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2009年のTVアニメを振り返って

2010年01月01日 18時33分10秒 | アニメ・コミック・ゲーム
TVアニメを系統立てて見始めたのは2007年から。その2007年は、『電脳コイル』『らき☆すた』『天元突破グレンラガン』と印象深い作品と出会うことが出来た。しかし、2008年はこれといった作品と出会うことができず、ランキングを考えるだけでも四苦八苦した。TVアニメの視聴時間がかなり減った2009年だったが、当たり年と感じることが出来た。

2009年にスタートしたTVアニメシリーズのうち、奇想庵の新番組記事で取り上げたものが121本。少なくとも1話を見た作品は79本。最終回まで見た作品が21本。滞りがちではあるが現在も見続けている作品が2本。録画だけしている状態の作品が23本で、うち10本は1話も見ていない。まとめて見る時間がなかなか取れないが、いつか見ようと思う作品ばかり溜まっていく。

まずは、ランキング。

★1位 咲 -Saki-

TVアニメの強みは演出だと考えている。(小説はストーリー、コミックはキャラクター、TVアニメは演出というのが持論である。)その演出において最も強烈な印象を残したアニメが『咲 -Saki-』だった。麻雀という地味な舞台ながら、華やかさや熱さを上手く織り込み、もちろん萌えも多彩に描いている。ストーリーは原作に忠実ながら、見栄えのある演出で一気に面白さを醸し出した。原作に追いついて以降オリジナルの部分が弱かったのは残念だが、2009年において最も演出を楽しめるアニメだったことは間違いない。

★2位 けいおん!

センスの良いスタッフが空気系アニメを作れば面白くないはずがない、と言いたくなる。原作の空気感を残しつつ、音楽的なかっこよさや見た目の良さを加え、テンポ良く、それでいて肩の力がうまく抜けた非常に良く出来た作品に仕上がった。「最終回」とされた12話の学園祭ライブの話よりも、13話のオリジナルの何気ない日常話の方が「らしく」て良かった。まさに空気系。最も続編を見たい作品だ。

★3位 化物語

西尾維新作品の中では最も「萌え」があり、一般受けしやすい作品。それを原作に忠実ながら非常にセンス良く仕上げた。新房昭之監督とシャフトコンビの真骨頂でもある。会話主体で動きの少ない原作を飽きさせずに見せる巧さは流石だ。公式サイトで公開中および公開予定の「つばさキャット」第参話~伍話の製作が遅れに遅れていることが気がかり。

★4位 毎日かあさん

西原理恵子の「毒」が時折感じられてそれが強烈な印象を残す。単なる子育て日常アニメではない。ほろりとさせる手腕さえ余技に感じる。下手に見える絵の中に高いセンスを潜ませているように、西原作品は表面的な分かりやすさの裏に様々なものを潜ませている。単に毒を撒き散らすのではなく、見たい人だけが気付くような仕掛けを施す戦略がそこにはある。それだけでもう圧倒されてしまう思いだ。

★5位~12位

マリア様がみてる 4thシーズン
ドルアーガの塔~the Sword of URUK~
スレイヤーズEVOLUTION-R
ハヤテのごとく!!
クロスゲーム
懺・さよなら絶望先生
GA 芸術科アートデザインクラス
ファイト一発!充電ちゃん!!
戦場のヴァルキュリア

順位は未定。
『マリア様がみてる 4thシーズン』は原作に忠実に手堅く描いた作品。ただラストへの盛り上げに物足りなさも残った。
『ドルアーガの塔~the Sword of URUK~』は2期にして完結編。1期の残した謎が解決し、正統派のファンタジーらしい盛り上げ方も秀逸だった。
『スレイヤーズEVOLUTION-R』も前期を受けての完結編。ボロボロだった前期とは見違える出来だったが、シリーズ集大成と言うにはやや力不足か。
『ハヤテのごとく!!』は1期よりラブコメ路線へと大きく転換していた。ヒナギクをメインヒロインに据えた1クール目は非常に楽しめた。
『クロスゲーム』は演出の妙が光る作品。ラブコメではあるが、野球要素がかなり強め。それが楽しめる要因だったが、このところ中だるみな感じがして……。
『懺・さよなら絶望先生』はシリーズ第3期。『化物語』と同クールということで、製作への危機感をネタにした回が多かった。
『GA 芸術科アートデザインクラス』は空気系アニメの佳作。キャラの個性よりもデザインクラスの特殊性が強調されていることが差別化にはなっているが、作品への思い入れはその分弱くなってしまった。
『ファイト一発!充電ちゃん!!』は妙に印象に残る作品。ストーリーもベタだし、売りのエロスも尻つぼみ感が残ったが、真っ当に作られたというだけで印象に残ってしまう。
『戦場のヴァルキュリア』はまだ最後まで見ていないのだが、戦争が舞台のアニメとしては比較的その雰囲気をちゃんと描いている。

■印象に残ったOP・ED

オープニング
「あたしだけにかけて」面影ラッキーホール feat. 後藤まりこ(ミドリ) 『夏のあらし!』
「CHARGE!」ぷらぐ(福原香織)&アレスタ(高垣彩陽) 『ファイト一発!充電ちゃん!!』
「Cagayake!GIRLS」桜高軽音部 『けいおん!』
「staple stable」戦場ヶ原ひたぎ(斎藤千和) 『化物語』
「Glossy:MMM」橋本みゆき 『咲 -Saki-』

エンディング
「恋焦がれて見た夢」絢香 『クロスゲーム』
「熱烈歓迎わんだーらんど」宮永咲(植田佳奈)、原村和(小清水亜美)、片岡優希(釘宮理恵)、染谷まこ(白石涼子)、竹井久(伊藤静) 『咲 -Saki-』
「Don't say "lazy"」桜高軽音部 『けいおん!』
「残酷な願いの中で」宮永咲(植田佳奈)、原村和(小清水亜美) 『咲 -Saki-』
「君の知らない物語」supercell 『化物語』