていいか分からないというプレイヤーが続出した。延々と戦闘を繰り返し、気付いたらほとんどのイベントが終了していたといった具合だ。
戦闘回数によって敵が成長し、時間が経過する。特に逃げることを繰り返すとキャラクターは成長せず敵だけが強くなってどうにもできない状況に陥ってしまう。また、戦闘ではお金が稼ぎにくく、ダンジョンの宝箱が大事な収入源なのに、持てるお金の上限が低くストレスが貯まりやすい仕様でもあった。

この欠点だらけのゲームが、しかし熱烈な支持も受けた。それは今までのRPGになかったものが詰め込まれていたからだ。
最も特徴的だったのが世界とプレイヤーキャラクター(PC)との関わりだ。通常のRPGはPC中心に世界が回る。事件はPCが来て初めて起こる。世界はPCのためだけに存在しているのだ。だが、この作品ではPCが関わることなく終わるイベントが発生する。容量の関係でイベントが省かれたりした影響もあるだろうが、世界の中でPCが関われないことがたくさんある。物語の中で最も重要なディステニィストーンはいくつか名前だけで決して手に入らないし、アルベルトと生き別れの姉ディアナとを引き合わせることもできない。これらは一見マイナスのように見えて、実は世界の広がりや深さへの優れた演出効果となった。
それまでのRPGなどに見られる説明的なセリフもごくわずかで、プレイヤーはイベントなどの端々でわずかに語られる内容から少しずつ世界の全貌を知る。主人公は8人の中から選択できるが、選んだ主人公によるイベント時のセリフの違いから彼らのキャラクター性が垣間見られ、こうした細かな演出の積み重ねでキャラクターを描き切った。
有名なイベントとして、ラスボス前の強化がある。ラスボス前に強力なアイテムを手に入れることができるが、それはそれまでのPCの行いに応じて3ヶ所のイベントが発生する。通常のプレイではそのうちの1ヶ所となるが、頑張ればこの3ヶ所全てを回ることができる。戦闘回数によるイベントの調整や「善行」ポイントの調整によってそれが可能になるが、そうした発見はプレイヤーの試行錯誤から生まれた。

サ・ガシリーズを楽しむためには受身のプレイではなく、どんなプレイをしたいのかを考える能動的なプレイが必要だ。誰を仲間にするのか、どのイベントを見たいのか、どんな戦い方をするのか、そうしたプレイそのものがこのゲームの楽しみなのだ。故に、クリアの価値は相対的に低くなる。クリアすることが目的ではない、そう、まるでMMORPGのように。

☆ロマンシング サ・ガ2
1作目とはガラリと変わった2作目。サ・ガシリーズの魅力のひとつ、技の「閃き」が登場した。
キャラクター性をかなり排除し、皇帝という役割が前面に押し出された。イベントなどによって、皇帝は別のキャラクターというよりもジョブに引き継がれ、物語は展開していく。イベントの多様性や敵の魅力では前作を上回っていたが、PCへの感情移入に難があったのが残念なところ(システム上、仕方ないが)。
RPGとしてかなり異色な作品だけに根強いファンも多い。アイテムコンプリートを狙うとき、ボス系の敵のドロップしか入手方法がなかったりする点は不満が残る。

☆ロマンシング サ・ガ3
1作目をベースにした作品。ただ、いろんな要素を詰め込みすぎたこととキャラクターの魅力に乏しいことが残念だ。
主人公は8人から選べ、主人公ごとの差別化がかなり計られている。それがキャラクターの個性に繋がらなかった。マスコンバットやトレードイベント、戦闘でもコマンダーモードなどいろんな要素が詰め込まれているが、作品と有機的に絡まずに終わった感が強い。ひとつひとつは面白いシステムなんだが。
サ・ガシリーズを世界を描く作品群と規定した場合、それに最も失敗した作品と言わざるを得ない。だが、個々の要素は非常に面白い。自分なりの遊び方を見出すという意味では十分に楽しめる作品だろう。

☆サガ フロンティア2
シナリオの自由度は低い。キャラクターの選別もほとんどできない。ギュスターヴ編とナイツ編を交互に進めていくのが常道だが、この2編の関連性が薄く、ギュスターヴ編がほぼシナリオ進行のみでナイツ編が戦闘中心となっているためかなり違和感の残る作りになってしまっている。
サ・ガシリーズの多様な視点から世界を描くという特徴を、政治の視点と庶民の視点の両方に特化させたのがこの作品だが、それ自体はうまく機能したとは言えない。ただそれぞれの物語は非常に上手く描けている。この二つの物語を上手く連関させて描ければ傑作となっていただろう。

ギュスターヴ編は、以前にも語ったが、アニマと呼ばれる魔法が誰でも使える時代に王太子として生まれながらアニマを持たないために様々な迫害を受ける彼の生涯を描いた。ギュスターヴや彼の周囲のキャラクター、世界の描き方は、ちょっとしたセリフの積み重ねで見事に築き上げたゲーム史上でも傑作の部類のものだ。ただギュスターヴ編はゲーム性に乏しく、ゲームとして表現された物語という評価はしにくい。
一方、ナイツ偏は、ウィル・ナイツとエッグと呼ばれる謎のクヴェルとの戦いを描いた。ナイツ家の物語として、また彼らと関わり合った様々なキャラクターたちの物語として非常に楽しめる作品となっている。

