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感想:『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』

2010年01月22日 21時27分56秒 | 本と雑誌
吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋 (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-2)吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋 (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-2)
価格:¥ 550(税込)
発売日:2009-02-21


ほろ酸っぱい青春小説2作目。サブタイトル通り図書委員長のワンちゃんの視点で書かれた作品が本書の大半を占めている。これに藤枝の視点で描かれた小編「希望の星」が添えられている。この小編は時間的には「委員長の初恋」と同時期であり、同じ展開を別視点から描いた形にもなっている。

平凡な日常ではなく、高校生特有の悩みである進路や恋愛についてが主題となっている点は1作目と同様。進路問題が占める割合が1巻より増えている点は1巻よりも時間が進行したせいでもあるが、本書は2編とも男子が主人公だという要因もあるのだろう。
この、2編とも男子視点という点はやや残念な印象も残る。ヒロインかずらの印象が強いせいもあるし、少女マンガ的な雰囲気がやや薄れたせいもある。仕方ないと分かっていてもキレイすぎる感じがしてしまうのは否めない。
『時をかける少女』から『十二国記』まで様々な本が作品中に出てきてニヤリとさせられるのは1巻同様上手く感じる。地方都市っぽさは好みではないが、これも巧みに使われている。パンクのくだりはなかなか面白かった。(☆☆☆☆)




これまでに読んだ山本渚の本の感想。(☆は評価/最大☆10個)

吉野北高校図書委員会』(☆☆☆☆☆)