武器など消耗品が多いことや、持てるアイテムの数が少なめでその管理が大変だったり、主人公や仲間のキャラクターがどんどん入れ替わるため手間が掛かるという欠点はある。それでも戦闘はよくできている。難易度がやや高めで攻略本がないと辛いとは思うが、難易度とは無縁のギュスターヴ編のためだけにプレイする価値は十分あると思っている(終盤は難易度が高くなるが、そこまでプレイしなくていい)。

☆ロマンシング サガ -ミンストレルソング
番外。過去にインプレッション記事も書いたが、シリーズの一作品として語る。
『ロマンシング サ・ガ』のリメイクだが、キャラデザインや戦闘システムなどが大幅に変更された。またイベントもかなり追加されている。
キャラデザインは批判も多いが、慣れると結構愛着が湧く。戦闘システムはこれまでの集大成といった感でさすがに完成度は高い。様々な要素が追加され、遊びやすくなっているが、その分、失われてしまったものもある。
世界観はうまく引き継がれているが、ディスティニィストーンが全部集められたり、アルベルトとディアナが同じパーティに入れたりと出来なかったことが出来るようになってしまった(後者は裏技的なものだが)。その分、世界が小さくなってしまったように感じる。


スクウェアにはFFという看板タイトルがある。シナリオ的にはオーソドックスだが、常に冒険的な試みを忘れないシリーズだ。サ・ガシリーズは非FF的なもの、対照的な存在として成立していた。レベル制を取らず、より戦略的な戦闘システム、LPの存在、マルチイベント、主人公の選択などシステム面で特徴的だが、それ以上にシナリオの描き方に違いがあった。
FFが他の多くのRPG同様芯をしっかりと描いてそこから世界や物語を紡ぎ出すのに対して、サ・ガは細部を積み重ねて描いている。おそらく河津秋敏の個性の発露だろう。
似たような特徴のある松野泰己が作り、河津が引き継いだFFXIIにそうした特徴が全くと言っていいほど見えないのは皮肉だが。


『伝説のオウガバトル』リプレイその2

2007年03月02日 20時22分53秒 | 懐ゲー
その1はこちら
もう少しプレイしてからアップしようと思っていたが、「スラム・ゼノビア」あたりから1マップあたりにかかる時間が増えて、なかなか進まない。なので、今後は2~3マップごとにアップする予定。

☆STAGE08 アヴァロン島『黒騎士』
公式な設定ではないが、第2章にあたるのがこのアヴァロン島から天宮シャングリラまでの部分だろう。祖国ゼノビアの解放はなされ、敵地ゼテギネアに侵攻するまでの話。そして、ともにボス敵は黒騎士ガレスだ。
このマップは中央が山ばかりで、地上ユニットでの進行は手間がかかる。敵本拠付近の教会を拠点に戦うことが基本となりそうだが、敵ユニットの動向をよく見ることが大事だろう。

敵の火力が上がってきて、集中攻撃を受けると耐え切れなくなってきた。HPも増え、なかなか倒し切れない。ゴースト4匹+ゴエティックという嫌らしいユニットもいて、対応に苦労した。敵の進行方向が比較的分散していたので、こちらも網状に包囲して迎え撃つ。
このマップでレベル10に達したウィザードが数名出たが、アライメントが低すぎたり高すぎたりでゴエティックにクラスチェンジできない。アライメントのコントロールは今後の課題になりそうだ。
雑魚敵相手にタロットを使わざるをえなかったこともあって、ボス戦はできるだけセーブしたいところ。しかし、敵は黒騎士ガレスとブラックドラゴン2体。簡単には倒せない。
まずはアイーシャのユニットで突入。両親の仇ガレスとの会話イベント。エンペラーのカードでゴエティックとドールマスターの攻撃回数を増やす。続いてロードユニット突入。カードで死に掛けのブラックドラゴンを倒し、残りはガレスのみ。集中攻撃あるのみ。空振りも目立ったがなんとか削り切った。
ガレスを倒したが、彼とはこれからも戦うことになる。オウガのようと形容される彼はこのゲームの象徴的な敵である。

☆STAGE09 カストラート海『伝説』
進行ルートは二つ。北か西か。敵のレベルはほぼ同じなのでまずはナンバリング通りに北へ向かう。
このマップは大半が海で、島が点在している。自軍の本拠と敵の本拠は陸続きにはなっていない。そのため、飛行系ユニットが重要となる。浅瀬や深海タイプは残念ながらこのマップでも使いやすいとは言いがたい。敵の本拠及びその進行ルートが陸地だからだ。
敵にはオクトパスやクラーケンがいて、敵に回す分にはやっかいな相手だが、位置を見失っていきなり本拠を攻撃されるといった失態でもない限りそう危険な敵でもない。敵のボスはニクシー。水上でないのでこれも怖い敵ではないだろう。
このマップは隠れ拠点が多い。都市8、教会2。シナリオ的に、人間に迫害され続けた人魚の土地ということを表現している。敵=悪では決してないオウガバトルの世界。それを象徴するマップだ。

実戦はオクトパスやクラーケンの硬さに四苦八苦した。攻撃系アイテムを装備していない前衛だと当たっても一桁ダメージ。頼りにしていたドールマスターのアッシドクラウドも雀の涙のダメージだし。
更に、敵本拠付近で戦陣が切られたあと、なんとかなり自陣深くで敵を発見した。敵の深海系ユニットが大回りしてやってきていた。たまたま進軍の遅かった歩行系ユニットがいて発見できたがかなりやばかった。
オクトパスやクラーケンを削り切れず、戦線がどんどんと間延びし、かなりピンチの局面もあったが、こちらの進行速度の差がうまく機能した形だ。ただ火力のあるユニットとないユニットの差がかなり出始めているので、今後はそのバランスが重要になりそうだ。
あと、「死者の指輪」がドロップアイテムに。アライメントの関係でゴエティックをうまく作れずにいるが、ウォーレンをゴエティックにすれば一気にリッチまで駆け上がれる。そうすると死神ユニットって感じの強いユニットができるけれど……。

『伝説のオウガバトル』では、クリア後のマップをもう一度回って、埋もれた財宝を探したり、街などで会話を聞くのが楽しみとなっている。このマップは財宝はないが、オウガバトルについての話が聞けたりと会話は充実している。
そして、何より前述した人間と人魚の関係を示す様々な会話が重い。「しょせん、人間と人魚の共存なんてムリなんですよ。理想は理想。現実とは違うんだ。」それが多数派かどうかは別として、決して消えることのない意見だろう。
人魚の肉を食って何が悪いという声と、人間こそがオウガ(悪鬼)だという声。それにどう答えるか、問われない問いがそこにある。

☆STAGE10 ディアスポラ『罪』
ディアスポラは巨大監獄であり、そこを守るのは元法皇ノルン。ゼノビアの地で戦ったデボネア将軍を慕うノルンはカオスフレームが高ければ味方にできる。
カオスフレームを低くプレイするやり方も一度はやってみたいのだが、高く維持するのと同じように意図的に低く保つのも面倒だ。今回のプレイはベストエンド狙いだが、次にやることがあれば……、まあいつになるやらだが。

マップは普通の森林マップ。山があって歩行系ユニットには厳しいが、それ以外は取り立てて問題はなさそう。ディアスポラの手前のいい位置に教会があるのでそこが拠点になるだろう。敵ユニットで気をつけるのはゴーストのいるユニットくらいか。ドラゴンの硬さも嫌だが、足が遅ければ追撃できるのでなんとかなるだろう。

戦闘は比較的楽な展開。ただ敵の向かう方向が分かりにくいこともあって、解放したラロシェルの街を奪われかけた(アイテムを利用して防いだ)。アライメント調整はそれなりに上手くいってゴエティックが何人か生まれたが、ウォーレンのアライメントは地を這う状態が続く。ドロップアイテムで死者の杖をゲットできたので、このマップで手に入る分と合わせて3つ。ネクロマンサーを作ってようやく火力に自信が持てるようになりそうだ。

ノルンの説得シーン。今回はロードが女性ということで、微妙に会話が違って面白い。まあ前回プレイして十年以上経つので覚えている訳ではないが、それでもかなり印象の異なるイベントだった。祖国の暴虐を知りながらも裏切ることができず、愛するデボネアの弔い合戦として反乱軍に挑んだ女。様々な人の思いを乗せて、物語りは紡がれていく。


『Toys Dream』攻略

2007年02月27日 21時44分30秒 | 懐ゲー
『Toys Dream』攻略サイトがいちおう完成。

攻略本がベースではあるが、このために4人のキャラクター全員のエンディングまで見て全ての依頼をチェックした。評価値に関してはまだまだ不十分な点が多いが、今はこれで精一杯ということで。


『伝説のオウガバトル』リプレイその1

2007年02月26日 20時24分44秒 | 懐ゲー
SFCソフト『伝説のオウガバトル』は名作と呼ぶにふさわしいリアルタイムシミュレーションゲームだ。発売当時にクリアして以来、十数年ぶりにプレイしてみた。特段目標はなく、攻略本片手にプレイ予定。エンディングまで行けるかどうかは分からないが、行けるところまで行きたい所存。

☆STAGE01 ウォーレンの城 『旅立ち』
我が分身、ロードの名はラグノー。女性。
スタート時のユニットは1のみ。構成は前衛がファイター3人、後衛にロード・ラグノーとヴァルキリー。

操作感を思い出すべくプレイ開始。
思った以上に角度があって画面が見にくい。慣れるまで時間が掛かるかもしれない。
ダスカニアを解放し、隠し都市ゼルテニアへ。ここで騎士ランスロットを仲間にする。その後、教会を解放して待機。軍資金を得てから動き始める。思ったより遠い距離で戦闘になってしまったが、戦闘は見ているだけで終わってしまった。
練習ステージクリア。いよいよこれからが始まりだ。

☆STAGE02 シャロームの辺境 『決起』
いよいよ本格的にスタートとなる。
メインとなる解放用ユニットには、ロード・ラグノーとランスロットを中心としたメンバーで構成した。アブデラとバルナを解放し、北の島を抜けて敵の本拠へ向かう。もう一つの解放ユニットを隠れ都市ファルサラとバリケシールに向かわせる予定。

戦闘自体は順調に推移。敵の進行ルート上に2ユニットを置いて、HPが減るとメンバーを入れ替える手がうまくいく。ところが、不注意からファイターを一人死なせてしまう。回復アイテムを買うのを惜しんだせいだ。すぐにソウルコールを買って死者を復活させた。
敵の進撃が止んだら、ほとんどのユニットを撤退させて放置。二日分の軍資金を獲得する。その後、ラグノーのユニットで敵ボスに戦闘を挑む。だが、前衛においたラグノーはいきなり集中攻撃を喰らってHP6に……。慌ててタロットカードを使いなんとかボスを倒してクリア。戦士系ロードなので使いにくい。今後は敵の構成を見て考えないといけないだろう。

☆STAGE03 シャローム地方 『離反』
こちらの本拠地から敵の本拠地までは一本道だが、このマップでは他にやるべきことがある。そう、かのぷ~(ぉぃ)を仲間にしなければならない。
解放用のラグナーはサジガバードからレニナカンを目指す。もうひとつ、飛行系の解放ユニットはバンヌを抑えた後、バハーワルブルからユーリアのいる教会を目指す。
戦線が広がってしまう危険があるので、拠点死守というよりも敵本拠付近に数部隊を配置し、キャラの入れ替えで消耗をカバーする作戦がいいだろう。

実戦は拠点に陣取って戦うことになった。消耗が激しすぎて拠点上での回復なしには成り立たない。前のマップでクレリックが増え、配置していたにもかかわらず、敵の攻撃を支えきれない。特に敵に回すといやなのがウィッチ。スタンクラウドで攻撃不能になると、かなりイライラする。
無事にカノープスを仲間にし、ギルバルドを倒して彼も仲間に。ホークマンが加わったことで、全体に機動力アップとなり、かなり嬉しいところ。一方、ビーストテイマーは使いにくい。モンスター系キャラクターがもう少し強ければ……。

☆STAGE04 ポグロムの森 『進撃』
このゲームで最も重要なのはマップへ行く前の編制だ。手間を惜しまずにきっちりと組むことがベストエンドへの道とも言える。
飛行系ユニットが増えたことは便利ではあるが、全ての部隊を飛行にするには足らず、従って進行速度に差が出てしまう。これは兵法でいう各個撃破の危険が伴う。また、このマップにはゴーストやスケルトンのアンデッド系が登場する。これらは神聖系の装備かクレリックがいないと倒すことができない。
解放用ユニットは南へ向かう本隊と西へ向かう別働隊に分ける。一方、主力部隊はマラニオンあたりで敵を迎え撃ちたいところ。ボス戦もそろそろ波状攻撃が必要かもしれない。

結果、とにかくきついマップだった。
このゲームでボスを倒すためには、雑魚を全滅させるか、あるいは雑魚が出払った隙にボスに挑むか二つに一つだ。雑魚ごとボスを倒す手もないではないが、それには強いユニットが必要で、それはカオスフレームの低下に導いてしまう。まだ序盤ということで全滅を狙ったが、これが非常に大変。一度に敵を全滅させるだけの火力はないので、削っては逃げられの繰り返しとなる。負けたユニットは後に下がるが、その位置をうまくコントロールしてやらないと、また敵の拠点に戻られてしまい倒したキャラが復活する悪循環に陥ってしまう。
敵の拠点からある程度離れた位置までおびき出して倒すのがセオリーだが、相手の動きがなかなか一定せず、戦う位置が安定しなかったのも苦戦の原因だった。前衛2、後衛3の構成を好んだため、前衛の片方に攻撃が集中すると簡単に殺されてしまうことも厳しかった。

俗に言う死神ユニット、敵の雑魚をばったばったとなぎ払い、ボス戦では露払いを務める最強ユニットが完成すれば一種のハメ技のような状況を作り出せるが、それまでは難易度が非常に高い。それ以外の作戦となるとかなりの苦難が予想されるだけに、今後どういう作戦で行くかは現在考慮中だ。

☆STAGE05 ジャンセニア湖 『月夜の晩に』
マップナンバーとしてはポグロムの森の後だが、敵のレベルを見てみるとこちらが先の方が良かったと後悔。なるほど、あっちが辛かった訳だ。
敵のレベルが低いのでずるずると戦うとアライメントやカリスマが下がる。アライメントはいいが、カリスマが下がりすぎるとクラスチェンジに支障をきたす。現在、資金にも余裕があるので、このマップは速攻を狙いたいところだ。
このマップの特徴と言えば、ウェアウルフの存在だが、クラスのコレクションの目的以外であまり欲しいクラスと思えない。ヴァンパイアをリーダーとする夜間専用ユニットでも作れば活躍できるかもしれないが、そこまでするメリットはほとんどない。まあお遊びクラスと割り切って、中立ユニットを説得できれば引き入れるという程度の考えで良さそうだが。

実戦は雑魚が思いのほか楽勝。序盤はスケルトンのいるユニットで倒し、後半はこれまでほとんど使わなかったヘルハウンドやオクトパスで倒していると、あっさりと雑魚が壊滅。
夜のうちにボスに挑む。先に書いたが、結局はファイターを一人生贄に置いてウェアウルフに感染させてしまった。しかし、夜のウェアウルフは強い。タロット連発しても倒せず、3度目でようやく撃破。
次はいよいよデネブだ。

☆STAGE06 デネブの庭 『ガラスのカボチャ』
オウガシリーズでおなじみのキャラクター、デネブのマップ。とはいえ、マップ自体は特別難しそうな気配はない。敵の雑魚にコッカトリスがいるのがやっかいだが、アンクードといういい拠点があるので、そこに陣取って戦えばさほど問題はなさそう。

ファイターとアマゾネスの初期キャラクターのほとんどがクラスチェンジして、かなり戦力が向上しているので、このマップも楽勝だった。戦いのコツもつかんだ感じだ。
雑魚ではやはりコッカトリスのペドロブレスが脅威だったが、他はそう問題もなく倒せた。ボス戦もデネブが前衛にいるため、集中攻撃で楽勝。当然デネブは殺さずに助けた。カオスフレームがもうほぼマックスなので仲間になることはないが、彼女を殺すわけにはいかない。

ドロップアイテムで「ししゃのつえ」が手に入ったので、早くゴエティックを作りたいところ。全体攻撃魔法×2ができるようになれば、かなり強くなる。これでドリームクラウンが手に入れば言うことないが、まあそこまで高望みはしないでおこう。

☆STAGE07 スラム・ゼノビア 『はるかなる日々』
舞台は王都ゼノビア。30マップあるこのゲームの第1章の締めくくりという感じのステージだ。
敵もこれまでと違い正規軍であり、ボスは四天王の一人デボネア将軍だ。雑魚も基本は飛行系ばかりで、戦線の維持が大変そう。
このマップの特殊性は、王都を守る城壁の扱いにある。城壁は飛行系でしか越えられない。アイテムを使うことで、この城壁は壊すことが出来るが、壊すと敵は地上部隊を出してくる。こちらの地上部隊が城壁内へ入れない制約があっても、追加部隊を出されない方がいいだろう。

敵の地上部隊を出さなければ、こちらのアンデッドは無敵。スケルトンとゴーストが1体ずついるだけだが、それだけで敵をかなり削ることができた。ワイアームの逃げ足の速さにはてこずったが、順調に雑魚を撃破。
ボスのデボネアは2匹のレッドドラゴンに守られている。狂戦士アッシュを一度当てたあと、ロード・ラグノーで攻撃。タロットカードの力を借りて将軍を打ち倒した。

このマップクリアで、ゴエティックとプリーストが一人ずつ誕生した。ただネクロマンサー化したいウォーレンはまだレベルが不足している。ウォーレンの場合INTが高いせいでアライメントが0に落ち込み、その回復も必要だったりするが。


今回はここまで。
いよいよこれからが本当のオウガバトル。シナリオ的にも次からが第2章に相当するだろう。次回のリプレイはもう少しシナリオ面にも触れていきたいところ。果たして次回があるかどうかが問題だが(笑)。


懐ゲーレビュー『PlayMaker FOOTBALL』(PlayMaker, Inc.)

2007年02月23日 23時31分15秒 | 懐ゲー
懐ゲーと呼んでいいかどうかは微妙だが、今回取り上げるのはWindows版『PlayMaker FOOTBALL』だ。
1989年に北米で、1992年に日本語版が発売されたアメリカンフットボールシミュレーションゲーム。日本語版発売当時、非常に興味があったがPCを持っていなくて断念。ちなみに日本語版はPC-9800用とマック用の2種類だった。

1997年にPCを購入。もちろんWindowsだからプレイはできない。しかし、ダウンロード販売されており、それを購入した。価格は25ドル。後にも先にも私が購入した唯一のシェアウェアだったりする。

このゲームには3つの要素がある。
キャラクターメイキング、プレイメイキング、AIメイキングだ。

キャラクターメイキングは、単純にポジションや名前、能力値の割り振りなどからなる。通常だと大事な部分のように思われるが、このゲームではこれは枝葉に過ぎない。

このゲームの最大の魅力はプレイメイキングだ。アメリカンフットボールファンなら誰もが思う自分の考えるプレイを実際に作れてしまう喜び。おなじみのフットボールゲーム『Madden』シリーズなどでも最近は導入されているが、一から戦術を練る意味ではこちらの方がはるかに面白い。しかし、同時に難易度も非常に高い。一つのプレイを作るだけでも試行錯誤の連続である。フットボールの場合最低限用意しておくべきプレイ数は数十あるので、そこにたどり着くことさえ骨の折れる作業となる。
これに関しては日本語版が出たときに発売された攻略本『PlayMaker FOOTBALL The Book』が役に立つ。この本は単にこのゲームの攻略本としてだけでなく、フットボールを楽しむためのプレイ戦術ガイドとしても使える一冊だ。

このゲームはシミュレーターである。その魅力を支えるもう一つの柱がAIメイキングだ。『Madden』などのようにプレイヤーとして操作するスポーツゲームとしてのフットボールゲームは普通だ。『テクモスーパーボウル』のような1プレイごとにプレイをコールし、その結果を見るコーチの役割としてのシミュレーターも楽しい。だが、このゲームはそのコールをあらかじめAIに組み込んで、シチュエーションごとにプレイが選択されるようになっている。しかも、その結果が上手くいけば、そのプレイのポイントを上げて多く使ったり、逆の場合は使わなくしたりもできる。
つまり、試合を始めたら最後、プレイヤーは見ているだけという究極のシミュレーターなのである。その分、難易度は非常に高く、AIを組み上げる前に私も挫折してしまった。また機会があればプレイしてみたいと思うが、かなりの覚悟なしには1つのチームを作り上げるところまでいかないという恐ろしいゲームだ。

『ベストプレイプロ野球』シリーズに近いものがあるが、あれよりもはるかにマニアックな作りになっている。日本でも野球通は多いのだから、もっと緻密な野球シミュレーターを作ればそれなりに受け入れられる土壌はあると思うのだけどね。コンシューマでは無理でもPCゲームでなら。


懐ゲーレビュー『マイトアンドマジック』(学研)

2007年02月20日 22時38分58秒 | 懐ゲー
ウィザードリィ、ウルティマと並ぶ三大RPGのひとつ。私がプレイしたマイトマ(マイトアンドマジックの略称)は、この第1作FC版と、PC版の6、7、8の4作のみ。9まで作られたが、評価が高いのは1と6。6は三大RPGシリーズの中でも屈指の名作だ。

システムはウィザードリィと同じ3Dタイプ。ウィズが当時ダンジョンのみだったのに対して、マイトマは世界全体が舞台となっていた。エリアはA1からE4までの20エリアで、5つの町、9つのダンジョン、6つの城、数種の遺跡などから成り立っている。全てのエリアや町、ダンジョンなどは16×16のマップとなっている。FC版ではオートマップがあるので楽だが、それでも地図なしだとかなり苦労するだろう。

パーティは6人構成。ゲームスタート当初はプレイヤーキャラ一人だけだが、宿屋まで行けば5人加えることができる。また、ギルド総本部もスタートの町ソーピガルにあるので、そこへ行って、クラスチェンジをしておいた方がいい。選べるクラスは、戦士、騎士、盗賊、弓使い、僧侶、魔法使いの6種。魔法は2系統で、僧侶系を僧侶と戦士が、魔法使い系を魔法使いと弓使いが覚える。各ジョブ1人ずつの構成が無難だが、騎士を戦士にしたり、弓使いを魔法使いに替えたりするのも悪くないだろう。

敵はランダムエンカウントもあるが、固定位置エンカウントが多い。敵は数が多く、攻撃が当たりにくいので最初のうちは苦労する。倒した後に調べると宝箱が発見でき、罠を解除してそれを開けて、お金やジェム(魔法を使うときに必要な宝石)、アイテムを入手する。レベルアップは自動でなく訓練所で行うのがこのシリーズの伝統。経験値が達していても、お金がないとレベルアップできない点がけっこうシビアだ。

敵を倒して経験値やお金、装備を得ながら強くなるのはRPGの基本通り。このゲームの売りはクエストにある。メインクエストだけでなくサブクエストもあって、プレイヤーの助けや世界観を知る一助になっている。
また、世界各地にある金の板9枚、銀の板6枚を調べてそこに書かれた言葉を並べ替えると、ゲームの進行を助けるヒントが書かれている。このシステムは後にオベリスクという形でこのシリーズの楽しみの一つになっている。

正直クリアを目指すなら攻略本の助けなしには厳しすぎるゲームと言えるだろう。経験値無限獲得のウラワザなんてものもあるが、それでも非常に困難なゲームである。でも、その困難さが面白さの一つでもある。
そして、マイトマシリーズの良さは、クエストの進め方がプレイヤーの自由に委ねられている部分が多い点にある。一本道のRPGにはない、この自由さが最大の魅力と言ってもいいだろう。

もうひとつ、FC版のユニークな特徴として、AUTOバトルにしたときに敵とのレベル差があると戦闘をせずに敵が弾け飛んでいくというのがある(倒したことになる)。これが非常に爽快感がある。レベルがガンガンと上がるゲームではないが、上がった実感がこういう形で表現されている点がこのゲームの特長になっていると言えるだろう。


『Toys Dream』攻略

2007年02月17日 22時19分26秒 | 懐ゲー
特に理由はないが、以前から作りたかった『Toys Dream』攻略サイト。
まあそんなに詳しい情報というわけでもないが、とりあえず作ってみた。

まだ未完成で、あとは依頼とアイテムの情報を載せなければならないが。

PSの隠れた佳作って感じのこのゲーム。街の会話や世界観は非常によくできている。システムも分かりやすいし、操作性も悪くない。欠点もあるにはあるが、決して致命的なものではない。

プレビューは以前に書いた「こちら」を参照して欲しい。

攻略サイトは「こちら」。

質問があればコメントでどうぞ。


懐ゲーレビュー『サンサーラ・ナーガ』(ビクター音楽産業)

2007年02月12日 22時52分12秒 | 懐ゲー
久々の懐ゲー第4弾はファミコン用RPG『サンサーラ・ナーガ』だ。
監督押井守、シナリオ伊藤和典・押井守、音楽川井憲次、グラフィック桜玉吉という豪華布陣。独特な世界観とユニークなシステムで非常にオリジナリティ溢れた作品だった。

主人公は男女から選択。このゲームでは主人公は成長しない。装備が強化できるのみだ。オープニングで竜の卵を手に入れる。ところがそれは真っ赤な偽物で、イベントを経てようやく本物の竜の卵を手に入れられるのだが、そこまでの道のりもかなり大変。主人公が成長しないため、この時点では戦って強くなる選択が取れない。敵は弱めとはいえ、主人公も弱いのでかなり苦戦する。しかも、このゲームではエリアによって敵が強くなるのではなく、地形によって強くなるので、緑色の草原なら出てくる敵も弱いが、黄色い荒地だとそこそこ強めだし、砂地だとかなり強い敵が出てきたりする。誤って敵の強い地形に踏み入れたら勝てない敵が出てきたりするわけだ。まあ死んでもリセットじゃないのでそれは救いだが。
ようやく本物の竜の卵を手に入れると、オープニング。FF1ライクなつくり(笑)。次に行くのは世界の中心に位置する都・ハワプール。商業区、下町、城に分かれている。最初は城には入れないが、下水道経由で行くことが出来る。商業区は比較的普通の町。いろんなRPGらしい施設がある。ただ気をつけないとぼったくりにあったりも。下町は非常に怪しい場所。危険がいっぱいな場所と言ってもいい。ちなみにこのゲームでは町の人にも戦いを挑むことが出来る。また、町には牛もいるので、それを倒すことも可能。それなりに強いけどね。
町に着いたら商業区の託児所へ。とは言っても、まだ卵のまま。預けて、外で戦闘を繰り返し、生まれるのを待つ。生まれたら、えさやおもちゃを与えて育てる。この時期、竜は預けたままなので主人公一人で戦わねばならない。なお、倒した敵は一部の敵を除いておたからとして売ることが出来る(値段は千差万別)。この他アイテムを落としたりもする。それらを売ることでお金を稼げるのだ。ただし、竜が仲間になると、倒した敵を食べさせられるようになる。竜の成長はそれによって可能で、また敵によってステータスが上がったり下がったりする。お金稼ぎなのか成長狙いなのかなど、いろいろと戦略的な考えが必要になったりもする。
いよいよ竜が育ち一緒に旅に出る、その前に試練が待ち構えている。城に行って、竜使いの証であるヘルメットを手に入れてこなければならない。城は地上からは入れてもらえないので、下水道を利用する。ここの敵がけっこう強い。更にドロボウ退治の依頼もこなさねばならず、非常に苦労するところだ。ヘルメットが手に入ると、今度は笛が必要と言われる。竜使いへの道は果てしなく遠い。ミーナの村へ行かねばならない。まともに行くにはかなり遠いので、ハラタマ店という立ち食いそばチェーンを使ってワープする。このあたりいかにも押井節。4号店から3号店へ飛び、南東へ進むと雨の草原がある。そこでイベントが起きる。主人公と同じく竜使いを目指す若者との出会い。そして、ミーナの村へ。そこで伝説の竜使いアル・シンハから更なる試練を与えられる。魚竜の巣へ行き、魚竜を倒せと。これを倒し、村に戻り、ようやく笛を入手する。ハワプールの町で待つ子竜のところへ急いで戻ると、ようやく旅立ちだ。ゲームの肝となる竜を育てながら旅をするゲームはここから始まる。

正直今の感覚だとここまで来れない(笑)。前述したように主人公はレベルアップしないので、装備で強化するほかない。武器はメーザー砲という最強武器が下町で売っているが、非常に高額な上、なんと……。更に武器や防具は倒した敵を渡して作ってもらえたりもする。ただいいものは強い敵を倒す必要があり、ゲーム序盤ではかなり難しい。竜と一緒になれば、別のゲームというくらい楽になるのだが、そこまでの道がとてもとても険しい。まあ当時のRPGではよくあったけどね。

一緒に旅を始めるとその違いに驚くだろう。竜はかなり強いし、敵を食べるとHPが回復するので戦闘がとても楽になる。ぶれすを覚えると雑魚に苦労することはなくなる。ただたまに主人公の言うことを聞かないことも。そんなときは笛を吹いて叱ってやらないと、竜の性格が悪くなっちゃったりする。
最初の目的地はルズの泉。その場所の情報を求めて北東にあるイクシュへ。そこで踊り子のターラと知り合う。ルズの泉は世界の北の方。ちなみに世界は亀の形で、4つの手足に村や町があったりする。せっかく訪れたルズの泉だが、残念なことに泉は枯れていた。仕方なく泉を出ると、敵が襲ってきた。それを倒すと紅サンゴのかんざしを落とす。これはターラが探していたアイテム。イクシュへ行くとターラはハワプールへ行ったらしい。ハワプールへ戻りターラにかんざしを渡すと調理セットをお返しにもらえる。これで、竜と同じように主人公も敵を食べられるようになる。もちろん主人公は敵を食べても成長はしないが、HPが回復するのでますます戦闘が楽になる。

これで次の目的地が分からなくなる。困ったときはハラタマで聞け。そこで次の目的地がシャクンタだと教えてもらえる。4つの手足の最後のひとつ。北西にある村だ。そこで子供を助けるためソーマの樹に行くこととなる。そして、ボスを倒し子供を助けると、次の目的地がアケルナルと知るが、さてそこへの行き方が分からない。ハラタマ店でもはっきりした情報は得られないが、立ち食いのプロから重要な手がかりを得る。その後、下町で情報を聞き、西へ向かう。亀の頭の部分、蜃気楼の砂漠へ。そこでシンという敵が現れるが、これにはどうやっても勝てない。ただ逃げるのみ。そして涙の谷へ。ここは通路の穴がワープになっているため、かなり迷いやすい。ここで石碑をしっかりと読んで、アケルナルへの入り方を知る。アケルナルではいろいろと世界にまつわる情報を教えてもらえる。そして、目指すべき目的地がローカアローカであることも。
ところがローカアローカに入るにはナムチの巣で竜のウロコを丈夫にする必要があった。ナムチの巣はハワプールで調べたところ、東の果てにあるという。ここでボスのナムチを倒しその血を浴びる。その奥に進んだ先は、なんとアケルナルだった。ここでアル・シンハから竜を休ませるように言われる。外に出るとダチョウがいる。これに乗ると敵に会わずに移動できる。快適さを喜んで走り回ったあと戻ると、そこには竜はいなかった。

ダチョウがあるとはいえ、再びソロに逆戻り。竜を探す旅はあちこち走り回ることとなる。ついに竜の居場所を聞き出し、その場所では、ある道具を使うことで竜との再会が果たすことができた。このあたりの小細工の使い方は絶妙。
ローカアローカ。ひたすら長い通路だが、ここには優れた武器も眠っている。マハトマとマハンガという二つのエリアで情報を聞き、必要なアイテムを手に入れる。そして、最後の目的地リタサティアへ向かう。ちなみにリタサティアに行けばもう戻っては来れない。封印を解くと世界各地の町の人たちのメッセージが変わるので、聞いて回るのも一興だ。
天界リタサティアで最初に見るのはハラタマ店だった。そこで女竜使いアムリタと出会う。シャクンタ以降彼女を追って主人公たちは旅を続けてきた。そして知らされる真実。店の外に出るとアル・シンハから主人公たちの為すべきことを知らされる。そして複雑なエリアを大きく時計回りに進み竜の巣へたどり着く。ここは100以上のワープがあるというシャレにならないエリア。例えば、最初左右に入り口があり、そのどちらかに入ると、裏面と呼ぶ小部屋に出る。ここは左右と中央に入り口があり、それぞれが別の入り口に繋がっている。
最短ルートは、右→裏・左→右に二つ目の入り口→裏・左→出た入り口に入る→裏・右→西の端に出るので手前に戻りつつ最初の角を右に曲がってすぐの入り口→裏・左→中央→その中心部に入るとボス戦(攻略本参照。確認していないので、間違っていたらごめんなさい)。

今回は攻略本を片手に、攻略的な記事にしてみた。ストーリーに関しては重要なネタバレはしていないつもりだ。また、フラグ立てがあるので、面倒でもコツコツと情報を集める必要がある。
続編も出たが、割と普通のシステムになってしまったので未プレイ。また1と2の両方が入ったゲームボーイアドバンスでのリメイクも作られたがプレイはしていない。
とにかく独自性という意味ではファミコンの中でもまさに異色作と言えるだろう。竜を育てるゲームといえば、「聖竜伝説モンビット」や「我が竜を見よ」などがあるが、いまだサンサーラ・ナーガを越えるゲームは出ていないように思う。

最後におまけ。敵キャラの食事効果。ただし、正しいかどうかは保証しかねる。
みじんこロード(LU)、なまずロード(BR)、カピラ(IN)、じんめんがに(IN)、エスカルゴン(CO)、ホラーガイ(BR)、マタマタ(DXダウン)、ゾウガメ(STアップ、DXダウン)、さんばガラス(DX)、あまやどり(DX)、ガルーダ(DX)、みずねこ(DX、出現場所によってはHP無限のものも)、カルカラ(ST、DX)、ベヒーモス(ST)、とうてつ(IN)、ごくらくトンボ(BR)、パンツァービートル(ST、DX)、とうちゅうか(LU)、まんだらけ(IN)、アメフラシ(BR)、プレータ(BR)